| ブガッティは「ワンオフ」を新たなビジネスの柱とするようだ |
さて、ブガッティ・ディーヴォがニュルブルクリンクにてテスト中。
最近のハイパーカーの傾向として、「人まず発表して受注を集め、そこから開発を進める」というものがあるようです。
これには「ライバルがどんどん新型ハイパーカーを出してくるので、各メーカーとも我先にニューモデルを発表せねば顧客を奪われる」という背景がありそうですが、そのために発表され受注を入れたとしても、実際に手元にクルマがやってくるのは数年先、という状況も発生しています(メルセデスAMG Oneは開発難航によって納車が伸び伸びに)。
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ブガッティの頂点「ディーヴォ」参上。1500馬力、0-100km/h加速2.4秒、6.2億円のハイパーカー
| ブガッティ・ディーヴォは1500馬力、最高速は380km/h | ブガッティがついにその最新ハイパーカー「ディーヴォ(DIVO)」を公開。 ディーヴォは”シロンをベース”としながらも「サーキット志 ...
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ブガッティ・ディーヴォの開発は大詰め?
そしてブガッティ・ディーヴォも「ひとまず発表し、そこから開発をすすめる」という近年のハイパーカーの例にもれず、2018年発表であったものの、現在もまだ納車は行われずにテスト中。
ディーヴォはもともと2019年末からの製造が予定されていたので、予定よりは1年ほど遅れての納車開始となりそうですね。
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ブガッティが「ディーヴォ」のテスト風景を公開。発表は2018年8月なのにまだテスト中なのはなぜ?
摂氏40度を超える中、時速250キロで走行を行う ブガッティが「40台のみ」の限定、そして価格6.2億円と言われるディーヴォのテスト風景を公開。ディーヴォの発表は2018年8月、そして納車は2019年 ...
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ディーヴォのベースとなるのはもちろん「シロン」であり、限定台数は40台、エンジンは8リッターX\W16クワッドターボ、出力は1500馬力、最高時速は380km/h、重量は1996キロ、0-100キロ加速は2.4秒、価格は6億2000万円程度、とアナウンスされています。
ただしシロンベースと言えども、その外観は大きく変更され、「全く別のクルマ」に仕上げられることになっていますが、これはおそらく「シロンを持つ顧客に、”追加で”ディーヴォを買ってもらう」ために変化をもたせたのでしょうね。
今回の動画を見るに、まったく偽装はなく、そしてきっちりカラーリングが施されているために”プリプロダクションモデル”だとも判断でき、そろそろ生産にかかるであろうことも推測できます。
なお、ブガッティはつい最近、顧客のためにカスタムしたディーヴォの仕様をオンラインにて公開していますが、その際に「仕様を決めるだけで1年かかることもある」と述べていて、これもまた”発表した後に開発に取りかかり、発売までに時間を置く”理由の一つなのかもしれません。
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ブガッティが顧客によってカスタムされたディーヴォ4台を公開!「仕様を決めるだけで1年」「アジア人は斬新な色を好む」「子供の絵を入れてほしいという人も」
| ブガッティはほか自動車メーカーとは全く異なるところにリソースを割いていそうだ | https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/49866040856/i ...
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ブガッティはシロンのオープンモデルをワンオフで製作?
そして、ここ最近巷で話題なのが「ブガッティがシロンのオープンモデルをワンオフで製作する」というもの。
ヴェイロンにはオープンモデル(というかタルガトップ)たる”グランスポーツ”が存在するものの、後継モデルのシロンだと、発表当初から一貫して「オープンはない」と公式に断じられており、実際にこれまで幾多ものスペシャルモデルが生産されるも、「オープンモデルはゼロ」。
そのエクスキューズとして「スカイビュー」がオプション設定されていますが、今後もオープンモデルの発売はないと見られていただけに衝撃的なウワサでもありますね。
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レトロ?フューチャー?ブガッティがシロンのイメージを一新させるオプション「スカイビュー」公開
| まるでコンセプトカー?ブガッティの新オプション | ブガッティが突如シロンの新オプションとして「スカイ・ビュー・ルーフ」発表。 画像を見るとコンセプトカーのような斬新な印象ですが、ガラスの四隅を丸 ...
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なお、このオープン版シロンの価格はおよそ12億円程度とも言われ、先日発表されたワンオフモデル「ラ・ヴォワチュール・ノワール」の20億円に次ぐ価格となりそう。
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ブガッティがラ・ヴォワチュール・ノワールのようなワンオフモデルをさらに作る計画を示唆。これからブガッティは「オーダーメイド」ブランドに?
| ブガッティの顧客にとって10数億円はなんということはない | ブガッティは「自動車史上もっとも高額なクルマ」、ラ・ボワチュール・ノワールを発表したばかり。これはかつて”もっとも美しいクルマ”と言わ ...
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実際にブガッティは「ラ・ヴォワチュール・ノワールのほかにもワンオフモデルの計画が存在する」とも語っているため、このオープンモデルの実現性は高いと思われ、しかし興味深いのはブガッティ自身、「顧客からの注文によってワンオフモデルを作ることはない」と公言していること。
じゃあどうやってワンオフモデルを作るのということですが、どうやらブガッティ側から「ふさわしい」顧客をピックアップし、その顧客に対してワンオフモデルの製作を打診する「招待制」を採用しているようですね。
よって、今回ウワサとなっているシロンのオープンモデルもまたブガッティからの働きかけによって実現するということになりそうであり、しかしいかにブガッティからのオファーといえど、10億円以上も支払ってそれに応じることができる人が複数いる、という事実にも驚かされます。
参照:Automotive Mike, TheSupercarBlog