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中国市場における「中国の自動車メーカー」のシェアがはじめて40%を突破!アメリカ、ドイツ、日本の自動車メーカーはシェアを奪われる一方となり、今後さらにこの傾向は加速しそう

China

| 資金やローコスト、市場受けする製品開発という観点において、海外の自動車メーカーはもはや中国の自動車メーカーには歯が立たない |

そのため中国にて存在感を発揮するには「中国の自動車メーカーにはない「ブランド価値」が必要に

さて、先日はBMWやマクラーレン、ピニンファリーナ等にてデザイナーを務めてきたフランク・ステファンソン氏が「中国の自動車メーカーは、今や侮れない存在となった」という動画を公開していますが、今回はそれを数値にて裏付ける統計が公開されることに。

簡単にいうと中国の自動車メーカーの(中国国内での)シェアがはじめて40%を超えたということで、今後自動車業界が電動化を加速させるに際し、中国の自動車メーカーの存在感がますます強くなるということを予感させる数値となっています。

なお、フランク・ステファンソン氏は中国の自動車業界につき、2000年代を「コピー時代」、2010年代を「独自デザインへの移行期」、2020年代を「独自性を築いた時代」だと表現していますが、中国の自動車メーカーは珠玉混交でもあり、2017年にはZotyeがポルシェ・マカンのコピーを発売して顰蹙を買ったことも(けっこう売れているようだ)。

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一方でいくつかの自動車メーカーは独自性を発揮

その一方、(現在ボルボとロータスを傘下に納める)吉利汽車は同じ2017年に新ブランドLynk & Coを発表しており、これは一見するとこれまでの中国の自動車メーカーが作ったとは信じられないような優れたデザインを持っていて、中国人はもちろん、多くの欧米自動車メーカー関係者を驚かせています。

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同年の5月10日には「中国ブランドの日(チャイナ・ブランド・デイ)」が制定されて第一回目の記念式典が行われ、当時の工業情報化部(MIIT)が主張したのは「ブランドは価値と信用の担い手であり、この変革は中国ブランドにとって飛躍的なものであると指摘しており、つまりは脱コピーにて独自の価値を創造すべきであると主張したわけですね。

そして以下のグラフは中国市場における国別自動車ブランドのシェアをグラフにしたものですが、下の方のブルーが中国の自動車メーカーです。

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2017年の時点で人気があった中国の自動車ブランドはZotye、BAIC Huansu、Haima、Lifanといったもので、しかしこれらのブランドが突如として市場から受け入れられなくなってしまい、これらが中国自動車ブランド全体の足を引っ張る形で2018~2020年までは一旦シェアが減少することに。

2018年以降の(中国自動車ブランドのチェア)減少について理由は定かではありませんが、情報が中国国内でも均一化されたことで「自分たちが購入していたものは海外ブランドのコピーだった」と理解し、それによって人気を失った可能性もありそうです。

ただ、そこから現在まで、中国の自動車メーカーは安定して国内シェアを伸ばしており、この立役者はBYD、NIO、XPeng、李汽車といった「電動車」を作る自動車メーカーたち。

中国では、バッテリー電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド、燃料電池車など、公的補助金の対象となる自動車を新エネルギー車(NEV)と呼んでいますが、「コピーしか作れなかった」それまでの自動車メーカーが淘汰され、かわりに「ちゃんと技術を磨き、未来を見据えた」新世代の自動車メーカーが台頭してきたのだとも考えられます。

さらに、長城汽車と長安汽車は過去3年間に多くの人気車種を発売して順調に販売を伸ばしているほか、高級車市場でも一汽紅旗の販売台数は上昇を続けており、2021年には販売台数が30万台を超え、高級ブランドの年間販売台数ランキングでトップ5に入ったとも報じられています。

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そしてもちろん、「テスラよりも売れている」と言われる宏光ミニEVも新生代のクルマであり、多くの自動車メーカーが「脱コピー」を遂げ、中国の市場や嗜好にマッチしたクルマを作るようになったことも中国車躍進の理由のひとつなのでしょうね。

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中国乗用車協会(CPCA)の崔東秀事務総長によれば、近年、中国の自動車ブランドは、12万~25万元(日本円で約235万円~489万円)の価格帯にてシェアを伸ばしているといい、この価格帯はフォルクスワーゲンやアウディ、トヨタ、ホンダといった「海外の自動車メーカーが合弁企業を通じて販売するクルマの価格帯」とみごとに重複するとのことで、つまりここからも「今後、海外の自動車メーカーはシェアを失い続けるであろう」こともわかり、事実としてここ数年は「すべての海外の自動車ブランドが」中国の自動車メーカーに対してシェアを失っています。

中国では新エネルギー車の人気が高い

そして今後の中国市場については、ますます新エネルギー車の販売が伸びるであろうことが予想されており、というのも現在中国市場における新エネルギー車の比率が50%以上に達したため。

参考までに、中国におけるテスラの販売台数は(2021年に)10万8300台だったそうですが、BYDでは28万2000台を販売しており、ここからも中国メーカーの躍進そして新エネルギー車の人気の高まりが把握できます。

現在、これに対応すべく多くの自動車メーカーが「中国市場向けに」EVを投入し、またその計画を発表しているものの、電動化技術や資源においては多くの中国企業が牛耳る形となっており、それを考えると中国の優位性は揺らぎようはなく、各国の自動車メーカーはこれまでとは異なる方向性を模索し、「中国の自動車メーカーにはない何か」がなければ生き残ることができなくなるのかもしれませんね。

そしてその「何か」とはブランド価値であり、中国のスマートフォン市場にて好調を維持する「アップル」のような高いブランドイメージが必要ということになりますが、今後それを発揮できそうなのはテスラ、そして一部のハイエンドブランド(ロールスロイスやポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニ)くらいのものであり、他の多くの日米欧の自動車メーカーは存在感を発揮できないままに終わるのかもしれません。

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参照:CarNewsChina, Autohome

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