| エンジン900馬力、モーター1180馬力のハイブリッド |
モナコにてトップマルケスが開催され、数々のスーパーカー、ハイパーカー、エキゾチックカーが続々集結していることはお伝えしましたが、今回はそんなモナコにて「ARSH A10 HYBRID(アラッシュA10ハイブリッド)」が目撃に。※その横にあるクルマもまた気になる
ARASHはイギリスの自動車メーカーですが、なぜかイギリスのスーパーカーはこんな感じでノーブル然り、初期のマクラーレン(MP4-12C)然り、同じような顔つきになるのが大変不思議。
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アラッシュはイギリスの少量生産自動車メーカー
それはともかくとして、このARASH A10ハイブリッドはなんと総合出力「2080馬力」を誇るハイパーカー。
アラッシュ(正確にはアラッシュ・モーターカンパニー)は上述の通りイギリスの自動車メーカーで、現在発売されているのは「AF8(下の画像)」と「AF10」の2モデル。
アラッシュA8のほうは7リッターV8、550馬力という「まだ”普通の”」スペックを持っています。
ただしARASH A10ハイブリッドのほうは「並外れた」2080馬力を発生するものの、その構造自体も非常に特殊。
ガソリンエンジン(6.2リッターV8スーパーチャージャー)自体は900馬力に留まりますが(2080馬力に比較して、という意味)、エレクトリックモーターの方は合計で1180馬力を発生。
しかもモーターはなんと「5個」も装備され、それぞれのモーターには2速トランスミッションが組み合わせられるため、トランスミッションは(ガソリンエンジン用とあわせて)合計6個。
公式フォトを見るとカーボン製バスタブシャシーを有しているようですが、車体重量は不明。
ただし2080キロには達していないと思われ、つまり「パワーウエイトレシオは1以下」だと思われます。
0−100キロ加速は3秒、最高速度は320km/hというスペックで、これは2080馬力という途方もないパワーに比較するとやや「普通」。
もしかするとドライバーズエイドのたぐいが「最小限」、そして7速がないことが影響しているのかもしれません。
ボディパネルはカーボンファイバー、そしてインテリアにおいてもダッシュボードなど多くのパーツがカーボンファイバー。
ホイールはマグネシウム製となり、軽量化にはかなり気を使っているようですね。
ARASH A10の価格は驚愕の1億5000万円で、いったい何台くらい売れたのかは不明(現在でも販売中)。
ただ、これは「売る時」に相当苦労しそうなクルマでもあり、普通の感覚ではなかなか手が出せないたぐいのクルマです(よって購入者はそうとうな富豪のみということになる)。
VIA:Autogespot
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AS8に次ぐモデルということになりますが、デザイン的にはフェラーリ・エンツォの影響を大きく受けているようにも思います。
900馬力を発生するV8ガソリンエンジンにハイブリッド・システムをプラスし、合計2080馬力を発生する模様。
ということはモーターだけで1000馬力以上を発生するということになり、ハイブリッドとはいえモーターがメインと考えても良さそうです。
なおモーターはフロントのセンターにひとつ、リアアクスルに二つ。
ポルシェ918スパイダー、ランボルギーニ・アステリオン、ホンダNSXなどのスポーツハイブリッドが「フロントアクスルに二つ、トランスミッションにひとつ」という構成を持つのとは異なり、他にないレイアウトを持つようですね。
シャシーのスケルトン画像を見ると1000馬力を発生するモーターの動力源、つまり大きな容量を持つバッテリーの搭載場所がちょっと不明瞭で、もしかすると「2080馬力」は一瞬の最高出力であり、通常は「900馬力」なのかもしれません。
なお0-100キロ加速は2.8秒とされていますが、重量や最高速度など詳細の公開はジュネーブ・モーターショーの開催を待つ必要がありそうです(詳細の発表はなく、しかしなぜか車高を上げる装置が付いている、ということだけはアナウンスされている)。