| はじめて4WD化されたSLではあるが、フロントエンジン、そしてヘビーな車体を操ることは難しい |
加えてロングホイールベースも災いか
さて、様々なクルマのムーステスト(エルクテスト)動画を届けてくれるユーチューバー、Km77。
ムーステストとは、欧州にてクルマを評価する際の一つの基準として用いられているもので、「クルマで走行中、道路にヘラジカが飛び出してきたことを仮定し、それを避けてまたもとの車線に戻る」という挙動を想定した走行試験です。
法制化されているわけではないものの、この成績が悪いと販売に支障が出たり、場合によっては販売を一旦停止して改良を行わねばならないという状況に追い込まれることもあるもよう。
メルセデスAMG SLはムーステストでいい成績を残せるのか?
そして今回ムーステストに供されるのはメルセデスAMG SL634MATIC+で、つまりSLのトップレンジ。
585馬力を発生する4リッターV8ツインターボエンジンを搭載し、4輪を駆動する「全知全能の神」とも言える存在です。
ちなみに車体重量がほぼ2トンということも判明しており(最近のメルセデスAMGのクルマはとにかく重い)、今回のテストにてどういった結果が出るのかは興味のあるところ。
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そこでまずはムーステストに先駆けスラロームを走ることになり、まずはドライブモードをコンフォートにして走ってみたところ23.8秒、スポーツ+にて走行すると22.8秒。
その差は1秒ですが、この差を生み出したのは「ローンチコントロールとシフトチェンジの速さ、クイックなハンドリング」。
いずれのモードでもスムーズに走ることには違いはなく、しかし車体が大きく(後輪ステアリングを備えるにもかかわらず)旋回しにくいこと、ギアが1速に落ちないことを問題として挙げており、これが解決できるならば、もっと良いタイムを残せたのかもしれません。
なお、km77がテストした車両のうち上位はこんな顔ぶれとなっており、メルセデスAL AMGは「悪くない」順位でもありますね。
一方、テスラ・モデルS、スマート#1、BMW XM、ミニクーパーSEが意外と速いことにも驚かされます。
実際にメルセデスAMG SL 634MATIC+がムーステストを走ったらこうなった
その後はいよいよムーステストに臨むこととなりますが、まず時速75キロ(コンフォートモード)だとパイロンを2つ倒してしまい、しかし2回目のチャレンジでは無事クリア。
テスターいわく「慣れ」が必要だとのことで、ステアリング操作はゆっくりと行ったほうが挙動が安定すると述べています(電動パワステを採用しているものと思われるが、その設定の”クセ”なのかも)。
そして77キロ(コンフォートモード)でもうまくゆかず、回避した後の「もとのレーンへの復帰」がどうしても難しいようですね。
時速78キロでの回避にはスポーツ+モードで臨むものの、これは「車線半分以上」を外して途中でストップ。
「前輪が思うような駆動力を発揮しない」とも述べており、危機回避能力に関してはコンフォートモードでもスポーツ+モードでもあまり差異はなく、むしろコンフォートモードのほうが電子制御の介入が早いため、より安全に回避を行えるようにも見られます(意図的にリアをスライドさせるような環境であれば、断然スポーツ+モードのほうが向いている)。
全般的に(とんでもない)アンダーステアが出ているように見えますが、これはオーバーステアによるスピンを誘発しないよう考慮したものだと思われ、「オーバーよりはアンダーのほうがまだ安全上のリスクが低く、ブレーキさえ踏めばなんとかなるから」という思想に基づいた設定なのかもしれませんね。
メルセデスAMG SLMATIC+がスラローム、ムーステストを走った動画はこちら
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参照:km77.com