| BMWはそのデザイン、コンセプトともにあまりにアグレッシブだが、それで販売を伸ばしている |
近年、ここまで「攻めた」デザインを行う自動車メーカーも珍しい
さて、BMWが新型ピュアエレクトリックカー「i7」のティーザー画像を公開。
このi7は次期7シリーズと同じプラットフォームや外観を持つことになると思われ、しかし双方を隔てるのはパワートレインがピュアエレクトリックかガソリンか、ということになろうかと思われます。
今回公開されたティーザー画像を見るに、フロントグリルは例によって「巨大」なサイズで、しかしピュアエレクトリックカーであるにも関わらず「全閉」ではなく、物理的な縦方向のルーバーが確認可能。
ピュアエレクトリックということを鑑みるに、BMWはi7にこういった「実際に貫通しているキドニーグリル」を与える意味はないと思われますが(その下にもダクトが見えるので、エアはそこから吸える)、もしかすると「見た目の高級感」の演出のためにこのルーバー付きグリルを与えたのかもしれません。
新型BMW i7のヘッドライトは「スプリット」ではない?
そして画像を見ると、ヘッドライトは非常に薄い、そして内側にクリスタルカットが施されたハウジングを持つようで、これまで推測されていたような「スプリット(上下に分割されたヘッドライト/ウインカー/デイタイムランニングランプユニットを持つ)」ではなく「一体型」のようにも見えますが、ティーザー画像にてブラックアウトされた部分に何かが潜んでいる可能性もあり、実際に発表されるまでは予断を許さない状況です。
ただ、よくよく見ると、この光っているランプユニットの下には長方形のレンズのようなものが見えるので、実際のヘッドライトは「下の方」であり、やはりスプリット・ヘッドライを採用しているのかもしれません。
新型BMW i7のインテリアには「シアター・スクリーン」も
そしてこの新型BMW i7には数々の新しい装備が与えられ、インテリアだと「BMWシアター・スクリーン」なるものが装備されており、これはルーフライナーに後席乗員用として超ワイドな31インチスクリーン(32:9)を格納していて、これを展開することでプライベート・シネマ・ラウンジを実現する、と紹介されています。
BMW i7はメルセデス・ベンツEQSのライバルということになるかと思われますが、メルセデス・ベンツEQSの場合は全席ダッシュボードに56インチのハイパースクリーンを設置しており、しかしBMW i7だと後席に大きなスクリーンを設置しおり、つまり「BMW i7は後席重視」というコンセプトにて設計されているというワケですね。
なお、このBMWシアター・スクリーンはi7に限らず、「新しいトップ・オブ・レンジ・モデル」にも搭載されるとアナウンスされているので、XMやX7にも搭載されるのかもしれません。
そのほか、最新世代のiDriveインフォテインメントを搭載したダッシュボード上のBMWカーブド・ディスプレイ、加えてBMWインタラクションバーも特徴として掲げられ、聞き慣れない名称を持つ後者については、インストルメントパネルとドアに装備された「新しいタイプの光と機能のストリップ」によって「視覚と触覚の質感」を提供する、とされています(周囲の危険を発光によって教えてくれる機能があるのかもしれない)。
さらに新型i7には、LEDライト・スレッドを備えたスカイ・ラウンジ・パノラマ・ガラス・ルーフも装備され、おそらくはBMWシアター・スクリーンと連動しての「演出」がなされるのだと思われます(ドライバーは新しい「マイ・モード」なる機能を利用することができ、走行モードに連動させたり、室内の雰囲気を変えることができる)。
現時点では新型BMW i7のドライブモードは「不明」
なお、この新型BMW i7について、ピュアエレクトリックということは確定しているものの、その詳細については多くが語られず、わかっているのは一回の満充電あたりの走行距離がWLTPモードでは580〜610km、EPAでは最大305マイル(491km)になるだろうということ、そしてWLTPモードでの消費電力は19.7〜18.9kWh/100kmとなり、開発中に発表した従来予想(22.5〜19.5kWh/100km)よりも低くなる見込みだといいます。
これら数値については、BMWの取締役であるフランク・ウェーバー氏が(BMWグループ年次会議の中で)行ったもので、同氏はその場でi7につき「最高のドライビング体験と究極のデジタル体験を融合させたモデル」だと紹介。
加えて、最新の報道によると、BMW i7は120kWhのバッテリーを搭載し、高性能バージョンだと合計740馬力(552kW / 750PS)を生み出すトライ(3)モーターセットアップを採用する、というものも。
ただ、どんな装備やスペックを持っていようとも、最大の注目ポイントはその「デザイン」だと思われ、今からぼくらはその衝撃に備えておかねばならない、とも考えています。
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参照:BMW