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それでいいのかホンダ!「タイプRはシビック以外に設定する気はない」。せっかくのタイプRブランドを活用せねばタイプRの名も死んでしまうぞ

2020/02/20

| ホンダは良くも悪くも”こだわり”が過ぎる |

ホンダ・シビック・タイプRのプロジェクトリーダーによると、「現時点では、シビック以外にタイプRの名を使用する予定も計画もない」とのこと。
これによると、「タイプRの”R”は常にレーシングを表してきており、SUVやセダンに使用するのはナンセンスだ。現在のホンダにおけるラインアップで、タイプRとマッチする性格を持つのはシビックしかない」。

ここでちょっと不思議に思うのが「じゃあNSXは?」ということ。
NSXは実際に(そのドライブトレーンは大幅に変更されていますが)モータースポーツに参戦しており、「R」の名にはふさわしそう。
ですが、上述のプロジェクトリーダー氏いわく「アキュラブランドには”タイプR”を設定しない」。

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つまりタイプRは「ホンダブランド」のクルマにしか設定されないということになり、北米では「アキュラ」ブランドで販売されるNSXにはタイプRが設定されることはない、ということにもなりそう。
もうひとつ疑問なのは「じゃあ日本や欧州など、ホンダブランドで販売されるNSXにタイプRは設定されるのか」。
これについてはおそらくNOだとも考えられ、というのもNSXの主戦場は北米であり、その北米でタイプRが設定されないという状況で、ほかの市場向けにNSX Type Rを販売するのは「コスト的に難しく」、かつ北米のアキュラディーラー網も納得しないだろうと思われるため。

ただ、ホンダは「アキュラブランドの最上位グレードは”タイプS”ということも明確に述べていて、もしかすると「NSX Type S」の可能性はあるのかもしれません。

ホンダの「タイプR」は別格扱い

なお、このタイプRについて、ホンダ内でも意見が別れていると見え、今回の話だと「Type R=レーシング」という路線以外は認めないという一方、「タイプRはホンダの全モデルに設定すべき」というホンダ内部からの意見もあるようです。

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正直言うと「タイプR」はひとつのブランドであり、商業的にはこれを活用しない手はないとも考えていて、たとえばBMWについて「M」はもともとモータースポーツ直結であったものの、現在ではサルーンやSUVにもMモデルが設定され、さらには”M”のイメージを反映させたM Sportなるモデルも存在しています。
そしてBMWいわく、この路線によって「BMW”M”は、世界で最も売れたパフォーマンスブランドになった」とのこと。

ただしこの方向性についてもBMW内部では反発があったようで、実際に前BMW M部門の責任者はヒュンダイに移ってハイパフォーマンス部門「N」を管理しており、ここで「BMWはMモデルを連発しすぎ」と非難したことも。

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ただし競争の厳しい現在の自動車業界において「プライド」にこだわるのも考えものであり、メルセデス・ベンツ「AMG」、アウディ「RS」、そしてポルシェ「GT」のように、その資産を存分に活用して販売を拡大するという戦略を取らねば「どんどんシェアをほかに奪われる」ことにもなりそう。

ホンダは以前からこういったこだわりが評価されてきたブランドではありますが、今は時代に合わせて柔軟に対応しないと生き残ることが難しく、守ろうとしたはずの「タイプRブランド」ともども消滅してしまうことになるのかもしれません。

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