Image:Citroen
| 特定の地域やモノの運搬、災害復旧など特殊な用途での使用を想定しているらしい |
購入者はこれを分割し、それぞれに独自の後部を取り付け、2台の別のクルマとして使用するようだ
さて、シトロエンとプジョーが「何かの冗談のような」、2台のトラックを結合したような車両を販売していることが明らかに。
シトロエンだと「リレー」という商用トラック(下の画像)のオプションとしてこの奇妙な「バック・トゥ・バック」が用意され、プジョー(現在はシトロエンと同じグループであり、バッジエンジニアリング車両である)「ボクサー」なる商用車には同様の「バック・トゥ・バック」という選択肢が提示されています。※カーコンフィギュレーターにて選択できる
いったいなぜプジョー、シトロエンは「バック・トゥ・バック」を販売?
以前に「バックでの駐車が苦手な人」が前後両方に運転席があるクルマ(つまりバックしていても前向きに運転しているのと同じ)を製作して話題となったことがありますが、今回の「バック・トゥ・バック」は全く別の用途を考慮しているといい、それは「ニコイチで販売し、購入者がそれを分割し、別途2台のクルマに仕上げる」というもの。
どういうことかというと、このプジョー/シトロエン「バック・トゥ・バック」を購入した個人なり法人は、この2台を切り離し(ボルトで締結されているだけなので簡単に外せる)、そして切り離した両方に対し、目的に見合った車体後部を連結して特定の用途に供するわけですね。※もちろん、この「両方が前」の状態でも使用が可能である
そして目的の用途を達成するための車体後部は「平たい荷台」かもしれませんし、「カゴ状の荷台」かもしれませんし、はたまたそれらが長かったり短かったり、さらにはキャンピングカーのような箱型のキャビンであったりするかもしれません。
一方、最初から「既成の荷台」がついている普通のトラックを購入すると、その荷台が目的にマッチしない場合、わざわざ荷台を取り外して別途製作した別の荷台(車体後部)を取り付ける必要が生じ、そうなると購入した側の無駄な費用負担が生じます。
よってプジョーとシトロエンは、そういったムダを廃するという意味においてこの「バック・トゥ・バック」を用意しているそうですが、これは「FFバン」ならではのスマートな判断であり、車体前部のみでドライブトレーンが完結しているというパッケージングを持つ車体ならでは(エキゾーストシステムも車体前部に収まっているものと思われる)。
購入者としては「2台」を購入する必要が生じるものの、特殊な用途での複数車両の使用を想定している場合は(購入時の)費用負担を抑えることができ、それなりに助かるオプションなのかもしれませんね。※荷台付きの同モデルを購入するよりも、「バック・トゥ・バック」を選んだほうが1台あたりで約14万円ほど安くなる
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