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熾烈な競争率をくぐり抜け「ヒョンデ IONIQ5 N トラックデー」に参加してきた(前編)。スーパーカーも真っ青、650馬力のアイオニック5 Nはこんなクルマ【動画】

ヒョンデ IONIQ 5 N

| ヒョンデは「後発」だけに他社をよく研究したブランディングを行っている |

そのデザインの独自性、完成度は非常に高い水準にあると言っていい

さて、先日お伝えした通り、ヒョンデ アイオニック5 Nの特別試乗会へ。

開催場所は泉大津フェニックス多目的広場というところなのですが、ここは「だだっ広い舗装された空間」、そして都会の喧騒を離れた海の傍ということもあって騒音を気にする必要はなく、もちろん公道ではないので速度制限も関係なく、そのため多くの自動車メーカーがここに特設コースを設置して様々なイベントを開催しています。

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ヒョンデ アイオニック5 Nはこんなクルマ

そこでまずはこのヒョンデ アイオニック5 Nについて簡単に紹介しておくと、ピュアエレクトリックカーであるアイオニック5のパフォーマンス強化版という位置づけで、その最高出力は640馬力、0−100km/h加速は3.4秒、最高速は260km/hというパフォーマンスを誇ります。

なお、この「N」は(BMW”M”のような)ヒョンデのパフォーマンスブランドであり、ニュルブルクリンク、そしてヒョンデの開発拠点(ナムヤン)の頭文字を表しています。※さらにはニュルブルクリンクの名物、「N字」カーブをも表現

アイオニック5 Nの特徴としては「ホイールGセンサー+6軸ジャイロセンサーを使用した電子制御サスペンション」「最大で0.6Gまでの減速が可能なブレーキ」「許容回転数21,000回転を誇るデュアルモーター」「後輪電子油圧式e-Diff(電制デフ)による左右トルクベクタリング」といったところ。

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そしてヒョンデの本気は「ドライブモード」でも見て取ることができ、「スプリントと耐久モードを備えるN レースモード(スプリントでは電力を積極的に放出し、耐久モードでは溜め込む方向になる)」「Nバッテリープレコグニショニング(ドラッグレース用とサーキット用があり、それぞれで最適なパフォーマンスを発揮できるよう、異なる温度にバッテリーを調整する)」、そしておなじみ「ローンチコントロール」、そして面白いのは「Nグリン ブースト」と呼ばれるパワーブースト機能です。

参考までにニュルブルクリンクではシビック・タイプR(FL5)と同等のタイム(7分45秒59)を記録しており、スペックや装備が優れるだけではなく、「実際に走って速いクルマ」というわけですね。

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まずはその外観を見てみると、ベースとなるアイオニック5をさらにアグレッシブに仕立て上げており、ワイドフェンダーや各種エアロパーツによる武装がその特徴。

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前後にはダクト類が多数存在しますが、ちゃんと「空気が抜ける」ように設計されており、これらがダミーではないことがわかります。

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サイド、そしてリアのダクトからもエアが抜ける構造を採用。

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細部の造形は非常によくできていて・・・。

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デジタルピクセルランプも健在です。

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レトロなヘッドライトは何度見ても特徴的。

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コナにも見られる「ドット」もまた反復して使用されることに。

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リアバンパー脇のダクトは「ガンダムっぽい」ダクトがあり、こちらも当然ながらちゃんとエアが通ります。

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細部には複雑な面構成を持つエッジを採用しており・・・。

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こういった「折り紙」的要素はボディパネルや付加物など随所に見られます。

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ちなみにこのオレンジは随所に使用され、これがエアロパーツに造形を引き立てているようでもありますね。

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なお、「N」の文字が随所に見られるものの、「Hyundai」文字やエンブレムは最小限に抑えられ・・・。

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ステアリングホイールにもヒョンデではなく「N」。

こういったところを見るに、ヒョンデは「通常ラインアップのヒョンデとNモデルはまったく異なる」という主張を行っているのだと思われます。

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ステアリングホイールの左スポーク上にはドライブモードの変更スイッチ、右には「N Grin ブースト」を作動させるスイッチ。

ちなみにこの「グリン(Grin)」というのは「ニヤリとする」という意味があるそうで、つまりはドライバーをニンマリさせるためのスイッチというわけですね。

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そしてスポーク下部には「N」ボタン。

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シフトレバーは「コラム」マウントです。

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ステアリングホイールやシート、ダッシュボードにドアインナーパネルのステッチにもパフォーマンスブルーが採用され・・・。

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シートセンターの「N」にはイルミネーションが仕込まれ、ここはBMWを連想させるところ(ヒョンデ「N」の前ボスはBMW「M」から引き抜かれている)。

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一方でダッシュボードやセンターコンソールのデザインはやや独特(EVではあるが、意外とフロアは低い。少し前に試乗したコナよりも一段低いようだ)。

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そのほかドアインナーパネルにもパフォーマンスブルーのステッチにチェック。

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ちなみにですが、先日コナを見てきた際にはいくつかそのクオリティや仕様について気になったことがあり、しかしこのアイオニック5 Nではそういったところはなく、この事実を見るにヒョンデはちゃんと「モデルによってコストを使い分けている」ということになりそうです。

そしてもうひとつ感じたのが「(ヒョンデ全般として)非常に優れたブランディングを行っている」ということで、ヒョンデはまだ自動車メーカーとしての歴史が浅く(50年くらい)、そこで存在感を発揮するようになったのはここ数年。

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この数年の間には多くの人材のスカウトがあり、しかしそれ以上に力を入れてきたのがブランディング。

たとえばアメリカ市場にて高い評価を得るためにコンシューマーレポートはじめ各調査期間の評価基準に徹底的に対応してきたように思われ、かつ自動車以外の韓国製品(とくに携帯電話)、そしてK-POPにも通じる高露出戦略によって急速にそのプレゼンスを高めたように思えます。

ただ、もちろん「目にする頻度が上がるだけで」販売が増えるわけはなく、目にした人がほしいと思うデザインを採用するなど、全方位にわたって競争力を高めてきたのが現在のヒョンデであり、その努力がいま花開いたと考えていいのかもしれません。

ヒョンデ IONIQ 5 N の内外装を収めた動画、ヒョンデ アイオニック5 Nトラックデー関連動画はこちら

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