
| 今回のマイナーチェンジのような変更は「よほどのフェアレディZ愛がないと」できるものではない |
現時点では納期がずいぶん短縮され「最短で3ヶ月ほど」
さて、2026年8月27日に発売されたRZ34型「フェアレディZ」マイナーチェンジ版をさっそくディーラーにてチェック。
ちなみにですが、ぼくはZ32型フェアレディZに乗っていたことがあり(おそらくはぼくがもっとも長い期間所有していたクルマである)、しかしそれ以降はずっとフェアレディZとはご無沙汰で、そしてRZ34を間近で見るのも今回がはじめてです。
今回のRZ34改良版については細かいディティールのみならず、サスペンションや空力におよぶアップデートがなされていることがその注目点で、ここでその内外装につき見てゆきましょう。
この記事の要約
- 新型フェアレディZは「マニアが喜ぶ仕様」へ
- フロントバンパーはS30の「Gノーズ」、ホイールは「Z31」のエアロディッシュへのオマージュ
- エンジン始動時のメーター内アニメーションは歴代Zが登場する演出を採用
- 今回のマイナーチェンジは「走りの質」「フェアレディZとしてのマナー」「安全性と快適性」という広い方面から改良が行われる

2026年8月改良型フェアレディZの概要
今回のモデルは型式としては引き続きRZ34。
2022年に登場した現行Zの大幅改良版という位置づけで、日産では2026年8月27日に発売しており、大きく分けると変更点は以下の通りとなっています。
- フロントデザイン変更
- 空力性能向上
- 新デザインのアルミホイール
- サスペンション改良
- 新色「雲龍グリーン」
- タン内装追加
- Qi2ワイヤレス充電
- 安全装備の強化
- Z NISMOに6速MT追加
- Z NISMOのブレーキ・サスペンション強化

フロントがかなり変わった
今回もっとも分かりやすい変更が「フロント」で、従来型RZ34は初代S30をイメージしたフロントであったものの、2026年型ではさらに歴代Zのモチーフを強めた仕様となっていて・・・。
「Gノーズ」を現代的に再解釈
フロントノーズを延長し、初代S30の一部モデルで採用されたGノーズを連想させる形状に変更されており・・・。

「Z」エンブレム
そして従来フロント中央にあった日産エンブレムを廃止し「Zエンブレム」を配置しています。
これはかなり面白い変更で、S30~Z32までの歴代Zが持っていた「フロントにZ」というアイデンティティを復活させているわけですね(「日産」よりも「フェアレディZとしての」という個性を優先させたということに)。
ただ、この「Z」エンブレムは凹凸がある立体感がある仕様となっていて、「ツルっとした」表面でないのは興味深いところです。

なお、この「立体感」はリアの「Z」とシンクロさせたものと思われます。

フロントバンパーはデザインだけでなく空力も改良
フロントバンパーは単なる「旧車オマージュ」ではなく、新しい形状によって・・・。
- フロントリフト:約3.3%低減
- 空気抵抗:約1%低減
を実現しており、つまり今回のGノーズ風デザインは、「歴代Zらしさ+空力性能」を両立させたもの。
なお、サイドには明確なエッジが設けられており(側面に三角形が見える)、これによって「現代的なシャープさ」も表現されているように思います。

そしてフロントアンダーは「路面との接触対策」なのかちょっと高め(北米市場に配慮したものだと思われる)。

なお、サイドやリアの基本デザインは大きく変更されていませんが、ぼくにとって(RZ34が)初見ということで気づいたところを述べてみたいと思いますが、サイドアンダーは「サイドステップ形状によってリアフェンダーの張り出し」と強調するスタイル。
いったん上の方へサイドステップを「つまみ上げる」ことでコークボトルシェイプを視覚的に作り出しているわけですが、この位置をリヤ寄りに設定することでフロントにボリュームを持たすことができ、ロングノーズ / ショートデッキ的なスタイルを演出できるわけですね。

ちなみにこの手法はアストンマーティン・ヴァンテージ、フェラーリ・ポルトフィーノ / ローマ / アマルフィなどのフロントエンジン車にも採用され、今では「定番」になっているデザインだと捉えてよいかと思います。

ルーフはこっそり「ダブルバブル」で・・・。

各パネルのチリもけっこう合っており、なかなかの精度です(Z32ではドアが大きく重かったため、走行距離を重ねるとドアが下がってきてギャップが大きくなってきたことを思い出す)。

そしてなぜかフューエルリッドカバーは「巨大」。

テールパイプは音を増幅してくれそうで良い感じ。

全体的に見て、そのデザイン性や工業製品としての製造・組み立て精度がかなり高いという印象で、さらにパフォーマンスを考慮するとかなり「割安」という印象。
このあたり、RZ34への移行に際してプラットフォームの刷新を避けるなどしてコストを抑えた反面、別のところにコストを掛けることができるようになった「恩恵」という感じですね。※ホンダ・プレリュードの617万円に比較するとお得感が強く、プレリュードはハイブリッドシステムにコストの多くを奪われてしまったものと思われる

