やはりトヨタ車の頑丈さはスケールが違った。ロサンゼルスの山火事で自宅が全焼するもタコマが「焦げながらも」生き残り、オーナーの社会復帰を支えることに

Image：CARBUZZ

｜　キーまでもが火事で消失、しかし事情を聞いたトヨタが無償で合鍵を提供　｜

オーナーは焼け焦げを「勲章」とし、修理を最小限にとどめるもよう

さて、現在ロサンゼルス地域を襲っている山火事は想像を絶する破壊と命の損失を引き起こし、カリフォルニア州史上最も致命的な火災の1つとされていますが、死亡者数は11人に達し、さらに増える可能性が報じられています。

この火災は、パサデナやアルタデナのロサンゼルス北部郊外で7,000棟以上の建物を焼き尽くしており、しかしその壊滅的な状況の中において、「燃え落ちた家の前に駐車していた」トヨタ・タコマが「少し焦げてしまったものの、エンジンをかけたら普通に走った」として（暗いニュースの中における一つの明るい）話題に。

悲惨な火事の中で奇跡的にトヨタ・タコマが生き残る

このトヨタ・タコマのオーナーはブランドン・サンダースさんなる人物で、車両そのものは2013年モデルの「普通の」タコマ。

「車が生き残ったのは絶対に奇跡です。トラックのダメージは100％見た目だけのもので、フロントグリルやバンパーカバー、サイドモールディング、リアテールライトの一部が溶けています。ボンネットや運転席側の塗装が焦げており、車はまるで完璧に焼けたマシュマロのようでした」。

火災が収まったのち、焦げてしまったボンネットを開けてみると、機械的な損傷は見当たらず、ラジエーターから後ろにかけては非常に良好な状態を保っていて、しかしブランドン・サンダースさんは火災でクルマの鍵を失ってしまい、家族が持っていたほとんどすべてのものが消失してしまったため、当初はクルマが動くかどうかを確認できなかったのだそう。

そこで車両識別番号（VIN）だけを頼りに、近くのエンビジョン・トヨタ（カリフォルニアのトヨタ正規ディーラー）で鍵を作ってもらうことにしたのですが、その理由を聞いたディーラーは「無料で」新しい鍵を作ってくれたといいます。

「クルマに戻り、エンジンをかけてみると、まるで火災前の普通の日のようにエンジンがかかりました。その後、影響を受けた地域からクルマを出すことができたのです。窓は非常に汚れていましたが、ガラスクリーナーを半分ボトル使い、紙タオルを2ロール近く使うと、窓はまるで新品のようになりました。今では普通にクルマを使用し、以前の生活を取り戻すために役立ってくれています。」

「しかし最も印象的だったのは、友人、家族、雇用主、企業、そして見知らぬ人々からの大きな支援の波でした。みんな自然に助け合おうとする姿勢を見せてくれて、とても嬉しく思います。私たちは基本的な必要なものをカバーできる立場にあり、他の人々がそうでないことをとてもありがたく感じています。必要なもの、特に靴やジャケットのような少し高価なアイテムの寄付が素晴らしいと思います。」※アメリカではなにかと暴動も報じられるが、こういった災害時には一致団結し手を取り合うさまも多く報じられる

ブランドン・サンダースさんはこのタコマを一生乗り続けるつもりだと述べ、現在、走行距離は79,000マイル（約127,000キロ）を数えるものの、タコマはそれ以上の耐久性を持っていると確信しているとも述べ、絶大な信頼を寄せているようですね。

「生活が少し落ち着いたら、外装の修理を考えるかもしれません。ただ、このタコマが生き抜いた過酷な環境を忘れないために、溶けたグリルはそのままにしておくかもしれません」。

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