特別な用意やプロドライバーの手助けなしでこのタイム
マクラーレン720Sはとにかく「加速最速」なことで有名ですが、マクラーレンはサーキットでのアタックを公式で行わないため、「実際にサーキットを走行した時の速さ」は不明です。
よってサーキットでのタイムはメディアや個人ユーザーのアタックのみによってしか記録されないことになりますが、今回はカーメディア、SportAutoがマクラーレン720Sをニュルブルクリンクへと持ち込んでタイムアタックを敢行。
マクラーレン720Sは7分8秒でニュルブルクリンクを周回
そして今回マクラーレン720Sをニュルブルクリンクに持ち込んでの結果ですが、そのタイムは7:08.34。
この数字は歴代市販車ラップタイムだとおよそ10位に入る程度で、ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテの6:52.01や、ポルシェ911GT2RSの6:44.97に比較すると特段に速いわけではないものの、驚くべきは、カーメディアのテスターによるドライブで(つまりプロフェッショナルドライバーではない)、タイヤは「平均的な」ピレリPゼロ・コルサ。
通常、多くのメーカーがニュルブルクリンクにてタイムアタックを行う場合は入念な準備と、それぞれのメーカーの契約ドライバーやテストドライバーを起用し、かつハイグリップタイヤ(ピレリだと”トロフォオRがある”)を装着しての挑戦になり、しかし今回は「ポン」とこのタイムが出てしまったわけで、これは正直「驚愕に値する」内容だと考えています。
なお、現在のところ「ニュルブルクリンク市販車ラップタイムTOP10」は下記の通り。
ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ(?万円)6:44.97(2018)
ポルシェ911GT2 RS (3656万円)6:47,3(2017)
Next EV NIO EP9(?万円)6:45.90(2018)
ラディカルSR8LM(1780万円) 6:48.00(2009)
ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ(3418万円) 6:52,01(2017)
ラディカルSR8 6:56.08(2005)
ポルシェ911GT3 RS(?万円) 6:56.4
ポルシェ918スパイダー(9500万円) 6:57.00(2013)
ランボルギーニ・アヴェンタドールSV(5179万円) 6:59.73(2015)
ダッジ・ヴァイパーACR 7:01,30(2017)
日産GT-Rニスモ(1500万円) 7:08.68(2015)
その走りは傍で見ていても「速さ」がわかる
なお、今回はそのオンボード映像が公開されていますが、これを見ていると「相当な速度で」カーブをクリアしていることがわかり、その加速のほどもわかります。
そしてドライバーは「素手」で、さほど修正舵を当てることもなくスムーズに走行しており(プロではないにせよ、相当な技術を持つことは間違いない)、マクラーレン720Sの基本性能の高さも容易に推測できますね。
そしてもうひとつ思うのは、「この速度で走っていて”何か”が起きればただではすまないだろうな」ということ。
かのワルター・ロール氏ですら「ポルシェ911GT2RSの速さは人間のコントロールできる範囲を超えている」と語っていますが、まさに現代のスポーツカーはそういったレベルにある、ということですね。
VIA:sport auto