テスラCEO、イーロン・マスク氏が度重なる値上げについて「恥ずかしいレベル」とコメント！「しかしすべてインフレのせいであり、これが改善すれば値下げの可能性も」

｜ これだけ値上げしても顧客がついてきているのはさすがテスラ。もう一流ブランドだと言っていい ｜

逆にテスラは「必要に応じ」なんどか販売価格を引き下げたことも

さて、テスラは今年に入ってから幾度となく値上げを行っていますが、今回それついてイーロン・マスクCEOが「ちょっと恥ずかしいレベル」だと認めることに。

現在自動車業界では半導体不足はもちろん、原材料費や輸送費の値上がり（インフレ）、サプライチェーンの混乱などによって製造コストが大きく上昇しています。

ただ、メジャーメーカー（というか既存メーカー）はそれほど頻繁に、かつ大きな値上げをできない（許されない）ものの、テスラの場合は一時ほぼ毎週のように、さらにはドカンと大きな金額の値上げを行っています。

それでも一向に納期が短縮されないのは、そのぶんテスラ車の人気が高いということなのだと思われますが、この値上げによってテスラの利益が大きく伸びたのも特筆すべき点であり、もしかすると今回のイーロン・マスクCEOのコメントはそういった「値上げによって利益が伸びた」ことに対して批判されないためのエクスキューズなのかもしれません。

インフレは今後緩和傾向に？

参考までに、イーロン・マスクCEOは「インフレが緩和されるという希望的観測を持っている」ともコメントしていて、そうなれば「値下げ」を行うことも可能だと述べており（実際にテスラは値下げを行ったことも何度かある）、しかしこれは「約束ではない」とも念押ししています。

実際のところどうなのかはわからないものの、半導体不足については緩和されるどころか「一定の時点では余り始める」という予測もあって、実際にエヌビディアはじめチップを製造する会社の株価は大きく下がり、そこからまだ戻していない状態です（これを見るに、マイクロチップがだぶつくというのは事実として捉えたほうがいいのかもしれない）。

テスラの問題はいつも「需要」

そしてイーロン・マスクCEOは改めて「テスラの問題は需要ではなく生産」だとコメント。

つまり注文はたくさん押し寄せてきており、しかしそのぶんの生産を行い納車ができないことがテスラの問題だと捉えているわけですね。

ただ、生産が問題だとしつつもその販売台数はBMWをしのぐほどで、つまり「かなりの台数を作っているのに、それでも足りないほどの受注がある」ということもまた”テスラならでは”。

さらにイーロン・マスクCEOは、サイバートラックをまだ生産していないことについて、「現在この状況であっても既存モデルの納車がまったく追いついておらず、そんな中でサイバートラックを生産すればさらに事情を悪化させるだけ」だとも述べており、現在テスラが行うのは「納期を長くするのではなく、短くすることである」とも。

そして納期を短くするためにできることは「すべて」行っているとも強調していて、すでに2つの工場（ベルリンとテキサス）をオープンさせたこと、中国の上海工場の拡大に手を付けたこと、フリーモント工場についても拡張をおこな予定であること等についても言及。

おそらくこれら工場の稼働が本格化すればさらに高いレベルで需要を満たせる可能で芋出てきそうですが、とにかく今は「原材料やパーツ」がなく、工場を拡張したとしても十分な生産を行うことは難しいのかもしれませんね。

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参照：Automotive News