ロールスロイスには1920年からその象徴として「フライング・レディ(もしくはスピリット・オブ・エクスタシー)」がフロントに取り付けられますが、現代のロールスロイスにおいてこれは「盗めない」仕様になっている模様。
動画を見るとすぐにわかりますが、力を加えると一瞬でレディが引っ込んでしまうようですね。
これは盗難防止というよりは衝突時に歩行者への攻撃性を軽減するためと思われますが、思わず「え?」と思うほどの素早さです。
なお、このフライング・レディは通常ステンレス製ですが、オプションで24金ゴールドやフロスト(磨りガラス)加工が施されたクリスタルも選べる、とのこと。
なおこれらエンブレムは100万円以上の価値があるとされ、やはり盗もうとする輩は多いのかもしれませんね。
この機構が装備されるのは2003年のファントム以降だそうですが、いったん引っ込んだフライング・レディは室内からスイッチで再度出現させることができるそうです。
ちなみにこのフライング・レディーですが、もとはロールスロイスの顧客、ジョン・ダグラス・スコット・モンタギュー氏が「自分のロールスロイスにふさわしい装飾を」との意図で彫刻家であるチャールズ・ロビンソン・サイクス氏へと製作を依頼したもの。
その後1911年にロールスロイスが正式にこれをマスコットとして採用したのが起源である、とされていますね。