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BMWが「M4 GTS」を発表。BMW史上最速の市販車に

2015/10/07

BMWが700台の限定ながらもM4 GTSを発表。
サーキット指向ではありますが公道走行も可能で、3リッターターボエンジンは500馬力(スタンダードは431馬力)を発生。
ニュルブルックリンクのタイムは7分28秒(30秒もスタンダードのM4に比べて速い)、とのことです。

M4 GTS コンセプトとしてはすでに今年のペブルビーチで公開されていますが、コンセプトに装備されていたウォーター・インジェクション、そしてOLEDテールランプはそのまま市販モデルでも採用に。

ウォーターインジェクションはインタークーラーの温度を下げるものではなくインテーク・マニフォールドにスプレーして吸気温度を下げる(酸素の密度をあげる)もののようですね。

トランスミッションは7速ツインクラッチでローンチコントロールを備え、0-100キロ加速は3.7秒(メルセデスAMG GT Sと同じ)。
トップスピードは時速305キロです。

重量はスタンダードのM4に比べて80キロも軽く、これはリアシートの撤去や外装へのカーボンファイバーの使用、カーボンセラミックブレーキ、軽量レーシングバケットシート採用に加え、足回りのアーム類をアルミに換装したり、さらにはチタニウム製エキゾーストの採用に起因するもの。
これだけやっても80キロしか軽くならないのかと思いますが、そう考えると200キロも軽量化していると言われるフェラーリF12GTOは相当に手が入っているのだと推測できます。

なおM4 GTSのサスペンションは三段階の調整式となり、外装では大型リアウイングを備え、電動ステアリングも再調整されるなど、手が入っている部分は多岐にわたります。

タイヤはフロントが265/35R19、リアが285/30R20。
ボディカラーはサファイアブラック・メタリック、ミネラルグレー・メタリック、アルピンホワイト、フローズングレーメタリックが用意されるとのこと。

関連投稿:BMWはM4 GTSを限定数量より103台多く生産していたことが判明。合計803台に

BMWはM4 GTSにつき、予定していた「700台」を超え、803台を生産していたことが判明。
ただしBMWはM4 GTSについて「おおよそ700台」と言及したのみで正確に700台と言ったわけではなく、それでも803台という台数は十分に「希少」と言えます。
なお、生産されたうちの27台はプロモーションに使用された、とのこと。

生産日としては11月28日に北米向けモデルを、11月8日に右ハンドルを、そして11月27日に残る左ハンドルモデルすべてを生産。
300台は北米、80台はドイツ、50台はカナダ、30台は英国、そして同じく30台は日本へと出荷された、とのこと。

日本だとM4 GTSは約2000万円と通常のM4の倍ほどの価格。
しかしながらBMW史上最速のロードカーであり、ニュルブルクリンクのラップタイムにおいても上位に顔を出すなどその価格に見合う性能を備えた車でもあります。

おそらくは需要が非常に高かったのだと思われ、メーカーとしては売れるだけ作りたいはずですが(儲かるので)、そうするとブランド価値やその限定車自体の価値を下げてしまうことがあり(フェラーリが過去に予定台数の倍ほどのF40を生産し、それが理由か他の限定モデルほど価格が上がらない)、難しいところではありますね。

関連投稿:BMW M4 GTSに採用のウォータースプレーは今後他のメーカーにも拡大?パワーが最大5%向上

BMW M4 GTSには「ウォーターインジェクションシステム」が装備されていますが、これは直接エンジンに水を吹きかけ、エンジンの温度を下げるというもの。
日本車でも(ランエボかインプレッサ?)インタークーラーに水をスプレーする機構を持つ車があったと思いますが、M4GTSの場合は「エンジン直接」というのがミソですね。

このシステムを開発したのはボッシュだそうですが、アフターマーケットには似たようなパーツがあるものの、自動車メーカーへとOEM供給できるのはボッシュだけとのことで、ボッシュは今後このシステムを拡大採用に持ち込みたいようです。
なおボッシュによればパワーを最大5%、CO2排出量を最大4%、燃費を最大13%改善できるとしており、環境性能と燃焼効率の両方を向上させることができる、と述べています。

