| クルマを壊す覚悟がないとこれはできない |
以前に「ブガッティの正規ディーラーに頼んだら230万円もかかるオイル交換費用を節約するため、自分達だけでヴェイロンのオイル交換にチャレンジした」ショップを紹介しましたが、そのショップ「ロイヤル・エキゾチック・カーズ」が今回はヴェイロンを後輪駆動化してドリフトしまくるという豪快な動画を公開。
生贄となったのはショップ経営者のヴェイロンで、改造を決断したのは「遅い」から(ヴェイロンを遅いという人は珍しい)。
ヴェイロンの重量は1919kgですが、これ(の一部)は4WDシステムを搭載している故であり、この重量が「マクラーレン720Sに敵わない」理由だと考えたようです。
ヴェイロンを後輪駆動化したらこうなった
そこで早速改造開始。
「これはブガッティですらなしえなかったチャレンジだ。今からオペを開始する」。
バリバリと分解。
フロントホイールを外し、ブレーキセットも取り外してドライブシャフト、フロントデフを除去。
「今から走行を開始するぜ」。
イキナリ後輪駆動化されたヴェイロンでドリフト開始。
驚くことにフロントの駆動系を取り外しても警告灯は点灯せず、そして「ステアリングフィールが軽くなった」とゴキゲン。
たしかに先日スズキ・ジムニーを試乗した祭、まず2WD(FR)で走ってみて、その後に4WDにすると別の車のように重く感じられ、とくに(MT車だったので)クラッチミートにおけるエンジン回転数を「結構上げないと」スタートできず、4WDはここまでパワーを食われるのか・・・と感じたことも。
もちろんカーブを曲がる時の印象も安定性と引き換えに軽快さを失ったというもので、自分自身で実際にここまで2WDと4WDとの差を体感したのはこれがはじめて。
ヴェイロンに採用されるのは、おそらくハルデックスベースのトルクスプリット4WDなのでジムニーのセンターデフつき4WDとは事情が異なるとは思われるものの、4WDが相当にパワーを食い、かつフィーリングを重くしているのは間違いないだろうと思います(もちろん、その見返りとして得られるものも多い)。
動画では後輪から前輪にトルクを伝達するプロペラシャフトの取り外しが確認できず、となると「プロペラシャフトは回ったまま」。
負荷のかかっていない状態で回転するプロペラシャフトを想像すると恐怖でしかありませんが、もちろん彼らはプロであり、何らかの対策は取っていそう(もしくは動画に出てこないだけで”取り外して”いるか)。
走行後のタイヤはこんな感じ。
さすがに後輪だけで1000馬力以上を受け止めるのは酷だと見え、トレッド面の溝がほぼなくなり、タイヤカスがべったり。
ヴェイロンのタイヤ交換は一回400万円と言われますが、それは「特殊な工具が必要であるため」。
ロイヤル・エキゾチック・カーズがその工具(SST)を持っているかどうかは不明ではあるものの、とにかくヴェイロンがお金のかかるクルマであるのは間違いない、ということですね。
それでは動画を見てみよう
こちらがまさに豪快なヴェイロンのドリフトを収めた動画、「Crazy Bugatti RWD Conversion with Massive Donuts」。