アウディの第3四半期はなんと−20％。2車種を除いて全モデルで販売を失い、しかし中古販売が大きく伸びる。これを見るに「割高感」が販売失速の原因か

｜　申し訳ないが、ボク自身もアウディの新車は「割高すぎて」購入する気になれない　｜

一方では強い魅力も感じていて、これまでに購入したアウディはすべて「中古」である

さて、すでにBMWやトヨタが北米における2024年第3四半期の業績を発表していますが、今回はアウディが最新の販売状況を公開し、なんと「20％も販売が減少した」とのこと。※少量生産メーカーであればともかく、アウディのような量販メーカーでこの落ち込み幅は珍しい

全体における販売台数は46,752台にとどまり、ほとんどのセダンそしてSUVにおいて販売が減少していて、前年比でプラスになったのはQ3とe-tron GTのたった二車種のみといった”残念”な状況に。

さらに1月から9月までの累計販売台数も167,880台から139,665台へと落ち込み、これは17％の減少だというので、年間通じてアウディは大きく販売を失い、そしてその販売減少スピードが「加速している」と考えることもできそうです。

その落ち込み幅は「異常」とも言えるレベルである

第3四半期のデータを見ると、A3の販売台数は51％減の1,368台、A4の販売台数は46％減の1,356台、A7の販売台数は20％減の303台へ、そして頼みの綱のSUVも同様の状況となっており、Q5、Q7、Q8 の販売台数はそれぞれ24%、31%、30%減っていて、電気自動車ラインアップのQ8 e-tronと Q8Sportback e-tronの需要はさらに大幅に減少して前者は51%、後者は53%減という数字。

参考までに、もっとも落ち込みが大きかったのはR8とTTであり、これらはそれぞれ80%と100%という数字ではあるものの、どちらもすでに販売が終了しているために「想定の範囲内」と捉えていいかもしれません。

2024年第3四半期のアウディにおいて販売が伸びたのはわずか2モデルのみである

アウディにとって唯一の朗報は、第3四半期にe-tron GTの販売台数が5%増の673台となったこと（ただしインパクトは大きくはない）、そしてQ3の販売が前年同期比の5,467台から36%大幅増の7,422台となったこと。

Q3は年間を通じて好調な売れ行きを示し、今年に入ってから51%増の21,743台となっていますが、その理由はちょっとナゾ。

参考までに、1月から9月にかけて何らかの形で売上が伸びた他のモデルは、わずか9%増のA6、そして12%増のQ4 スポーツバック e-tronのみだというので、アウディは現在「非常に苦しい」状況にあると言えそうです。

そしてもう一つ参考までに、新車の販売は大きく落ち込んだものの、なぜか認定中古車（CPO）の販売台数は昨年より増えていて、第3四半期にはCPOプログラムを通じて11,685台の車両を販売し、これは昨年より21%増加という数字となっていますが、通年で見ると更に増えて40%増の36,091台となっています。

この数字を見る限り、アウディのクルマは絶対的な魅力を失ってしまったわけではなく、「お手頃な価格になれば確実に売れる」ということを示しているのだと考えてよく、「値下げ」を行えば爆発的に売れるのかもしれません。

ちなみにですが、ぼくはアウディのクルマは「割高」だと考えていて、かつ中古になると大きく価格が下がるために新車での購入は行わず、これまでに購入したアウディはすべて中古車なのですが、同じように考える人が海の向こうにもたくさんいるのでしょうね。

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