| あのラルフ・ローレンも(普段用に)乗っていた |
RMサザビーズ(RM Sotheby's)開催のオークションにて、RUF CTR3が登場予定。
ルーフはポルシェの「チューナー」としても知られますが、れっきとした「自動車メーカー」のひとつであり、ルーフは自信の考える最高のクルマをつくるため、もっとも信頼できるポルシェからパーツやコンポーネントの供給を受け、独自のモデルを製造しています。
よって、ルーフの製造したクルマは「ルーフ」というクルマであってポルシェではない(見かけは同じでも中身が違う)、ということですね。
予想落札価格は最高で1億3000万円
今回オークションに登場するCTR3は、997世代の911のプラットフォームやパーツを使用し、しかし「ミッドシップ」とするために車体後半を作り変え、全長が11インチ(28センチ)も延長されたもの。
それまでルーフはポルシェの「構造」を大きく変えることはなく、しかしこのCTR3では方向性を一気に変えており、ルーフにとってはエポックメイキングなモデルだと言えそう(その後にカーボンモノコック採用、第四世代のCTRを発表している)。
ルーフCTRの「車体後半」は新型フォードGTのプラットフォームを製造したマルティマティック社との共同作業によるもので、完全にオリジナルの設計を持っています。
ルーフ(屋根)にはインテーク(シュノーケル)がありますね。
エンジン本体はポルシェの3.8リッター・フラットシックスをルーフがチューンしたもので、ツインターボによって加給され766馬力を発生し、もちろんこれはリアアクスルの前に搭載れることに。
トランスミッションは6速マニュアルのほか7速デュアルクラッチが用意され、駆動輪は後輪のみ。
トップスピードは380キロというずば抜けた性能を持つクルマです。
↓リアウイングは角度調整式
今回の個体はそのCTRの中でもとりわけスパルタンな「CTR3 クラブスポーツ」で、ボディカラーはオークグリーン。
なお”クラブスポーツ”はわずか7台しか生産されていない、とのこと。
↓テールランプは911のものではなく、ポルシェ・ケイマン/ボクスター用
シュノーケルから入ったエアは巨大なインダクションボックスを介してエンジン(タービン)へ。
頑強そうなブロックに取り付けられたインボード式リアサスペンションがモロにレーシングカー風。
あの「ライカン・ハイパースポーツ」のエンジンもルーフ製
ちなみに「ワイルド・スピード SKY MISSION」で一躍有名になった「ライカン・ハイパースポーツ(780馬力)」「フェニア・スーパースポーツ」もルーフ製エンジンを搭載していることで知られますが、インテリアのパーツやその他のパーツを見るに、「ポルシェのパーツ」がかなり使用されているように見られます。
つまり、エンジンだけではなくルーフが他の部分も(ポルシェ経由でパーツを手配して)手がけたと考えて良さそう。
限定7台に対して100件の申し込みがあったとされるも未だ新車で販売中。ライカン・ハイパースポーツは実際売れてない?
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最新のCTRはこんなクルマ
なお、「CTR3」の名が示すとおり、今回販売されるCTRは「3代目」。
このあとにも「4代目CTR」が存在しますが、その4代目CTRは2017年に発表され、しかし見た目が「930や964のような空冷ポルシェ」的ルックス。
しかしながら中身はスーパーカー以上とも言えるもので、エンジンは3.6リッター・フラットシックス(ツインターボ)にて710馬力、車体重量は1200キロ、ほとんど電子制御なし、トランスミッションは6MTのみ、という超ハードコアモデル。
これは「イエローバード」と呼ばれた初代CTRへのオマージュであると同時に、どんどん大きく重くなり、電子制御による介入度合いが強められた現代のスポーツカーに対するアンチテーゼなのかもしれません。