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テスラが自動運転(FSD)の月額利用料を半額以下に大幅値下げ。車両の販売が思うように伸びず、なんとか利益を確保しなければならない?

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| たしかにテスラは苦しそうだが、ここまで大きな判断ができるのも「ワンマン経営」に近いテスラの強みだとも考えられる |

打つ手がなく、このまま利益を失うよりはずっといいだろう

さて、先日は「自動運転機能(FSD=フルセルフドライビング)の無料トライアル」を実施したテスラですが、今回はその月々の使用料(サブスクリプション)を199ドルから半分以下の99ドルへと引き下げることに。※サブスクではなく買い切り版の”12,000ドル”は変更なし

これはもちろんFSDの利用率を高め、少しでも収益を向上させたいというテスラの意向が反映された結果だと思われますが、FSDの装着率は2019年の53%から直近では14%に低下しているといい、テスラとしてはこの数値を引き上げることで”手っ取り早く”お金を稼ぐことができると判断したのだと考えられます。

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テスラが「値下げ」によって失われた利益の補填に奇策。「FSD(自動運転機能)の1ヶ月無料トライアル」「従業員が納入する場合はFSD装着義務付け」

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テスラは自動運転機能(FSD)の普及を目指しているが

なお、テスラは車両販売開始初期からこの自律運転機能を全面に押し出していて、よって今でもテスラ=自動運転(あるいはその逆)というイメージが強いかと思います。

そして当時は他の自動車メーカーがこの機能を提供しておらず、よってテスラの優位性として機能し、さらに初期のテスラ購入者は裕福な人たちばかりだったので、この機能にお金を支払う余裕があったのかもしれません。

ただし現在は他の自動車メーカーでもテスラと同様、あるいはそれ以上の性能を持つ自動運転を提供するに至り、さらにテスラのクルマを購入する人々も「より一般まで拡大したため」相対的に自動運転機能の魅力が薄れ、そしてそれらを必要としない、あるいはその金額を払いたくないと考える人々の比率が増えたのが現在の状況だと捉えています。

さらに間が悪いのは、中国の新興EVメーカーの勢力拡大によってテスラの(正確に言えばテスラだけではなくほかの既存自動車メーカーの)EVが売れなくなり、加えて中国での景気減速、北米市場の金利高といったテスラの2大市場における需要低迷が鮮明になっているわけですね。

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よってテスラは値引きという「禁断の果実」に手を付けているものの、これは一時的な効果しかなく(需要を継続して拡大させることができなかった)、さらには値引き分をカバーできるだけの販売台数増加を達成できなかったとも見え、実際に利益率も大きく下がってしまうことに。

となるともう値引きに頼ることはできず、テスラは別の方法で収益を確保しなければならないわけですが、それがこの「自動運転」だと考えてよく、そして自動運転システム自体はすでに車両に内蔵されており、あとは顧客がお金を払ってくれさえすればそれをオンラインで「アンロック」するだけなので、つまるところはコスト「ゼロ(すでに開発・実装済みなので)」、言い換えれば「利益率100%」となるのがこのFSDであるとも考えられるわけですね。

そして今回の「FSDのサブスクが半額」となることで、この契約者が増加することを見込めますが、テスラの自動運転機能自体はまだまだ発展途上にあり、そしてこれがある程度完成し、本当に消費者にとって有用なものになるのであれば、そこからテスラが利用料金を引き上げたとしても解約はさほど発生せず、安定した収益として機能するのかもしれません。

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