ホイールはZ31オマージュ
新型フェアレディZではアルミホイールも変更されていて、このモチーフは3代目フェアレディZ「Z31」時代のエアロディッシュ系ホイール(リム外周にそれを思わせるデザインを見て取れる)。

切削ホイールにしては珍しく「スポークにCNC加工が施されておらず」、しかしその理由は「Z31のホイールをモチーフにしたから」というわけですね。※このホイールはなんと鍛造である

つまるところ、フロントバンパーはZ30、ホイールはZ31、テールランプ(これは変更無し)はZ32、フロントの「Z」エンブレムは歴代Zへのオマージュという「ファン感涙」のディティールを持つのがこの新型フェアレディZということに。
なお、エンジン(出力や特性)については変更はなく、しかしショックアブソーバーのピストン径を40φ → 45φに拡大していて、これによって受圧面積が26.6%増加するとともにモノチューブ式ショックアブソーバーの容量・応答性が高まっており、以下の改善がなされています。
- 路面追従性
- 小さなギャップへの対応
- うねりの吸収
- コーナリング中の姿勢安定性
- 市街地での乗り心地

ボディカラーとしては「雲龍グリーン」が追加されていますが、残念ながらこの新色をまとう展示車はまだ到着しておらず、この「雲龍グリーン」は初代S30型に設定されていたグランプリグリーンから着想を得たカラー。
ちなみに2トーン仕様を選択するとドアミラーまでがブラックになるのは特筆すべき点であり、視覚的重心を下げ、車体をコンパクトに見せるという点においても2トーン仕様を選んだほうがいいのでは、と考えています。

インテリアにも歴代Zテイスト
インテリアにも変更があり、(NISMOではない)標準Zには新たにタン内装が設定され(展示車ではブラック)、これはシートだけでなく、ドアトリムやセンターコンソールのソフトパッドまでもがタンカラーとなり、これもやはりS30を思わせるクラシックな雰囲気を現代的に再構成したものだと説明されています。

12.3インチメーターにも遊び心
12.3インチ液晶メーターの起動時には、歴代Zのシルエットが次々と登場するオープニング演出が追加され、これはスペックには影響しませんが、今回の日産が「Z」というブランドそのものをかなり意識していることが分かる部分です(ある意味、スペック向上よりも嬉しい変更かもしれない)。
そのほか、「(冷却ファンつき)Qi2対応ワイヤレス充電」といった利便性、「自転車との衝突にも対応する衝突被害軽減ブレーキ」「燃料タンク内にはチャンバーを追加」といった安全面でのアップデートも行われ、あらゆる面での進化を遂げたのが今回のマイナーチェンジということになりそうです。
グレードと価格
2026年8月27日発売モデルの価格は以下のとおり(非常に面白いのは、MTとATで価格が同額になっていることである)。
| グレード | ミッション | 価格 |
|---|---|---|
| フェアレディZ | 6MT | 573万7,600円 |
| フェアレディZ | 9AT | 573万7,600円 |
| Version T | 9AT | 619万9,600円 |
| Version S | 6MT | 658万6,800円 |
| Version ST | 6MT | 699万9,300円 |
| Version ST | 9AT | 699万9,300円 |
| Z NISMO | 6MT | 975万2,600円 |
| Z NISMO | 9AT | 975万2,600円 |

従来型 vs 2026年型
| 項目 | 従来RZ34 | 2026年8月改良型 |
|---|---|---|
| エンジン | 3.0L V6ツインターボ | 基本継承 |
| 最高出力 | 405PS級 | 基本継承 |
| MT | 標準Zに設定 | 継続 |
| NISMO MT | なし | 新設定 |
| NISMO AT | 9速AT | 9速AT |
| フロント | 従来デザイン | Gノーズ風に変更 |
| フロントエンブレム | Nissan | Z |
| ホイール | 従来デザイン | Z31オマージュ鍛造 |
| 新色 | ― | 雲龍グリーン |
| ショックアブソーバー | 40φピストン | 45φ |
| 受圧面積 | ― | 26.6%向上 |
| フロントリフト | ― | 3.3%低減 |
| ドラッグ | ― | 1%低減 |
| NISMOフロントローター | 従来型 | 2ピース化 |
| NISMO車重 | 約1,680kg | AT 1,670kg / MT 1,640kg |
| タン内装 | なし | 設定 |
| Qi2 | なし | 冷却ファン付きQi2 |

新型フェアレディZを見てきた際の動画はこちら
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