メルセデス・ベンツ「ベイビーGクラス」はどうやらガソリンなし、ピュアEVのみとなるもよう。加えてラダーフレームではなく同社のFR用プラットフォームを採用か

｜　メルセデス・ベンツGクラス後継、ベイビーGクラスについては様々な情報が交錯している　｜

現時点ではいずれの情報も断片的でしかない

さて、メルセデス・ベンツは数年前に「小型車ラインアップを縮小し、高収益モデルに集中する」という戦略を発表しており、そこで強化されるのがマイバッハにAMG、そしてGクラス。

そしてこのGクラスについては今年後半にピュアエレクトリックモデル「EQG（実際には違う名称になるという話がある）」の発表が控えており、それと同時にガソリンエンジンを搭載した後継モデルが登場するのではないかというウワサもあったようですが、これについてはメルセデス・ベンツの技術責任者を務めるマルクス・シェーファー氏によって公式に否定されており、つまり今後Gクラスは「（現行Gクラスの販売が継続されない限り）エレクトリックモデルのみ」となる可能性が強くなっています。

今回、「ベイビーGクラス」の情報が限定的ながらも登場

そして2024年1月に開催されたコンシューマー・エレクトロニクス・ショー（CES）にて、前出のマルクス・シェーファー氏が小型版Gクラス、通称”ベイビーGクラス”についても少しだけその情報を公開しており、その発言内容によると「メルセデス・ベンツがエントリークラス向けに開発した電動化対応プラットフォーム、メルセデス モジュラー アーキテクチャ (MMA) を（ベイビーGクラスには）使用しない」、そして「代わりに大型の後輪駆動電気自動車に向けて開発された別のプラットフォームを使用する」。

これはつまり「ベイビーGクラスはけして安くはなく、けっこう大きなクルマである（メルセデス・ベンツが高収益モデルに特化するのであれば当然かもしれない）」ということ、そして「ベイビーGクラスはラダーフレームを採用しない」「ベイビーGクラスは電動モデルのみになるかもしれない」ということを示しています。

なお、Gクラスの後継モデルたる「EQG」にはラダーフレームが採用されることが報じられており、メルセデス・ベンツによれば「EQGはこれまでで最も高性能なオフローダーで、ガソリン/ディーゼルエンジン搭載バージョンを上回る悪路走破性を誇る」。

メルセデス・ベンツ EQG には各車輪に1つ、合計4つのエレクトリックモーターが搭載され、いわゆるタンクターン（メルセデス・ベンツでは”Gターン”と呼ぶ）が可能であり、悪路を走行する際に各車輪へとトルクを適切に分配するための高度なソフトウエアも搭載している、と言われていますね。

となると、現在出ているウワサを総合するならば、現行メルセデス・ベンツ後継モデル（EQG）はピュアエレクトリックのみ、そしてラダーフレームを採用した高性能オフローダーへ、そしてベイビーGクラスはさほどベイビーではなく、かつ後輪駆動プラットフォームを採用した乗用車ライクなEVということになるのかもしれません。

ただ、「G」を名乗る以上、見かけだけをゲレンデっぽくして中身は他のメルセデス・ベンツのラインアップと変わらない乗用車的なクルマというわけにはゆかず（Gクラスブランドを毀損する可能性があり、メルセデス・ベンツとしてもこれは避けたいはずである）、よってEQGほどではないにせよ、高い悪路走破性が与えられることになるものと思われます。

加えて、両者は価格帯としての差別化も行われると言われていて、EQGはベントレー・ベンテイガなどの超高級SUV同様の価格帯へ、そしてベイビーGクラスはランドローバー・ディフェンダーやポルシェ・カイエンあたりの価格帯に設定されるのでは、という話もあるようですね。

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参照：CARBUZZ