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希少なハイパーカー「アストンマーティン・ヴァルキリー」が競売に登場するも新車価格以下しか値がつかず。やはりハイパーカーの価格は「高くなりすぎ」、ハイパーカー離れが発生か

希少なハイパーカー「アストンマーティン・ヴァルキリー」が競売に登場するも新車価格以下しか値がつかず。やはりハイパーカーの価格は「高くなりすぎ」、ハイパーカー離れが発生か

| 同価格のクラシックカーと比較した場合、「将来的な値上がり」はクラシックカーのほうが大きいという判断が働くのかも |

その意味では「現代のハイパーカー」の価格はこのあたりが天井なのかもしれない

さて、アストンマーティン・ヴァルキリーは現在数少ない「自然吸気V12エンジン」を積むハイパーカーではありますが、今回RMサザビーズが開催したオークションにおいて、オプション込みの新車価格を下回る260万ドルしか値がつかず、大きな話題となっています。

この個体はシャシーナンバーSCF4KRB44NGS70090、EU仕様を持つものの日本のオーナーに納車されたものだといい、ルナホワイトのボディに赤いグラフィックが施され、グロスカーボンファイバー製のルーフが装備されています。

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その他、このアストンマーティン・ヴァルキリーはこんな装備を持っている

このアストンマーティン・ヴァルキリーにつき細かい部分を見てみると、ホイールはサテンブラック(マグネシウム製)、そしてブレーキキャリパーはレッド仕上げ。

ポリッシュカーボン製エンジンプレナム、ブラックフィニッシュを持つインコネル製エキゾースト、グロスカーボン製エンジンカバーを搭載しており、インテリアだと赤いステッチが施されたピュアブラックのデボスアルカンターラ製レーススタイルシート、ツインサテンカーボンファイバー製ルーフインサート、6点式レースハーネス、レッドアノダイズド(アルマイト / 陽極酸化処理)仕上げのスイッチ類が装備されています。

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なお、これらのオプションだけで約15万2,000ドルものコストがかかっており、かつ走行距離わずか84㎞ということを考慮すると「値がつかないほうが不思議」ではありますが、今回の現象はヴァルキリーのみならず、ハイパーカー全体の「今後」を表しているのかもしれません。

ハイパーカー市場では「供給過多」「価格の異常な高騰」が発生

かつて「ラフェラーリ、マクラーレンP1、ポルシェ918スパイダー」というハイパーカー御三家が登場した際、その価格は「約1億円」であったものの、現在ではマクラーレンW1が4.5億円、フェラーリF80は6億円というプライスタグを掲げており、昨今のインフレを考慮したとしても「相当な価格」。

ブガッティにおいてもヴェイロンの「1.5億円」からトゥールビヨンでは「7億円」にまで価格が上がっており、以前とは「ハイパーカーの供給数が増えているうえ、その価格も上がっている」ため、少し前にマクラーレンがハイパーカー(アルティメットシリーズ)を連発したときのように、市場がこれについてくることができないのかもしれません(購入できる人がさらに制限される価格帯となったにもかかわらず、供給数は増えている)。

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そして現代のハイパーカーは「数百台」という規模で生産されることが多く、各社から同様に「数百台限定の」ハイパーカーが頻繁に発売されるとハイパーカー市場が”供給過多”となり、そうなれば将来的な値上がりを期待することは難しく、「であれば同価格帯の、もっと希少な」クラシックカーに目をつける人が出てきてもおかしくはなく、一部の投機筋は「ハイパーカー離れ」を起こしている可能性もありそうですね(ただ、この状況下では本当に欲しい人の手にクルマが渡るようになるので、悪いことではないけれど)。

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参照:RM Sotheby's

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