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| 純粋な「ガソリンの咆哮」を聴くことができる最後のマクラーレン |
マクラーレンの歴史上「3番めの」HSが登場
「過激なほどの軽さと、脳を揺さぶるV8ターボの加速。」
スーパーカーファンがマクラーレンに求めてやまないあのスリリングな体験がついに一つの「到達点」を迎えることとなり、マクラーレン・オートモーティブが2017年の「720S」から足掛け9年にわたりブランドの中核を担ってきたミッドシップV8「スーパーシリーズ」の掉尾(ちょうび)を飾る究極の限定車、「788HS(ハイ・スポーツ)」を正式発表することに。
昨今の自動車業界を席巻するハイブリッド化や電動化の波。
もちろんマクラーレンとて例外ではなく、次世代モデルからは電動化(PHEVなど)への移行が確実視されており、この状況下において「788HS」は電気の力を一切借りずに4.0リッターV8ツインターボのポテンシャルを限界まで絞り出した、ピュアガソリン・スーパーカーの“絶滅危惧種にして最高傑作”であると目されています。
なぜこのクルマが、世界中のコレクターからこれほどまでに渇望されるのか、その詳細を見てみましょう。

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この記事の要点
- 「超希少」な伝説の復活:マクラーレンの歴史において過去に2度しか使われなかった特別な称号「HS(High Sport)」を冠した最終限定モデル「788HS」がグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2026にて世界初公開。
- 血統のフィナーレ:2017年の名車「720S」から始まり、「765LT」「750S」へと受け継がれてきた第2世代スーパーシリーズ(Super Series)の生産終了を飾る、まさに「純V8時代の記念碑」。
- 圧倒的なスペック:最高出力788馬力(800PS)、乾燥重量わずか1,265kg。0-100km/h加速は2.8秒、最高速度は330km/hに達し、パワーウェイトレシオはシリーズ最高値をマーク。
- F1直系の空力モンスター:フロントの「Sダクト」ボンネットやリアの大型ディフューザーにより、最強とされた765LTをさらに10%も上回るダウンフォースを獲得。
- 争奪戦はすでに終了か:クーペ100台、スパイダー100台の計200台限定。MSO(マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ)による完全テーラーメイドで、価格は1億円オーバー。

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伝説の称号「HS(High Sport)」が意味する特別な価値
マクラーレンのファンにとって、「LT(ロングテール)」がお馴染みの武闘派仕様であるならば、「HS(ハイ・スポーツ)」はさらにその上を行く神格化された存在です。
過去にこの称号が与えられたのは2012年の「MP4-12C HS(わずか5台)」と2016年の「MSO HS(限定25台)」の2台のみで、今回の「788HS」はマクラーレンの歴史上、3度目にして最もパワフルなHSとなります。
生産台数は世界限定200台だとアナウンスされており、その内訳はクーペが100台、オープンモデルの「スパイダー」が100台。
この200台すべてがマクラーレンのカスタム部門である「MSO(マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ)」の手によってオーナーの好みに応じた一品モノとして仕立てられるといい(フェラーリ 12チリンドリ マヌアーレがすべてテーラーメイド仕様となるのとよく似ている)ディーラーとの特別なコネクションを持つ限られたVIPのみに案内され、発表時点でその生産枠は事実上すべて完売していると言われています。

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車種概要・性能スペックなどの特徴
788HSは、ただ750Sのブースト圧を上げただけのモデルではなく、765LTから受け継いだカーボン製のルーバー付きフロントフェンダーやF1のノウハウをそのまま持ち込んだ空力デバイスが全身を覆うことに。
特徴的なテクノロジーと空力メカニズム
- Sダクト・ボンネット:フロントバンパーから空気を取り込み、ボンネット上部へと引き抜くことでフロントアクスルを強烈に路面へ押し付ける
- プロアクティブ・シャシー・コントロールIII:従来のアンチロールバーを廃止し、4輪の油圧ダンパーを瞬時に同調させる魔法のサスペンション。788HS専用にリチューンされ、車高は標準より5mmローダウンされている
- センターロック式ホイール:このセグメントのスーパーシリーズとしては「初」となるセンターロックハブを採用しバネ下重量を極限まで削減

