
| デザインと実用性を高次元で両立したニュースタイルSUV |
ポールスターはデザイナーの後退とともにデザイン路線を変更か
「リアウインドウなんかないほうがいいんですよ」。
そう言ってリアウインドウを廃止して後方確認をカメラに頼る方向を見せたスウェーデンの高級電気自動車ブランド「Polestar(ポールスター)」ではありますが、今回同社の最量販モデルをアップデートした新型パフォーマンスEV「Polestar 4 SUV」を正式発表し、こちらにはなんと「普通のリアウインドウ」が装備されています。
従来の「Polestar 4 クーペ」が持っていた美しく革新的なデザイン言語、洗練された走行性能、先進テクノロジーを受け継ぎつつ、ルーフラインの改良によって荷室容量と日常の使い勝手を大幅に拡張したとアナウンスされており、しかし「リアウインドウレス」の廃止によって一部に大きな衝撃を与えています。
なお、このポールスター4 SUVの生産はすでに韓国・釜山工場にてスタートしており、ヨーロッパ市場を皮切りに順次デリバリーが開始されることについても触れられていますが、ここで「実用性を手に入れた」北欧発プレミアムEVの全貌に迫ってみたいと思います。

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この記事の要約
- リアウィンドウとリアミラーが標準復活: クーペモデルで物議を醸した「リアウィンドウレス」を脱却し、直立気味のテールゲートと従来のルームミラーを採用。
- 圧倒的な積載性能と頭上空間: 最大1,665リットル(後席格納時)の広大なラゲッジスペースと、後席ヘッドルーム+2.5cmのゆとりを実現。
- V2L&新「キャンプモード」を搭載: 車両バッテリーから最大3.3kWの電力供給(V2L)が可能。車内空間を快適な移動基地に変える新機能を導入。
- 対話型AI「Google Gemini」車載搭載: 音声操作が進化し、Gemini Liveを通じた自然な対話や旅行計画、ブレインストーミングに対応。
- 最高出力544馬力、航続距離は最大630km: 100kWhの大容量バッテリーを搭載し、0-100km/h加速3.9秒のハイパフォーマンスを発揮。
リアウィンドウが復活。クーペから「使えるSUV」への進化
Polestar 4クーペが発表された際、最も大きな話題となったのが「リアウィンドウ(リアガラス)を削ぎ落とし、デジタルカメラのみで後方確認を行う」という斬新な設計です。
今回の「Polestar 4 SUV」では、その鋭いフロントマスクやデュアルブレードヘッドライトといった特徴的な造形をそのままに、リアエンドのデザインを刷新し、まっすぐに伸びるルーフラインと直立したテールゲートを採用することによって従来のクルマらしいリアウィンドウと標準的なルームミラーを備えるアプローチへと進化することに(より広い視野を求めるユーザーにはデジタルリアビューミラーもオプション用意)。
ルーフラインの変更により、後席のヘッドルームは2.5cm拡大し、さらにテールゲートまで届く大型のパノラミックガラスルーフが標準装備され、圧倒的な開放感をもたらします。

先進のAIとアウトドア機能を統合
デジタル体験の要となるインフォテインメントシステムには、従来モデルから進化した「Google built-in」を搭載。
新世代の車載AIモデルとして「Google Gemini」が導入され、コマンド操作にとどまらずに文脈を理解した自然な会話や「Gemini Live」を通じたリアルタイム翻訳、旅行の計画などがハンズフリーで行えるといい、このあたりは同じくGeminiを導入する他メーカーの最新EVと同じところかと思います。

また、車載バッテリーから電力を取り出せるV2L(Vehicle-to-Load)機能に対応(最大3.3kW供給)し、これに合わせて新開発された「キャンプモード」を起動すれば、駐車中でも空調やライト、エンターテインメント、USB-C給電などが最適化され、アウトドアでの快適な時間をサポートする、とも。
ポールスター4 SUV:車種概要
2つのパワートレインと高い環境性能
ポールスター4 SUVのプラットフォームには吉利汽車(Geely)グループのEV専用「SEAアーキテクチャ」を採用し、全車に100kWhの大容量バッテリーを標準搭載したほか、最大200kWのDC急速充電に対応しています。
インテリアは北欧ならではのミニマリズムを追求しつつ、再生PET素材を使用した「3Dニット」や環境負荷の低い「MicroTech」、(出どころを)追跡可能なナッパレザーなど、徹底したサステナブル素材で構成されているようですね。

