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テスラからさらに上級管理職が去ったとの報道。人材の解雇・流出が止まらぬテスラ、その理由を向かう先を考える

テスラ

| イーロン・マスクCEOはおそらく「自分の思い描く未来」を実現するため、それに賛同しない人間を容赦なく切り捨てているのだろう |

そしてそれを理解できない人間、役割を終えた人間も同様である

さて、ここ最近テスラの「人員削減」に関するニュースが飛び交っていますが、さらにトップレベルの幹部が退職したという報道がなされています。

この幹部はテスラの北米人事担当シニア ディレクターを1年余り務めた(ただしテスラでの業務経験は6年)アリー・アバレロ氏だとされ、同氏が「解雇されたのか」「自分からテスラを去ったのか」については述べられておらず、しかし「すでにテスラでの業務を行っていない」とのこと。

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テスラが全従業員の10%を一時解雇するもよう。従業員に宛てたメールの内容がリークされ「これ以上に嫌なことはありませんが、やらなければなりません」

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現在テスラでは大きな改革が進行中

なお、テスラは現在の「EV需要低迷」「中国車の攻勢」という危機を乗り切るために抜本的な組織改革を断行しており、10%にもおよぶ人員削減にとどまらず、大きな収益になると見られていたスーパーチャージャー部門の解体、そして「テスラの救世主」だと見られていた廉価版EV(モデル2として知られていた)の開発停止、そのかわりにロボタクシー(サイバーキャブ)とAIへの注力など、一見すると「やるべきことをやらず、やる必要がないことをやっている」ようにも。

実際のところその評価は株価にも現れており、テスラの株価は今年に入ってから25%ほど下落(一時期はもっと下がったが、中国にてSFD導入の可能性が高まったことで急騰した)しています。

人員削減に話を戻すと、数週間前にはテスラに18年間在籍し、直近ではパワートレインおよびエンジニアリング担当上級副社長を務めていたドリュー・バグリーノ氏も退社を決めており、ただし(同氏がXに公開した)「私は昨日、18年間働いたテスラから離れるという難しい決断を下しました。 長年にわたり、テスラの数え切れないほど才能のある人々と一緒に働き、そこから学べたことにとても感謝しています」というコメントを見る限り、解雇ではなく自身の決断による退社だと考えて良いかと思います。

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なぜテスラからは人材流出が続くのか

そこで気になるのが「なぜテスラからは人材の流出が相次ぐのか」。

苦境を乗り切るためのコストカットであれば上層部を解雇する必要はなく、減産に対応した数の作業員をレイオフすればいいだけの話だと思われ、しかしここへきて多くの管理者の解雇や部署の整理が行われています。

よって、これらの状況を総合して鑑みるに、テスラ(イーロン・マスクCEO)は自動車メーカーからソフトウエア会社へと本格的にトランスフォームしようとしているのだと考えており、よって「ハード」関連部門、そしてそれらを今までに牽引してきた管理者を解雇もしくは解雇へと「追いやって」いるのかもしれません。

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なお、イーロン・マスクCEOは良くも悪くもワンマン経営で知られますが、サイバートラック、そして自動運転についても「ほぼ同氏の独断で」進められてきたといい、これに反対する従業員は容赦なく解雇してきたと報じられています(そのほか、方針に意見した人物を排除してきたという報道も見られる)。

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イーロン・マスクCEOは「25,000ドルの」安価なEVの製造には反対だった。代わりに完全自律走行車を発売しようとしており、テスラ経営陣が翻意させたもよう

| そしてこの「25,000ドル以下の」EVはサイバートラックに似た外観となるようだ | なお、イーロン・マスクCEOは今でも完全自動運転車を諦めていない さて、テスラは「25,000ドル以下の」安価 ...

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こういったことが可能となるのは、イーロン・マスクCEOが発行済株式の20%を所有していること(うち議決権を有するものは13%)、つまりは発言権が強いからだと考えられますが、同氏はさらに自身の影響力を高めるために議決権を強化したいと考えているという報道も見られ、これらを総合すると、現在は自身の考えた計画を実行しやすいように(反対する人々を解雇し)環境を整え、新たな体制を構築して「テック企業」への脱皮を図ろうとしているようにも感じられます(極端な話、EVの製造販売にはもう魅力を感じていないようにも見える)。

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イーロン・マスクCEOがテスラにおける議決権を現在の13%から25%へと拡大したいという意向を表明。AIそしてロボットを自身の主導にて開発することが目的か

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実際のところイーロン・マスクCEOの頭の中は誰にも理解できないとは思いますが、こういった行動ができるのは世界中に数多くの自動車メーカーがあれどもテスラのみ、そしてイーロン・マスクCEOのみだと認識しており、この行動力や決断力、実行力がテスラの強みなのかもしれません(必要な時に改革ができない企業が大半であり、そうなるとズルズルと業績が悪化するだけになる)。

おそらくテスラは一時的に暗黒時代に陥るかとは考えているものの、数年後には新しい柱とともに復活するものと考えていて、今後もしばしテスラの動きに注目したいと思います。

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