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| エモリー・モータースポーツは、現在ポルシェ356のカスタムでは飛び抜けている |
356や初代911など、クラシックポルシェを専門にカスタムしているアメリカ西海岸の「エモリー・モータースポーツ」。
とくに356のカスタムを得意としていて、単にレストアやカスタムを行うだけでなく、毎日乗れるように「964世代の」ドライブトレインを移植したことも。
そして今回公開されたのは1959年製のポルシェ356ですが、もともとは「クーペ」であった車体の屋根をぶった切ってスピードスター化するという荒技を見せています。
![1959-porsche-356-speedster-aquamarine-transitional-by-emory-motorsport (4)](https://live.staticflickr.com/65535/48912851727_c4ec13d4fc_c.jpg)
ルーフを切ったのは「クルマ愛」から
なお、ルーフをカットしたのは、このポルシェ356が「事故にて、修理不可能なレベルの破損をルーフに負っていたため」。
よって、非常にめずらしい、後にスピードスターへとコンバートされたクルマということになりますが、エモリー・モータースポーツでは”Speedster”エンブレムを装着せず、というのも「もともとクーペであり、しかし本来は修理不能として朽ち果てる運命だった車両を、我々ができるかぎりのことをして蘇らせた」というプライドが根底にあり、「クーペであった頃を忘れないように」ということなのかもしれません。
![1959-porsche-356-speedster-aquamarine-transitional-by-emory-motorsport (3)](https://live.staticflickr.com/65535/48912851282_b8c6b85958_c.jpg)
なお、もともと1.6リッターであったエンジンは2.4リッター(205馬力)へ。
こちらは「2400」エンブレムが追加されています。
車体重量はわずか839キロとのことなので、非常に俊敏な動きを楽しめそうですね。
![1959-porsche-356-speedster-aquamarine-transitional-by-emory-motorsport (9)](https://live.staticflickr.com/65535/48912851402_35e849377d_c.jpg)
そしてこの205馬力というのは、設計当時の「予想外」の出力でもあり(当時の356Bで90馬力)、そして年式を考えると補強は必須。
よって足回りも強化され、リヤサスペンションは独立懸架へと改められています。
ショックアブソーバーはKONI製(調整式)、ブレーキローターとキャリパーはカスタムメイド、とのこと。
このトノカバー(コブ)はもちろんオリジナルの356スピードスターにも存在せず、エモリー・モータースポーツのオリジナル。
素材はアルミ、そしてハンドメイド。
![1959-porsche-356-speedster-aquamarine-transitional-by-emory-motorsport (7)](https://live.staticflickr.com/65535/48912641716_e61ef3f391_c.jpg)
なお、エモリー・モータスポーツはこういったパネルやヒンジ、ビスについても妥協せず、高い工作精度とフィニッシュを求めることでも知られます。
![1959-porsche-356-speedster-aquamarine-transitional-by-emory-motorsport (8)](https://live.staticflickr.com/65535/48912851472_c0d162f874_c.jpg)
本来フロントフードの先端にあるドアハンドルは除去。
しかしながらフードを開けずとも給油できるよう、フード中央にはホールが設けられています。
![1959-porsche-356-speedster-aquamarine-transitional-by-emory-motorsport (6)](https://live.staticflickr.com/65535/48912851512_3a76af7655_c.jpg)
ボディカラーは「アクアマリン」。
撮影のロケーションも抜群ですね。
![1959-porsche-356-speedster-aquamarine-transitional-by-emory-motorsport (2)](https://live.staticflickr.com/65535/48912851662_d6736cd779_c.jpg)
フロントフェンダーにはモービルのペガサス。
![1959-porsche-356-speedster-aquamarine-transitional-by-emory-motorsport](https://live.staticflickr.com/65535/48912117153_646c09c88d_c.jpg)
ホイールは15インチサイズで、ちょっと変わった構造を持っていますね。
![1959-porsche-356-speedster-aquamarine-transitional-by-emory-motorsport (5)](https://live.staticflickr.com/65535/48912851607_608a5020ae_c.jpg)
インテアリアももちろん完全に張り替えられていますが、これはオリジナルの356スピードスターを踏襲している、とのこと。
![1959-porsche-356-speedster-aquamarine-transitional-by-emory-motorsport (10)](https://live.staticflickr.com/65535/48912116818_692780e1f1_c.jpg)
シートやドア内張りにはレッドレザーが使用されています。
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メーターもリフレッシュ。
文字盤、ガラス、クロームのリングなど「新車同様」ですね。
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エモリー・モータースポーツはほかにこんなカスタムを手掛けている
エモリー・モータースポーツ(Emory Motorsport)は、上述の通りクラシックポルシェのカスタム/レストア(レストモッド)を得意としますが、ここでいくつかを紹介してみたいと思います。
![](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2019/06/1960-porsche-356-rsr-by-emory-motorsports-3.jpg)
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![](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2019/02/porsche-356-4.jpg)
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![](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2018/11/john-oates-porsche-356-emory-motorsports-4.jpg)
![](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2019/07/emory-outlaw-porsche-911k.jpg)