なおエンジンに水を吹きかけると当然ですが水蒸気が上がると思われ(実際は厳密に温度管理を行うのでそんな直接的なものではないと思われますが)、フェラーリやランボルギーニのようにミドシップエンジン、かつエンジンが外から見えるタイプの車だと、水蒸気が上がることで「炎上」と間違われそうですね。

関連投稿:BMW M4 GTSの各国割り当てが公開に。北米は300台、日本は30台、中国は15台

BMW M4 GTSは700台限定ながらも既に完売しているとされますが、国ごとのおおよその割り当てが公開に。

やはり最大市場の北米には半数近い300台が振り分けられ、ドイツには80台、カナダには50台。
中国は15台、日本と英国は30台づつ(日本の割り当て台数は既にアナウンス済み)。
そして台湾、ノルウェー、デンマークはなんと一台づつ、という割り当てに。

スペインにはリアシート付きの「M4 CS」が60台用意され、これはやや出力の劣る500馬力エンジンにカーボンセラミックブレーキ、アダプティブMシャシー、20インチホイール等の装備がおごられます(なんらかの規制の問題でスペイン市場はこうなったのかもしれない)。

なお日本ではM4 GTSの価格は1950万円。
ニュルブルックリンクのラップタイムは7:28でBMW市販車史上最速とされ、これはポルシェ911(997)GT3RS、フェラーリ458イタリア、マクラーレンMP4-12Cと同じくらい(もしくは速い)のタイムで、それを考えるとこの価格も「割安」なのかもしれませんね。

関連投稿:BMW M4 GTSはすでに完売。世界限定700台、日本市場は10台程度か

BMW M4 GTSがすでに完売、との噂。
世界限定700台、日本への割り当ては10台程度(北米は300台)と言われます。

現在購入できるBMWとしては最速の部類でツインターボエンジンは500馬力を発生。
0-100キロ加速は3.8秒、とメルセデスAMG GT Sより0.1秒早いタイム(当初発表だと3.7秒)。
ポルシェ911カレラGTSで4秒、ケイマンGT4で4.4秒なので「かなり」速いと言って良いでしょうね。
BMW M4はスタンダードのM4に比べて80キロ軽量化されており、サスアームをアルミ製としたりエキゾースト・システムをチタンに置き換えたり、各部をカーボン化したり、と大幅に改良されています。
インテークマニフォールドに直接水をスプレーして吸気温度を下げるシステム、OLEDテールライトなど画期的なデバイスも持っており、かなりプレミアム感の強い一台です。

BMWはi3においても立体駐車場に入るようにサスペンションを変更したり、先代3シリーズにおいてもドアハンドルを変更するなど日本市場向けに大きな変更を加えており、かつM4 GTSにおいてもワールドプレミアの場に東京モーターショーを選ぶなど、それなりに日本市場を重視。
しかしながら北米に比べるとかなり割り当ては少ないと言えますね。

価格は今のところ発表がありませんが、BMWの価格が比較的安い北米においても1600万円程度なので、日本だと2000万円に迫る値付けになるかもしれない、と考えたりします。

関連投稿:エンジンサウンドも聞ける。BMW M4 GTSの詳細を紹介する動画

BMW M4 GTS movie sound
動画 エンジン エキゾースト サウンド

BMW M4 GTSの詳細を紹介する動画。
リアウイング、ディフューザー、ランプ類。ロールケージなど特有の装備を見ることができます。

なお、さほど回転数はあげていないようですがエンジンサウンドも収録されていますね。
M4については「作った」サウンドがしばしば問題として取り上げられますが、やはりけっこう大きな重低音で、アメリカンV8のような音。
これはメルセデスAMGにも共通する音色で、ある意味ポルシェはもちろん、フェラーリ、ランボルギーニよりも大きな音のように思います。

https://www.youtube.com/watch?v=9ZQhBmYxnEE

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