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ポルシェ911R最新の相場は4000万円前後?911GT2 RSも新車価格の+1000万円で販売されるなどポルシェ相場は高値維持

2018/08/19

| ポルシェ911Rの相場は今後これくらいで安定? |

ポルシェ911RがRMサザビーズ開催のオークションに登場する予定となっていますが、その予想落札価格は3600万円〜4100万円、という見積もり(走行48キロ、製造は991台のうち748番目)。
これでも新車時の価格よりは高価であるものの、一時は1億円を超えたことを考えると、大きく値下がりしたクルマだといえそう。

なお、クラシックカーやヴィンテージカー、限定スポーツカー/スーパーカーの相場は多少の上下こそありますが、「下落率」で近年ここまだ下がった例は記憶の範囲内だと911Rのみ。

911Rは当初のプレミアが「異常」

ただ、価格が下がったのは「その価値が下がった」というよりも「もともとのプレミア価格が異常すぎたため、現在の適正な価格に落ち着いた」と考えたほうがよさそう。

ポルシェ911Rの登場はおよそ2年前で、当時ポルシェの方針として「GT系などハイパフォーマンスモデルに関し、マニュアル・トランスミッションの販売比率が少なく、そもそも速く走るのに非効率的」という理由からMTを作らない(廃止する)方向に動いており、しかし一部の要望に答える形で「GT系とほぼ同じスペックを持ち」、しかしマニュアル・トランスミッションを搭載した911を”911R”として発売。

GT系スペックを持つといえども、「マニュアル・トランスミッションは、PDKよりもサーキットでは劣る」という考え方を反映してか、リアウイングが廃止されるなどサーキットとは一線を引いているようで、「競争ではなく、純粋に自分の楽しみのために走る」という意図があったのだと思われます。

しかし911台というごくわずかな限定台数や、今後ポルシェはハードコアモデルに対して「MTを設定しない」という方向性(当時)を受けて”今後間違いなく値上がりする”と考えた人々が続出し、転売のたびに価格を上げ、ついには「億」というプライスタグをつけることに。

この状況に困ったのがポルシェで、本当に欲しい人のところにクルマが行き渡らない状況、実際に運転されることなく投機商品としてただ転売を繰り返されるだけの状況に懸念を示し、そこで発売したのが「911GT3 ツーリング」。

これは911GT3のリアウイングを取り払ってマニュアル・トランスミッションを設定し、911Rとほぼ同じ仕様として「限定ではなく、誰でも帰る」モデルとして設定したもの。

その前にもポルシェはGT系に対してマニュアル・トランスミッションの設定を復活させるなど「911R加熱対策」を行なっていて、しかし「911GT3 ツーリング」が決定打となって911Rの価格は現在の水準に落ち着くこととなっています。

ただ、それでもゆうに新車価格を超える(日本だと2629万円)相場を維持していることになるので、そこは「さすが」ポルシェといったところ。

1億円を超えたポルシェ911Rの価格が最近では3200万円に。ポルシェの転売対策が奏功し相場が下落

911GT2 RSの中古相場は今後いかに?

一方こちらはオークションではなく、エキゾチックカーディーラーにて「中古車」として販売されている911GT2 RS。
その価格は4700万円ほどで、日本での新車価格3656万円を大きく超える設定です。

ただ、ボディカラーはスペシャルカラー扱いの「マイアミブルー」、フロントフードやドアミラー、フロントフェンダーのルーバーをグロスブラックにペイントするなど多数のオプションが投入されていることを考えてると、まだ納得できる価格なんじゃないかと考えています。

なお、ブレーキキャリパーはイエロー(PCCBなので)、インテリアだとステアリングホイールのセンターマークがイエロー。

意外とカスタムに費用がかかっており、かつリセール的に有利にはならないであろうボディカラーを選択していることを考えると、この911GT2RSを売りに出したオーナーは「もともと、すぐに売る気は無かった」のかもしれませんね。

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