Polestar 4 SUV 主要スペック表
| 項目 | リアモーター(RWD) | デュアルモーター(AWD) |
| 駆動方式 | 後輪駆動(RWD) | 四輪駆動(AWD) |
| 最高出力 | 200 kW (272 PS) | 400 kW (544 PS) |
| 最大トルク | 343 Nm | 686 Nm |
| 0-100km/h加速 | 7.3 秒 | 3.9 秒 |
| 最大航続距離(WLTP) | 最大 630 km | 最大 600 km |
| バッテリー容量 | 100 kWh | 100 kWh |
| 最大急速充電出力 | 200 kW(DC) | 200 kW(DC) |
| 荷室容量(後席通常時) | 530L(シートバック高)/ 655L(天井高) | 530L(シートバック高)/ 655L(天井高) |
| 荷室容量(最大) | 1,665 L(後席倒し時) | 1,665 L(後席倒し時) |
| 車両サイズ | 全長4,840 × 全幅2,067 × 全高1,556 mm | 全長4,840 × 全幅2,067 × 全高1,556 mm |
| ベース価格(欧州) | 57,900 ユーロ〜(約1050万円〜) | 65,900 ユーロ〜(約1195万円〜) |

競合比較・市場での位置付け
ポルシェ「マカン EV」やテスラ「モデルY」に対するアプローチ
Polestar 4 SUVが属する「Dセグメント・ミッドサイズ電動SUV」カテゴリーは、現在世界で最も激しい競争が繰り広げられている市場の一つです。
- 対 ポルシェ マカン EV: スポーティな走りとブランドステータスを誇るマカンEVに対し、Polestar 4 SUVは同等の加速性能(0-100km/h 3.9秒)を備えつつ、北欧デザインの上質感と価格競争力で差別化を図ることに
- 対 テスラ モデルY / モデルX: 実用性とソフトウェア中心の体験ではテスラが先行するものの、Polestar 4 SUVはハーマンカードン製1,400Wオーディオやサステナブルかつ質感の高いプレミアム内装で「ラグジュアリー感」を重視する層にアピール
クーペスタイルの美しさを維持しつつ、ワゴンのような実用性(リアウィンドウと広大な荷室)を手に入れたことで、ファミリー層やアクティブなライフスタイルを持つユーザーへ向けた訴求力が飛躍的に高まったのがこのポールスター4「SUV」ということに。
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なぜ「韓国生産」なのか?
Polestar 4 SUVは、韓国の釜山(ルノーコリアの工場)で生産されていて、これには、欧米諸国における中国製EVに対する追加関税を回避し、グローバル市場へスムーズに供給するための地政学的な戦略が背景にありますが、「ルノーと吉利汽車」はパワートレインの開発・製造を目的とした合弁会社「Horse」を設立しており、そのつながりから「ルノーの工場で生産する」という流れになったものと思われます。
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ブランドの目標:「2040年までに完全な気候中立へ」
ポールスターは自社の環境負荷を徹底的に可視化しており、今作でも製造工程全体のCO2排出量(Cradle-to-gate)を公開していて・・・。
- リアモーター仕様: 20.2 tCO2e
- デュアルモーター仕様: 21.1 tCO2e
バッテリーセル工場での100%再生可能エネルギー使用や再生アルミニウムの積極活用により、同ブランド内でも最も炭素足跡(カーボンフットプリント)の少ないモデルの一つとなっていることについても触れられています。
結論:美しさと実用性を両立した「正統派ラグジュアリーEV」の完成形
「ポールスター 4 SUV」は、先進的なクーペスタイルに興味を惹かれながらもリアウィンドウの欠如や荷室スペースにためらいを感じていたユーザーにとって「待望」ともいえるモデル。
北欧デザインの美学、Google Geminiによる最先端のAI機能、最大630kmの航続距離、そしてV2Lやキャンプモードという時代のニーズに応える機能を満載したこのがこのポールスター4 SUV。
EV市場における「最もバランスの取れたプレミアムSUV」として世界中で大きな注目を集めることは間違いなく、今後の展開にも期待したいと思います(ぼくはポールスターを「もっとも優れたデザインを行うブランド」のひとつだと評している)。
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参照:Polestar











