5月14日にサザビーズ・オークションにて世界に一台の公道走行可能なポルシェ911GT1エボリューションが登場予定。
もともと911GT1は純然たるレーシングカーですが、レース参戦のためのホモロゲーション取得用として25台(一説では21台」がストリート用となる(911GT1 Strassenversion)としてリリース。
これとは他にレース用の911GT1をストリート用へとコンバートした個体が最低でも2台存在し、今回出品されるのはその一台。
なお、この車両はカナディアンGTチャンピオンシップにて年連続優勝の経験があるといい、シャシーナンバーは”GT1 993-117”。
実際にレースに出場した911 GT1というくくりにおいては、この個体が「唯一、公道走行可能な」ものだとされています(ほかに公道走行可能な、レース用からストリート用へとコンバートされた個体はレース経験がない?)
※ポルシェでは、公道バージョンの911 GT1を”911GT1エボリューション”と呼んでおり、その意味ではこの個体は純然たる911GT1エボリューションではなく、しかしストリートバージョンという意味で”エボリューション”と呼んでいる?
さらに、このシャシーナンバーは”GT1 993-117”ポルシェ911GT1エボリューションは、デイトナ24時間や、上述のカナディアンGT選手権以外のレースにも出場した経歴をもち、それらのうち複数のレースで優勝経験がある由緒正しい車両、とのこと。
ポルシェ911GT1そのものは、それまでポルシェがレース活動に使用していた911GT2ではなかなか成果をあげるのが難しくなってきたためにスチールチューブを用いて作成したミドシップレーシングカー。
↓ホイール、フロントフェンダーのルーバー、リアウイング、リアバンパー下部などが本来の「911GT1エボリューション」とは異なる
ポルシェにしては珍しく市販車とは大きくかけ離れたレース用車両であり、外観こそ996のフロントを流用するなどしていますが、フロントサスペンションはレース用、リアサスペンションもプッシュロッド式とするなど専用設計が多数。
ボディパネルの多くはカーボン製でフロアパンやバルクヘッドはハニカム構造を持つアルミニウム、重量は1050キロにとどまっています。
エンジンは水冷フラット6、ツインターボで加給し600馬力を発生。
生産は41台のみでマクラーレンF1の107台に対してもかなりレアと言えますね。
そのため落札価格は300万ユーロ程度ではないかと予想されています。