| 1988年に時速410キロを達成したスーパースポーツ「シボレー・コルベット・キャロウェイ・スレッジハンマー」 |
キャロウェイ・スレッジハンマーの出力は880馬力
さて、1980年代には現代同様に「最高速」の追求が流行った時代ではありましたが、今回オークションに登場した一台は「1988年当時、世界最高速記録」を保持していた市販車、シボレー・コルベット・キャロウェイ・スレッジハンマー。
これは通常の市販版コルベットをベースにキャロウエイが手を入れたコンプリートカーで、当時400台のみが販売されています。
キャロウェイはGM車をメインにカスタム/チューンを手掛ける
このキャロウェイ・スレッジハンマーに搭載されるエンジンは5.7リッターV8エンジンで、これにコスワース製クランクシャフト、鍛造ピストン、ドライサンプオイルシステム、MSDイグニッション、ツインインタークーラー付きツインターボ(ターボネティクス製T04Bタービン)を組み込んでいます。
マフラーは4連、そして懐かしのスーパートラップ。
なお、キャロウェイ(キャラウェイ)は米国の企業ですが、主にGMを中心にチューン/カスタムすることで知られ、現代のコルベットやカマロについても手掛けていることでも知られていますね。
その実力と実績は間違いのないもので、実際に今回出品されているコルベット・キャロウェイ・スレッジハンマーで世界最高速記録を達成したほか、C7世代のコルベット向けとしてGM公認にて「ワゴンコンバージョンキット」を発売したことも。
そしてこのコルベット・キャロウェイ・スレッジハンマーに話を戻すと、エンジンの出力はなんと880馬力にも達し、キャロウェイはこれをもって1988年にオハイオ州のトランスポーテーション・リサーチ・センターのオーバルコースにて254.76mph(410km/h)という記録を残しています。※のちに、キャロウェイは「最高速挑戦はまったくの無駄だった」と語っている
この際、テストドライバーのジョン・リンゲンフェルターは、コネチカット州のキャロウェイ本社からオハイオ州まで自ら運転して向かい、その後に記録を樹立した後に自分で運転してまたキャロウェイ本社まで戻ることに。
このキャロウェイ・スレッジハンマーにつき、見たところではフロントバンパーや前後フェンダー、リアバンパー、ドアミラー等が変更されており、吸気そして熱の放出に注意が払われているようですね。
さらにはセレクティブ・ライド・コントロール・サスペンション、マグネシウムホイールも装着されている、とのこと。
コルベット・キャロウェイ・スレッジハンマーのインテリアはこうなっている
そしてこちらはコルベット・キャロウェイ・スレッジハンマーのインテリア。
ブラックレザーで覆われ、当時としてはかなり高級な部類だと思われます。
シートは電動調整式、そして「400キロオーバー」のクルマらしくハーネス装備。
リアにはロールケージ。
エアコンそしてカーオーデイオも桜灯済み。
燃料はハイオクのみ。
あちこちに特別仕様であることをあらわすプレートやシリアルプレートが装着されます。
現時点ではオークション終了まで7日を残しており、その価格は425,000ドル(4600万円くらい)にまで上昇しています。
おそらくはここからさらに価格が上がるものと思われ、いったいいくらで終了するのかはちょっとした見ものですね。