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新型メルセデス・ベンツCクラスの「偽装なし」画像がリーク!Sクラス、Eクラス同様のデザインにて2021年デビュー?

2020/09/05

| ただし「バンパーの下半分」からは各クラス間での独自性を保っているようだ |

さて、ここ最近セダン、ワゴンともに頻繁に試作車が目撃されている、フルモデルチェンジ版の新型メルセデス・ベンツCクラス。

今回はインスタグラム上にて、その偽装のない姿が流出しています。

この画像を見るに、おそらくはメルセデス・ベンツの施設にて、関係者が撮影・リークした画像だとは思われるものの、これが「本物」かどうかは現時点で不明。

そしてこれが「本物」だとすると、ほぼEクラスと同様のエクステリアを持っているということになりそうですね。

メルセデス・ベンツは金太郎飴を継続?

画像から判断すると、先日発表された新型Sクラスとも高い共通性を持ち、メルセデス・ベンツが「金太郎飴デザイン」を継続採用するのは間違いなさそう。

金太郎飴デザインとは、文字通り金太郎飴のように「どこを切っても同じ」ということから、「どのモデルも同じ」外観を持つデザイン手法を指しますが、これについては確固たる理由があり、「(当時)成長していた中国市場において、ブランドの認知度を高めるため」。

北米や欧州、日本であればすでにメルセデス・ベンツという名前やエンブレムが浸透しており、いかなる形であってもそのマークを見たり、いかに少なくともデザイン的共通性を見れば「それがメルセデス・ベンツであり、メルセデス・ベンツとはどういったブランドであるか」が理解可能なので、こういった戦略はもともと不要。

ただ、ちょっと前の「ようやく人民が”はじめての”自家用車を買うようになった」という中国の状況において、メルセデス・ベンツ(はもちろん、BMWでもアウディでも)の名は一般的ではなく、そのデザイン的特徴、ブランドの思想が一般に知られていなかったわけですね。

むしろ「本物」のメルセデス・ベンツより「コピー」のほうが有名な場合もあったりして、そこでメルセデス・ベンツが採用したのが「全モデルのデザイン的統一」。※1980〜1990年代に見られた金太郎飴デザインは、また別の理由だと考えている

これによってメルセデス・ベンツの存在感を強め、ブランドを浸透せようとした、ということになりますね(他の自動車メーカーも同じ)。

この「デザインの統一性」というのはおもいのほか重要で、たとえばミニやポルシェ911が、その特徴的なデザインをモデルチェンジごとに変えていたりしたら、現在のようなポジションではなかっただろう、とも考えています(その意味では、ジャガーXJはデザインを大きく変えるべきではなかったと思う)。

そういった経緯もあり、ブランドの思想とデザインとを今まで以上に強く結びつけるようになったのが昨今の自動車業界ですが、メルセデス・ベンツの場合は2代目(W203/2000-2007年)世代にて各クラスごとの個性を強調した「クラス間で異なる」デザインを持つに至ったものの、その後の3代目(W244/2007-2014年)から金太郎飴的デザインへと回帰し、そしてその傾向が現行4代目(W205/2014年〜)にも引き継がれ、新しい5代目にも踏襲される、ということになりそう。

ただ、この金太郎飴デザインにもいくばくかの弊害があり、まずは「そのブランドにおいて、全部の車のデザインが同じだと、そのデザインテイストに馴染めない人はそのブランドのクルマを買わない」。

よって顧客の取りこぼしが発生するということになりますが、これはブランドのプレゼンス強化とのトレードオフということになりそうです。

そしてもうひとつは「顧客が、より安価なクラスに流れる可能性がある」。

デザインが同じならば、SクラスではなくEクラス、EクラスよりはCクラスでいいんじゃないかという人も多少なりとも発生し、より下のクラスが売れるということは、メルセデス・ベンツの利益を圧迫するということにも。

ただしこれもプレゼンス強化のためにはやむをえず、むしろ「同じような外観であっても、より上のクラスを購入したくなる」ようにモデルを作り分けることがメルセデス・ベンツにとってのチャレンジだと言えそうです。

バンパーより「下」が各クラスの識別点?

そして今回の新型Cクラスのスパイフォト、新型Eクラス、新型Sクラスを見るに、「ヘッドライトやフロントグリル、ボンネットなどはよく似ているが、その下のグリル形状のデザインが異なる」ということ。

つまり、人の視点から見て真っ先に目に入る部分を共通化し、それ以外の部分において差別化を図ることで「クラス間の差異」を出そうということなのかもしれません。

なお、近年のメルセデス・ベンツはインテリアにおいても差別化をほぼ行わず、安全性やインフォテイメントシステムにおいても「クラスに関係なく、最新・最良のものを、フラッグシップの登場を待たずに新型車に装備する」傾向も。

ただ、これはブランドの存在感を強化するというよりは、ますます厳しくなる「テクノロジー競争」に打ち勝つためだと言えそうです。

新型Cクラスについて、その発表日や発表時期については決まっていないものの、初代から現行モデルまで一貫し「7年おき」にモデルチェンジしていたということを鑑みるに、新型Cクラスは2021年発表だとも考えられそうですね。

参照:cochespias

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