| いかなる事情にせよ、この燃えっぷりはかなりものだ |
さて、韓国でちょっとした問題となっている「新型ジェネシスG80の品質問題」。
ジェネシスG80はつい最近発売されたばかりのフラッグシップモデルで、そして今回は購入からわずか6日でそのG80が燃えたオーナーが報告されています。
このオーナーは54歳の女性だと報じられており、高速道路走行中にエンジンルームから発火した、とのこと。
画像を見ると相当な勢いで燃えていることがわかりますが、車両の先端側が火を吹いているのがちょっと謎な部分でもありますね(車両先端部分には燃えそうなものは無いはずで、エンジンだったらもっと奥のほうが燃えると思う)。
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幸いにも人的被害はナシ
状況としては、ドライバーがトンネル内を運転中にクルマから火が出たことに気づき、トンネルを出たところでクルマを路肩に止めたところ急激に炎上しはじめたとされ、ほどなくして消防隊がかけつけて消火を行ったために人的被害はゼロだった、とも報じられています(ドライバーもすぐに車外に脱出した)。
現在のところ発火の原因は不明で、その責任もドライバー側にあるのか車両側にあるのかわかっていないそうですが、この「ジェネシスG80発火第一号」の報を受け、ヒュンダイは調査を開始。
ドライバーの女性によると「トンネルに入る前に、なんらかの落下物があった」とも話しており、車両がその落下物を拾った後に引火、もしくは落下物と車体との接触が火花を生じさせて発火した可能性もありそうです(交通量が多く、車線変更できずに落下物をまたぐことになり、その直後にチェックランプが点灯したようだ)。
ただ、幸いだったのは「トンネルの中で発火に気づいた」ということで、もしトンネルに入っていなければ(周囲が明るいため)発火に気づくのが遅れ、大惨事となっていた可能性があったのかもしれません。
ときには避けることができない事故もある
なお、ぼくも同じような状況に遭遇したことがあり、バイパスを走行中に前のトラックが荷物を落とし、当時乗っていたフォルクスワーゲン・シロッコでその荷物をまたいでしまったわけですね。
そのときもやはり両横の車線の交通量が多く、選択肢としては「落下物をまたぐ」「急停止する」の2つしか選択肢がなく、ぼくは落下物をまたぐ方を選んだということになります。
物理的には急停止も可能であったものの、停止すれば100%の確率で追突されることになっていたと思われ(後続車からは落下物は見えていない角度だった)、となると(ぼくもむち打ちになったり)人的被害が出てしまうので、だったら総合的に見て被害が軽い方を選ぶしかないだろうという判断。
ただ、その荷物は結構硬く、フロア下をゴロゴロと車体に当たりながら転がってゆく嫌な感覚が伝わってきて、「これはちょっとヤバいな・・・」と即座にわかるほど(後続車はSUVだったので、その落下物にヒットせずにまたげたはず)。※しばらく落下物がトラウマになった
実際のところ損傷範囲は相当に広く、修理費用としては140万円くらい、修理期間は1ヶ月ほどかかったのですが、不可避な事故だったので全額保険会社が負担してくれることになり、「等級据置き」だけで自己負担ナシにて済んでいます。
こういった状況もあり、(事故の可能性を十分に認識しながらも)被害を最小に留めるためにはどうしても避けることができない事故、というのも往々にしてあるようですね。
クルマに問題がないとも限らない
ただ、今回の炎上について、クルマ側に問題がなかったとも言えず、落下物との接触と発火とは関係がなかった可能性も。
ヒュンダイは現在「品質No.1」の地位をほしいがままにするブランドですが、それは乗り心地やインフォテイメントシステムに操作性、エアコンなどの快適性に優れるためだと言われています。
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つまりはフリクションロスが大きいということですが、この摩擦の大きさが燃費悪化を招いたり、発火に至るまでの温度上昇を招く可能性もあるのでは、ということ。
つい先日、Carwowが「エンジンオイルとラジエター液なしで」つまり潤滑性能と冷却性能を奪った状態でどこまでエンジンが耐えることができるのかという実験を行っていますが、この結果はテストに用いられた各車のエンジン精度を端的に表しているものであり、「なかなか壊れなかった」ホンダのエンジンは相当に高い精度を持っていて、それが燃費の良さにも繋がっているんじゃないかと考えるわけですね。
今回のジェネシスG80の炎上につき、その様子を収めた動画を見るに、その燃えっぷりは尋常ではなく、相当に熱を持っていたことは間違いないだろう、とも考えています。
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