| やはりレクサスLFAは「色褪せない」スーパーカー |
さて、ちょっとめずらしい「レクサスLFAとアウディR8スパイダーとのドラッグレース」動画が公開。
この2車は「両者とも自然吸気V10」という共通項を持ちますが、これ自体も自動車業界ではかなり珍しく、採用するメーカーはごくわずか。
逆に異なるのはレイアウトと駆動方式で、レクサスLFAはフロントエンジンリアドライブ、アウディR8はリアミッドエンジン、4WD。
ちなみにトランスミッションについても差異があり、レクサスLFAはオートメーテッドMT(シングルクラッチ)6速、アウディR8は7速デュアルクラッチを採用しています。
レクサスLFAはこんなクルマ
レクサスLFAについて、その見どころはかんたんに語り尽くすことができず、しかし最大のポイントは「他車種との共通性を持たないエンジン、車体構造、サスペンション」、つまり専用設計を有すること。
シャシーはカーボンモノコック、エンジンには4.8リッターV10を採用し、これは「アイドリングから0.6秒でレッドゾーンまで吹け上がる」レスポンスの良さを持っています。
出力は560HP、0-100km/h加速はわずか3.7秒、最高速度は325km/h(日本仕様は180km/hでリミッターが作動)。
動力バランス最適化のために重量物をホイールベース内に収め、前後重量配分はレクサスが「理想」と導き出した48:52。
エンジンは可能な限り車体中央に収められており、トランスミッションとをつなぐトルクチューブは航空機と同じ精度にて製造され、センタートンネルを可能な限り細くすることで左右シート間の距離を詰め、前後だけではなく左右の重量バランスも最適化しています。
なおボディパネルはカーボンファイバー製で、「金属ではなしえない」造形をもたせることでCd値は0.31にとどまるなど、何から何まで妥協なく作られたのがレクサスLFAというわけですね。
アウディR8はこんなクルマ
対するアウディR8は現行で「2世代目」。
初代はランボルギーニ・ガヤルド、2代目はランボルギーニ・ウラカンと多くを共有し、しかしながらホイールベースを延長したり、サスペンションのセッティングを変更したり、やや「マイルドな」味付けに。
ランボルギーニのV10モデル自体が「毎日乗れるスーパーカー」だと言われますが、アウディR8はそれに輪をかけて乗りやすいクルマに仕上がっています。
搭載されるエンジンは5.2リッターV10、出力は620PS。
トランスミッションは電光石火の変速を誇るデュアルクラッチ、そして駆動方式には4WDを採用して0-100km/h加速3.2秒、最高速度は328km/hを誇ります。
なお、「もっとも検索されるクルマ」のほか、「よくSNSに投稿されるクルマ」としても知られていますね。
実際に走ってみたらこうなった
そして実際に走ってみると、ミッドシップ4WDレイアウトを持ち、トラクションに優れるはずのアウディR8よりもレクサスLFAのほうがリード。
その後しばしレクサスLFAが先行するも、アウディR8は速度を伸ばしてレクサスLFAを逆転します。
結果としてはアウディR8の逆転勝ちで、ゼロヨンタイムは11.68秒、そしてレクサスLFAは12.21秒。
アウディR8に破れはしたものの、最新スーパーカーに比肩しうる性能を見せつけることになり、むしろ「あっぱれ」と言えるかもしれません。
通常はミッドシップ4WDのほうがスタートダッシュに優れ、その後は駆動ロスの少ないFRに逆転されるというケースが多いのですが、今回のゼロヨン対決についてはその逆。
レクサスLFAがダッシュにおいて勝ったのはやはり優れた前後重量配分、そして軽量性(アウディR8スパイダーよりも290kgくらい軽い)によるものかもしれません。
参照:Lovecars