>アウディ(Audi)

【なぜローゼマイヤーがない】アウディの至宝を展示する特別展「デザイン・レジェンズ」開幕、50年の歴史を彩る伝説のコンセプトカーたちが集結

アウディのコンセプトカー「クワトロ・スパイダー」~オレンジ、静止状態

Image:Audi

| 「ローゼマイヤー」はボクがもっとも高く評価するアウディのコンセプトカーである |

おそらくは今回の展示内容にマッチしていなかったのかもしれない

アウディの象徴である「クリーンなライン」と「感情に訴えかけるデザイン」。

その美学がいかにして生まれたのかを探る特別展「Design Legends(デザイン・レジェンズ)」が、ドイツ・インゴルシュタットのアウディ・ミュージアム・モバイルで開幕したとの報。

20年ぶりとなる「デザイン習作(スタディ)」に特化したこの展示では、市販化されなかった幻のプロトタイプや、後の名車に影響を与えた伝説のコンセプトカーが一堂に会しています。

アウディのコンセプトカー「ステッペンウルフ」、静止状態、フロント

Image:Audi


「デザイン・レジェンズ」展:4つの見どころ

  • 幻の「クワトロ・スパイダー」再臨: 1991年の東京モーターショーを熱狂させた伝説のミッドシップ・コンセプトが里帰り
  • 初公開を含む激レア車両: 鬼才ジウジアーロによる「アズテック」や、電動スポーツの先駆け「e-tron スパイダー」を展示
  • デザインの舞台裏を公開: 完成車だけでなく、スケッチ、レンダリング、クレイモデルなど、クリエイティブな制作プロセスを体感
  • デジタル・ミュージアム体験: 公式アプリでは、普段は見られない「車内360度パノラマ」や「エンジン音」をスマホで楽しめる

なお、ここで注目すべきはぼくの大好きな「アズテック」が登場するということ(公式には画像が配信されていない)。

一方、ぼくがアウディのコンセプトカーの中でもっとも惹かれる「ローゼマイヤー」の展示がなく、これはちょっと残念に思う部分。※コンセプトCもローゼマイヤーの影響を受けており、よって今回の展示で「外すべき」理由はない

アウディ、R8後継モデルを否定せず。一方でコンセプトCは「TTの後継ではなく、TTの名は復活しない」
アウディ、R8後継モデルを否定せず。一方でコンセプトCは「TTの後継ではなく、TTの名は復活しない」

Audi | アウディ コンセプトCは「TTの後継ではない」 | まだまだアウディがどこまでスポーツカーに対して注力するのかは不明である さて、アウディは意欲的なコンセプトカー「コンセプトC」を発表し ...

続きを見る


アウディのデザイン哲学:なぜ彼らのクルマは「時を忘れるほど美しい」のか?

アウディのデザインは単純に「形の追求」「見栄えのいいクルマを作ること」ではないといい、「洗練された美学」は、デザイナーのペン先から魔法のように生まれるのではなく、アウディいわく「数千枚のスケッチと膨大な試行錯誤の結果」。

よって今回の展示は、「ビジョンがいかにして形態(フォーム)になるのか」という、ブランドのアイデンティティそのものを紐解く旅となるわけですね。

アウディのコンセプトカー「ヌヴォラーリクワトロ」、静止状態

Image:Audi


展示車両リスト:自動車史に刻まれた「11の傑作」

今回の特別展では、1980年代から現代に至るまでの重要なマイルストーンが展示され、アウディから発表されたリストは以下の通り。

「デザイン・レジェンズ」主要展示モデル一覧

年代車両名特徴・歴史的意義
1988Aztec(アズテック)イタルデザインによる独創的な2座席オープン。
1991quattro Spyderアルミニウムボディを採用したミッドシップの傑作。
1991Avus quattroW12エンジン搭載、鏡面仕上げのポリッシュドアルミが衝撃を与えた。
1995TT show carアイコニックな「TT」誕生の瞬間。円を基調とした純粋な造形。
1997A8 Coupéフラッグシップ「A8」をベースにした、優雅極まる2ドアクーペ。
2000Steppenwolf都市型SUVの先駆けとなったコンパクト・オフローダー。
2003Nuvolari quattro伝説のレーサーの名を冠した、後の「A5」に繋がるグランドツアラー。
2010e-tron Spyderディーゼル・プラグインハイブリッドの先進的なスポーツスタディ。
2018PB 18 e-tron「レベルゼロ」を掲げた、運転の楽しさを追求した純電動シューティングブレーク。
アウディのコンセプトカー「クワトロスパイダー」、静止状態

