| そこには深い事情があった |
ランボルギーニ・ディアブロは本当に日産フェアレディZのヘッドライトを使用しているのか?という動画が公開に。
実際にZ32フェアレディZに乗っているぼくからすると(乗っていた時から話題になっていた)、答えは「イエス」。
ランボルギーニ・ディアブロはもともといかにもスーパーカーっぽいリトラクタブル・ヘッドライトを装備して登場しています。
もはやリトラクタブルヘッドライトが復活することはなさそうだ
しかしその後法規の関係(デイライト法制化?)のためかリトラクタブルヘッドライトが使用できなくなったために急遽ディアブロは固定式ヘッドライトを装着する必要が出てきたのですが、当時の技術ではこの傾斜角度で前方を照射できるヘッドライトを製造する技術がランボルギーニにはなく、それは他のメーカーも同様(そのためこの時期のスポーツカーのヘッドライトは、ライトのカバー部分が盛り上がっているものが多い。クーペフィアットしかり、ホンダNSXしかり)。
↓こちらがリトラクタブルヘッドライト装着車
↓こちらが固定式ヘッドライト装着のディブロ
そのほかにはこんな例も
NSXだとこんな感じで、NSXももともとの設計が「リトラクタブルヘッドライト」だったため、それと同じ角度で固定式ヘッドライトを装着すると前をしっかり照射できず、そのためにこんな風に「ぽっこり」盛り上がることに(ランプユニット内の光源を高い位置に設定するため)。
こちらはトヨタ・セリカ。
やはり光源を高い位置に設定するためにヘッドライトの樹脂カバーが盛り上がっているのがわかりますね。
しかしながらただ一つ、「寝ている」角度でも前照灯の基準をクリアしていた例外が「Z32フェアレディZ」で、ディアブロユーザーがフェアレディZのヘッドライトを装着しているのを見たランボルギーニが「いいね!」ということで標準装着に至ったとされています。
ただ、そのままフェアレディZのライトを流用しているのでヘッドライト上部には「NISSAN」のロゴがあり、これを隠すカバーが付いていますね。
Z32フェアレディZのヘッドライトは二種類あって、マイナーチェンジ前のものと後のもの。
前のものはプロジェクター式ながらも「ハロゲン」で、ディアブロに装着されているのはこの「前期」のハロゲンタイプになりますが、ディアブロユーザーが独自に後期型のHIDへ換装している例もみられます(ボルトオンで交換できる)。
なお後期型は下の画像の通りランプユニット内のハウジングがメッキ処理されており、前期型のメタリックグレーとはかなり印象が変わります(誇らしげな”XENON”の文字もある)。
ランボルギーニが他メーカーのヘッドライトを流用したり、ユーザーのカスタムを純正にて取り入れたり、というのは非常に珍しいように思いますが、欧州メーカーは意外とパーツの流用や共有が多く、ユーザー由来からの標準化だとガヤルドにおいて「ホワイト」のボディカラーの例がありますね。
これは元来ガヤルドにはホワイトが用意されていなかったものの、日本のユーザーがホワイトのガヤルドを特注にて製造依頼をかけたところ、出来上がったホワイトのガヤルドを見たランボルギーニ側が「これはイケる」ということで標準ボディカラーに加えた、とされています。
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