| すべての家族がこうであれば、世の中から争いごとはなくなると思う |
血の繋がりだけが家族ではない
さて、世の中には様々なクルマにまつわるストーリーがありますが、今回はそういった中でもとびきりのひとつを紹介したいと思います。
かんたんに説明すると、かつて「2人の子連れの女性と結婚した男性が、家族を養うために自分の大好きだったコルベットを売り、その後46年過ぎた今、娘が感謝をこめ、かつて父が(自分たちのために)売り払ったのと同じコルベットを購入し、プレゼントした」という内容。
ここで公開された動画を見てみましょう。
娘がコルベットを「サプライズ」プレゼントとして用意
動画ではまず、レストランから出てくる一家を捉えていますが、その視線の先には一台のコルベットが停まっています。
そしてお父さんはコルベットを指差し、「昔、私はあれと同じクルマに乗ってたんだよ」。
そしてコルベットに近づき・・・。
このコルベットのオーナーが現れるのを気にしてか、遠巻きにコルベットを見るお父さん。
過去の思いを断ち切るかのようにくるっと背を向けて立ち去ろうとしますが・・・。
懐かしさには抗うことができず、コルベットのもとへ。
父親はコルベットのことをずっと忘れることができなかった
そして納車当時のことを話し出すお父さん。
「あれは1973年、12月、13日の金曜日だった」と明確な日付けや納車直後のエピソードを語っており、よほどこのコルベットに対する思い入れが強かったのだと思われます(かなり興奮している)。
ただし売り払った経緯については語らず、そこはまさにこのお父さんの男らしいところ。
そしてコルベットの後ろでゴソゴソしている娘がなにをやっているのかとお父さんが近づいたところ、娘が取り出したのはなんとコルベットのキー!
そしてここでようやくこのコルベットがお父さんへのサプライズプレゼントだと娘が告げることになります。
お父さんは「お前たち・・・」と感無量。
なんと美しい光景なんだ!
一家はさらに団結を強める
その後お父さんは娘を乗せ・・・。
駐車場内をドライブ。
それを見守る孫たち。
娘さんがこのコルベットを入手するのには相当な苦労をしたそうで、そして動画を見る限りだと完璧に内外装がレストアされており、この状態に仕上げるにはかなりなお金がかかったのは間違いなさそう。
ただ、このお父さんが46年間注いでくれたプライスレスな愛情は、たとえどんな金額にも換算できるものではないのだと思います。
ナンバープレートは「YDHT」。
これはYou Didn't Have Toの略で、その意味は「あなたは、そうする必要はなかった」。
その意図としては、子連れの女性と結婚し、実の子供でもない自分たちを引き取り、大事にしていたクルマを売ってまでずっと育ててくれた父親に対し、「そうする必要はなかったのに、そうしてくれた」という感謝を表したもの(結婚しないという選択も、自分たちを養子にしないという選択もできた)。
なにかとすさんだニュースが多く、ネガティブな話題ばかりが拡散されがちな今日このごろですが、こういった動画を見ると、すこしだけ目に入る景色が明るく見えてくるような気もしてきますね。