Image:Audi


公式アプリで楽しむ「デジタルの裏側」

現地へ行けないファンも、公式の「Audi Tradition app」で展示を追体験でき・・・。

  • 360度インテリア・ビュー: ミュージアムでは立ち入り禁止となる”車内”を、スマホ越しに隅々まで探索可能
  • サウンド・エクスペリエンス: コンセプトカーが放つはずだった、あるいは実際に放つ官能的なエンジン音を収録
  • インゴルシュタット歴史ツアー: アウディの前身である「アウトウニオン」の足跡を辿るデジタル・シティツアー機能も搭載
アウディのコンセプトカー「アヴス クワトロ」、静止状態

Image:Audi


関連知識:アウディ・デザインが業界に与えた影響

アウディのデザインは、1990年代の「TT」の登場以降、自動車業界全体のトレンドを塗り替えてきたという歴史を持っていて、それまでの自動車業界の主流であった”装飾過多な”デザインに対し、「Bauhaus(バウハウス)」の流れを汲むミニマリズムを導入。

これが現在の「高級車=シンプルかつ高品質なディテール」という世界的なスタンダードに繋がっているのですが、今回の展示にある「Avus quattro」などのアルミ素材への拘りは現在のアウディの軽量化技術(ASF)の原点としても非常に興味深いものとなるのは間違いなさそうです。

アウディのコンセプトカー「アウディTTショーカー」、静止状態

Image:Audi


結論:インスピレーションを求めるすべての人へ

特別展「デザイン・レジェンズ」は、2026年7月12日まで開催され、自動車ファンだけでなく、プロダクトデザインやアートに関心がある人にとって、アウディが歩んできた「挑戦の軌跡」は大きな刺激となるはずです。

「技術による先進(Vorsprung durch Technik)」は、まず「デザインによる先進」から始まっている――その事実を、ぜひその目で確かめてみたいものでもありますね。

あわせて読みたい、関連投稿

こんなクルマ見たことない!アラブの石油王がレーシングカー製作会社にオーダーし、メルセデス・ベンツ製の1,000馬力エンジンを搭載、時速341km/hを謳うロテックC1000
こんなクルマ見たことない!制作費3.5億、アラブ石油王のオーダーによって作られたメルセデス・ベンツ製1,000馬力エンジン搭載、時速341km/hを謳うロテックC1000

| 実際にグループCレーシングカーを製作していた会社が設計・製造しただけあってなかなかに良くできている | このロテックはのちにパガーニと同じメルセデスAMG製6リッターV12エンジンを積んだ「シリウ ...

続きを見る

VWはこんな奇っ怪なコンセプトカーたちをリリースしていた!今見るとそれぞれの時代にあわせて未来を模索していたようだ
VWはこんな奇っ怪なコンセプトカーたちをリリースしていた!今見るとそれぞれの時代にあわせて未来を模索していたようだ

| フォルクスワーゲンは小排気量から大排気量まで様々な方向性を模索してきたようだ | そしてブガッティやランボルギーニの買収によってその計画を実現してきたようだ フォルクスワーゲンは非常に長い歴史を持 ...

続きを見る

NAZCA
こんなコンセプトカーもあった。BMW NAZCA三兄弟「M12」「C2クーペ」「C2スパイダー」

| BMWは昔からスーパーカー/ハイパーカーには強い興味を持っている | BMWとイタルデザインとの共同プロジェクトによって誕生した一連のコンセプトカーシリーズ、「NAZCA M12(1991年、ジュ ...

続きを見る

参照:Audi

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->アウディ(Audi)
-, , , , , , ,