| ここまで中国メーカーがやってくるとは驚いた |
さて、中国にて展示されていた「Lynk&Co.」ブランドの第二弾、「02」。
Lynk&Co.は中国の吉利汽車が展開する新ブランドですが、この吉利汽車は現在ボルボやロータスを所有する企業。
CEOである李書福氏はメルセデス・ベンツの筆頭株主となり、世界の自動車業界への関連性と影響力を強めている人物でもあります。
その吉利汽車によるLynk&Co.ですが、販売はインターネットのみ、車両の機能はアプリによって拡張可能と言う一風変わったクルマ(たぶんにテスラの影響を受けている)。
外観に関しては世界トップレベルにある?
吉利汽車は中国の他自動車メーカーとは異なって「外国の自動車メーカーとの提携による技術移転」ではなく「買収」によって会社を強化するという方針を採用しています。
「02」という名称でもわかるとおり、すでに「01」も発売されていますが、こちらは2分17秒で6,000台を売り切るという強烈なスタートを見せていて、実際に中国の路上でも時折見かけるクルマです。
そして今回の「Lynk&Co. 02」。
これはボルボXCとプラットフォームを共有すると言われますが、おそらくLynk&Co.02の生産は中国の吉利汽車、ボルボXC40はボルボのプラントによって行われるものだと推測しますが、この辺りは正直「不明」。
ただしボルボは今後生産を全部中国に移すようで、そしてロータスの上層部も中国人メインに刷新されているため、今後ボルボ、ロータスとも「中国色」が強くなるのは間違いなさそう。
Lynk&Co.02の細部を見てみると、これは「中国人の手によるものではなく、著名デザイナーによるものだろう」と思わせる意匠がたくさん。
とくにこのフロントグリル周辺のデザインは秀逸だと思います。
若干フェラーリFFっぽいフロント。
ヘッドライト内部は「縦二本」のデイタイムランニングランプを持っていますね。
リアも意外と格好良く、ワイド感やハイデッキ感が演出されている模様。
A〜Cピラーはブラック処理。
ドアミラーも同じくブラックですね。
なお、視界を確保するためかサイドのベルトラインが下げられ、そのために生じるボンネットとの段差はブラックのパーツで処理。
ここは多くのデザイナーが「デザインと実用性」との間で苦労する部分ですが、けっこううまく処理されていて、やっぱり「手練れのデザイナー」による作品だと考えられます。
フロントも「ワイド感」が強調されたデザイン。
ヘッドライトが左右に押しやられ、グリルの水平ラインを強調するのは最近のポルシェと同じ手法。
展示用の什器も微妙にオシャレ。
ルーフ〜Cピラー〜リアウインドウの処理もなかなか。
各パネルのチリもけっこう合っていて、このクルマの素性を知らない人が見ると「欧州自動車メーカーのクルマ」だと思いそう。
一方でヘッドライト、テールランプといった樹脂パーツは若干精度が低い、とも感じます。
フロントサイドはこんな感じ。
なおホイールボルトにはアウディやフォルクスワーゲンのように「キャップ」が装着されており、美観にはずいぶん気を使っていることもわかりますね。
「Lynk」は中国語だと「領克」。
リアアンダーの金属調パーツもかなり質感が高い仕上がりです。
正直かなり競争力があるんじゃないか?と思えるクルマですが、内装を見ることはできず、また実際に運転していないので総合的な判断は難しいところ。
まかり間違っても中国車や韓国車を買うことはないと考えていますが、そのレベルが「どの程度なのか」は気になるところで、一度機会があれば自分で運転したいものだ、と考えています。
なおヒュンダイはタクシーとして(世界中で)使用されていることも多く、たまに助手席や後部座席に乗ることがあり、その際の印象は「ごく普通」。