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主要諸元・スペック一覧
| 項目 | マクラーレン 788HS スペック詳細 |
| エンジン | 4.0リッター V型8気筒ツインターボ(M840T型・改良版) |
| 最高出力 | 800PS(788 bhp) / 7,500 rpm |
| 最大トルク | 800 Nm / 5,500 rpm |
| レブリミット | 8,500 rpm |
| 乾燥重量 | 1,265 kg(カーボンモノコック採用) |
| パワーウェイトレシオ | 623 PS / トン(クラス最高峰) |
| 駆動方式 / 変速機 | MR(ミッドシップ・後輪駆動) / 7速シームレスシフト・ギヤボックス |
| 0-100km/h 加速 | 2.8秒 |
| 0-200km/h 加速 | 7.0秒 |
| 最高速度 | 330 km/h(205 mph) |
| エキゾースト | 4本出し(クアッド)チタン製エキゾーストシステム |
| ブレーキ | マクラーレン・セナ直系のカーボンセラミックディスク & 6ピストンキャリパー |

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競合比較と市場での位置付け:純粋なガソリンV8が持つ「最後の資産価値」
現在のスーパーカー市場を見渡すと、フェラーリは「296GTB(V6プラグインハイブリッド)」や「12チリンドリ(自然吸気V12)」を展開し、ランボルギーニは「レヴエルト(V12プラグインハイブリッド)」や「テメラリオ(V8プラグインハイブリッド)」へと舵を切っています。
マクラーレン自身も次世代のフラッグシップハイパーカー「W1」では新開発のV8ハイブリッドを採用していて、つまり、競合他社を含め、今後の1000馬力級スーパーカーセグメントは「エレクトリックモーター+バッテリー」の搭載が絶対条件となりつつあるのが2026年現在のリアルです。
その中にあってこの788HSは「純粋な内燃機関だけでどこまでいけるか」を突き詰めたモデルでもあり、ハイブリッド車が持つ「重さ」という足枷を嫌う純粋主義的なドライバーにとって、乾燥重量1,265kgという驚異的な軽さはフェラーリやランボルギーニの最新PHEV勢に対する最大のアドバンテージともいえるもの。
この「軽さ」と「純ガソリンV8」という組み合わせ自体が今後のコレクターズマーケットにおいて極めて高い資産価値(リセールバリュー)を保証するシンボルとなることは間違いないと見られています。

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【新発見の技術・文化知識】変わりゆくマクラーレン。中東資本への完全移行と、2028年の「大変革」
実はマクラーレンは現在、大きな過渡期の真っ只中にあり、というのも2025年にはアブダビを拠点とする投資会社「CYVNホールディングス」がマクラーレン・オートモーティブを完全買収したから。
これに伴い長年の債務問題がクリアされ、生産品質の向上と将来の製品ロードマップに向けた資金が完全に担保されることとなったわけですが、同時に経営陣も刷新され、さらには製品計画自体にも「見直し」が入ることに。
2028年に向けたマクラーレンの密かなロードマップ
関係者からのリークによると、マクラーレンは2030年までに毎年ニューモデルを投入する計画を立てており、2028年にはブランドの全ラインナップを完全に刷新(リバンプ)する予定です。
- 750Sの後継となるPHEV V8スーパーカーの登場
- マクラーレン史上初となる「超高性能SUV」の開発
同社のCEOであるニック・コリンズ氏は「真に顧客が求めるまで完全な電気自動車(BEV)は作らない」と明言していますが、次世代モデルが「ハイブリッド化」されることはほぼ確実。
つまり、この「788HS」の登場は、単に一つの限定車が発売されたというニュースに留まらず、「中東資本に生まれ変わり、SUVやハイブリッドの世界へと本格的に旅立つ前の、イギリス・ウォーキングのエンジニアたちが放った“純ガソリン時代への惜別のラストシューティング”」という、ドラマチックな文化背景を持っているというわけですね。

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結論:手に入れられた者は幸運、歴史の目撃者に
マクラーレン788HSはおよそ10年近くにわたりスーパーカーのベンチマークであり続けた「720S系プラットフォーム」の文字通り最高峰であり、最後の勇姿ともいうべき存在です。
1億円を超えるとも噂される価格、そして限定200台という狭き門を考えれば、日本の公道で見かけるチャンスすら極めて稀であると考えてよく、しかしスペック上の数字以上にこのクルマが持つ「純粋にガソリンと空力だけで330km/hの世界を支配する」というロマンは「今後の電動化時代において、より一層輝きを増していく」のかもしれません。
ぼくらは今、自動車の歴史がガラリと変わる瞬間に立ち会っていて、マクラーレンが放った最後の純V8モンスターは、間違いなく自動車史にその名を深く刻む伝説の一台となるのだと考えてよく、今まさにその瞬間を目撃しているということになりそうです。
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