| 勝手に転売する側も「売りやすいウルマ」を選んでいるようだ |
しかもクルマの「運び屋」には無関係の第三者を使用するという用意周到さ
昨年あたりからチョコチョコ話題になっていた「カーシェアでクルマを貸し出したら勝手に自分のクルマを売られてた」という件。
なお、悪用されたカーシェアリングサービスは「エニカ」、そしてNTTドコモが運営する「dカーシェア」だと報じられています。
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900万円で購入したGT-Rを600万で売却される
まず大々的に報じられているのは「エニカ」を通じて貸し出したGT-Rを勝手に売却されてしまったというオーナー。
2年前に900万円で購入したといい、そのGT-Rをエニカに登録していたといいますが、これまで15回ほど貸し出しを行ったのだそう。
そして今回も「借りたい」という依頼が届き、そこでGT-Rを貸し出すことになるものの、予定返却時間になってもクルマが返却されず、しかし翌日になって中古車販売店から連絡が届くことに。
どういうことかというと、このGT-Rを借りた人は、GT-Rを最初から(無断で)売ろうと決めており、借りる前からその情報を地域情報掲示板ジモティーに掲載。
ここで地元の中古車販売店と売買の話がまとまり、その後にGT-Rを借りてそのまま中古車販売店にクルマを持って行き、売却代金の600万円を受け取ることに。
なお、「人のクルマを勝手に売れるのか」ということですが、今回の例のように売れないことはなく、「代理で来た」等言えば売ることは可能(しかし多くの買取店・中古車販売店はこういった転売に対する対策を取っている)。
そして今回の場合、名義変更に必要な書類をあとで持ってくると言い残して犯人はそのまま行方をくらまし、しかし書類が届けられないために(GT-Rを買い取った)中古車販売店は本来のオーナーに電話をかけ、そこで中古車販売店は「オーナーに無許可でGT-Rが売却されたこと」、そしてオーナーは「自分のGT-Rが勝手に売却された」ことを知ったというわけですね。
メルセデス・ベンツGクラスも転売対象に
そしてもう一件報じられているのはメルセデス・ベンツGクラスを勝手に「売られそうに」なったという男性。
GT-Rやゲレンデというあたり、犯人は「すぐに売れる」「誰でも欲しがる」クルマを狙っているということもわかります。
このケースだと、Gクラスのオーナーはエニカ上で話をまとめてGクラスを貸し出し、しかしその3時間後に警察から「盗難の連絡」が入ることに。
え?という感じですが、一体どういうことかというと、こちらも貸し出す前からネット上にて勝手にGクラスが販売されていて、このGクラスを買うために熊本県からやってきた家族が「Gクラスをエニカで借りた犯人」と受け渡しを行う段階で不審な点に気づき、そこで警察に連絡したという流れとなっています。
なお、犯行を企てた連中は「失敗すること」までを考慮しており、クルマを飼い主に引き渡すのには「ネット上で虚偽の求人を出して雇った無関係の人」を使用していると報じられ、つまりこの「配車係」は知らないうちに犯罪に巻き込まれたということになりますね。
エニカは珍しい車や高級車に乗れるのが魅力だが
エニカは上述の通り、自分のクルマを他の人に貸し出すことができるサービスで、現在は45万人が利用すると言われます。
さらに最近はコロナウイルスの影響にて、密を避けてクルマで移動する人が増えており、ますます利用者が増加中だとも。
しかも、高級車の他に「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」に登場したレプリカも登録されていたりして、「(お金があったとしても)買うことが難しい」クルマに乗れるのもメリットですね。
レプリカですが、こちらはランチア・ストラトス。
ただ、エニカとしては「プラットフォームを提供するだけ」であり、オーナーとドライバーとのトラブルが発生したとしても解決に当たらないので、貸す側には相当に大きなリスクが有るのもまた事実(しかし今後は詐欺や横領に対し、最大で1000万円を保証する、とも。ただしこの制度すら悪用されそうだ)。
ただしdカーシェアは「いかなる補償も行わない」そうなので、「貸す側」としては細心の注意が必要ということになりそうです。
カーシェアにてクルマを貸し出し、「勝手に売却された」という報道はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=x41EjbW2J-Y参照:ANNnewsCH