| BMWは意外と挑戦的なデザインを採用する自動車メーカーでもある |
さて、おそらくは北極圏に多数の試作車を持ち込んでいると見られるBMW。
ブランニューモデルのi4に加え2シリーズ・クーペ、そして今回は7シリーズのスパイフォトが公開されています。
なお、これまでにはピュアエレクトリック版の7シリーズ試作車も目撃されているものの、今回画像に収められているのは排気がなされていることもわかるとおり「ガソリンエンジン搭載モデル」。
新型7シリーズは大きくイメージチェンジ?
そして今回公開されたスパイフォトを見るに、新型7シリーズは大きくイメージチェンジを図る模様。
以前、BMWは「上位モデルはそれらしく、立派に、より大きく見える必要がある」とコメントしており、そのために採用したのが巨大キドニーグリル。
現行7シリーズのフェイスリフトにおいては、ボンネットの高さを5センチ上げてまでグリル面積を拡大していますが、これによって押し出しの強さ、ヘッドライトなどのほかパーツを相対的に小さく見せることによって車体の大きさを演出しています。
そのため今回の新型7シリーズでも同様の手法を採用すると思われ、なかでも大きな変化が「ヘッドライト」。
これは位置やサイズ、形状がドラスティックに変更されるものと見てよく、「X8」らしきプロトタイプ同様、今までのBMWにはないデザインを持っています。
今までBMWは「中国におけるプレゼンスを高める」ことを理由に、大きなキドニーグリルに共通したイメージを持つ車体デザインを採用してきましたが、それもシリーズの登場とともに方向性が変わってきており、おそらくは新型2シリーズも「これまでのBMWにはない特徴を備える」ものと思われます。
BMWのデザインは「次のステップへ」
こういった方向性の変化にはいくつか理由があると思われ、まずひとつは「バリエーションが増えたので、各モデル間の差別化を行わねば、他社のシェアを食うどころか自社のシェアを侵食しかねいこと」。
そして別の理由としては「中国市場において十分なポジションを獲得できたので、次のステップに進み、ブランドの確立から”車種ごとのブランド化”へと向かう」準備を整えているということなのだと思われます。
なお、横から見ると長大な車体を持っていることがわかりますが、とくに注意をひくのはフロントの長さ。
これはいわゆる「シャークノーズ」と呼ばれる、ボンネットの先を延長してフロントの長さを強調するもので、近年多くの自動車メーカーが採用しているもの(BMWはずっと以前にもこれを採用しており、ある意味では先駆けだと言えるかもしれない)。
リアから見るとCピラーに何やらパネルを用いた偽装が見られ、同様のカモフラージュは新型2シリーズのスパイフォトにも採用されています。
つまるところ、BMWはこの「下にあるもの」を見られたくないと考えているのだと思われ、現行3シリーズにはじまった「ホフマイスターキンク革命」第二章がここに隠されているのかもしれません。
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参照:Motor1