ルノーがコルビジェ(コルビュジエ)の没後50周年を記念し、コルビジェの建築物へのオマージュを織り交ぜた「ルノー・クーペ・コルビジェ・コンセプト」を発表。
これはコルビジェの代表的設計でもあるヴィラ・サヴォアで開催される「フランスの自動車デザインの歴史」というイベントで展示されるもので、完全にルノーのほかのデザインとは距離を置いた独立したものである、ということです。
コルビジェはスイス人ではありますが、欧州だけではなくアフリカ、南米、インドなど様々な地域で活躍した人でもあり、飾り気のないシンプルで直線的な建築物が特徴。
今では普通とも言えますが、当時は画期的であったと考えられ、ひとつの流派と言えるものを形成するに至っています。
建築物だけではなく家具のデザインにおいても有名で、LC1(スリングチェアー)、LC2(ソファ)はどこかで目にしたこともあるかもしれません。
輸入車ディーラーにもよく使用されており、けっこう浸透していると言っても良いでしょうね。
現在各自動車メーカーの向かうところは「自動運転」ですが、そうなると車の内装は大きく変わると考えられます。
現在の室内は当然「車を運転すること」前提ですが、自動運転となると「車を運転しないこと」が前提になり、自動運転の車に乗って移動する際に「車の中で何をするか」が大きな課題に。
そんなわけで「自動運転時代の車の内装」というコンペが開催されたそうですが、その中の3名がファイナリストとなり、そのうちの一つが「ルノー・オーラ」。
「自動運転時代の内装」とはちょっと違いますが「着る車」とのことで、ジャイロと車輪を備えた外骨格のようなものを着用。
まるでモスピーダのような感じでもありますが、結構面白いですね。
事故の際の人員保護を考えると実用化は難しそうで、これを装着して移動したのち、これを外して「どこに置いておくか」も問題となりそうですが(もちろん自動車よりは小さいので社会的インフラの整備とともに進めると良さそう)、軍用など限られた用途においてはかなり便利なように思います。
関連投稿:ルノー4のリバイバルを考えてみた。ルノー「ReFour」
ルノーはアルピーヌなど、リバイバル・プロジェクトに力を入れている様子。
そこである男が考えたのがこの「ReFour」で、ルノー4の現代版、とのこと。
ルノー4の面影は無いように思いますが、これはこれで面白いデザインです。
ルノーは非常に独特のデザインセンスを持っており、過去にも有用な遺産を残しているので、それらを活用すれば非常に大きな訴求力を発揮できるのでは、と考えています。