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ドアもない、サイドウインドウもない。重量700kg、希少なロータス340Rが競売に登場

2018/10/01

|340台のみ製造、希少なロータス「340R」がオークションに登場 |

どう見てもレーシングカーな、2000年にロータスが発売したハードコアな限定モデル「340R」が競売に登場予定。
限定台数は340台のみ、そして全ての個体はこのシルバーとブラックというボディカラーであったと言われます。

なお、2000年というとアリエル・アトムが発売された年でもあり、ひとつの「当たり年」であったのかもしれません。

ロータス340Rはこう見えても公道走行が可能

なお、340Rの基本骨格はエリーゼ。
接着剤で組み立てたアルミニウム製のフレームはもちろん、1.8リッターのローバーKシリーズ・エンジン(177馬力)もエリーゼと同一。
トランスミッションは5速マニュアルのみの設定です。

ロータス340Rはこう見えても公道走行可能な車両。
開閉できるドアはなく、ルーフもなく、サイドウインドウもなし。
フロントウインドウがあるだけありがたいという感じですが、とにかくスパルタン極まりない車両ですね。

通常の車にあるべき「(いわゆる)ボディ」はなく、フロントからコクピットなど最小限の範囲を覆うのみ。
タイヤには「サイクルフェンダー」が装着されていますが、ボディの容積を最小限内側となるようにとどめているのは「車体の外側に重量物を置きたくない」つまり重心を中心に集めることが目的なのだと思われます。

ボディサイズは全長3500ミリ、全幅1700ミリ、全高わずか1050ミリ。
ランボルギーニ・ウラカンでも全高は1165ミリというと「いかにこのクルマが低いか」がわかりますが、もしかすると市販車では最も低い部類かもしれませんね。※ケータハム・セブン(セヴン)でもっとも車高の低い「SEVEN 160」でも全高は1090ミリ

重量はなんと701キロ、0-100キロ加速は4.3秒(177馬力の1.8リッターエンジンでこの数字は規格外とも言えるレベル)で、さらにロータスは「190馬力にパワーアップ」できるキットもオプションで提供していたようですね。

左右シートの距離はほぼ「無い」に等しく、ショルダー部は接触せんばかり。
もちろんこれもロールセンターを最適化するために「中央に寄せている」ことが理由です。
シートベルトは四点式ですね。

今回オークションに登場する個体は「104番目」で、右ハンドルとしては最後に製造された個体だそう。
出品にあたってはコンディションチェックを受け、油脂類と各種フィルター、ベルト類も交換済み。
走行距離はわずか565キロを記録するのみで、予想落札価格は最高で9500万円ほど、と見られています。

室内にあるものは「最小限」。
当然エアコンやオーディオはなく、エアコンは「後付け」すら不可能。
助手席側ダッシュボードにあるのはけっこう容量の大きな消化器で、このクルマの用途を如実に物語っているようです。

コクピットを覆うものが何もないということを考えると「洗車はどうするんだろう」と考えたりしますが、このクルマに乗る人はそんなことは気にもしないのかもしれませんね。

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