カスタムされたランボルギーニ・ハラマが登場。
生産台数はわずか382台とラ・フェラーリよりも希少な車ですが、これは1970年から1976年まで生産された2+2でV12エンジンを搭載。
現在のランボルギーニからは想像できないようなルックスではあるものの、デザインは由緒あるベルトーネ(マルチェロ・ガンディーニ)であり、ランボルギーニのテストドライバー、ボブ・ウォレス曰く「これが本当のランボルギーニ」。
開発期間が長かったためにセッティングが煮詰められれており、サーキットではミウラよりも速いタイムを出したことでも知られ、かつ2+2という性格から快適性も非常に高かったとされていますが、第一次オイルショック以降に販売が伸び悩み、その後生産が終了された不運なモデルでもありますね。
ほぼ同じ時期(1968-1978)に生産されたエスパーダは1214台、とハラマの3倍ほどの生産台数を持っていますが、エスパーダも同じ4座のV12。
この差について、おそらくはハラマのデザインが地味すぎたために販売が伸びなかったものと思われます。
なおエスパーダは「剣」を意味し、「ハラマ」はスペインにある「ハラマ・サーキット」がその名前の由来。
後年に発表された「エストーケ」も4座サルーンですが、これはエスパーダと同じく「剣」を表し、しかしハラマは現在の考え方だとランボルギーニの命名則から外れたネーミングを持つとも言えます。
今回のカスタム車両は主にフロントライト周辺のカスタムがメインですが、全体的にクロームパーツが少なくなっており(フロントバンパーもブラック)、なんとなく現代風、しかもアメ車風という雰囲気も。
こちらがオリジナルのハラマ。
当時としては画期的なセミリトラクタブルヘッドライトを持っていますが、今回のハラマは現在の法規にあわせてヘッドライトを露出させたのでしょうね。
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グッドウッドに展示されるランボルギーニ・ハラマ。
ランボルギーニには珍しい2+2のGTカーで1970-1976年の間に製造され、ネーミングはハラマ・レーシング・サーキットから来ているとも言われます。
イスレロの後継的扱いですがプラットフォームは短縮したエスパーダのものを使用しており、重量はV12エンジン(3.9リッター、353馬力)を搭載しながらも1450キロ。
なお「ハラマGTS」では370馬力を発生しており、当時としてはかなり強力なエンジンといえますね。
ハラマは176台が製造されたと言われますが、こういったクラシックランボルギーニのカスタムはかなり面白そうです。
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