| 確実に911GT2RSよりも速そうだ |
カリフォルニア拠点のチューニングショップ、「Mondi(モンディ)」がポルシェ911GT3にツインターボを装着し、なんと950馬力にまでパワーアップ。
ポルシェ911GT3はもともと4リッター自然吸気フラットシックスを積み、その出力は520馬力。
これにツインターボをドッキングさせて911GT2の700馬力をも軽く超えることとなっていますが、モンディではこのクルマを「TT(ツインターボ)3RS」と呼んでいるようです。
ポルシェ911のツインターボ化は珍しい
自然吸気エンジンを積むスポーツカーを「ツインターボチューン」するというと、すぐにランボルギーニ・ウラカンやアウディR8を思い浮かべますが、たしかにポルシェ911(NAモデル)のツインターボ化は少ないようにも感じます。
ただ、その理由は「リアエンジンというレイアウトに起因し、ツインターボを押し込むスペースがないから」なのかもしれませんね。
実際に今回のTT3RSを見ると、リアバンパーのアンダー部が取り払われてタービンむき出し。
こうでもしないとツインターボを装着できないのかもしれません。
モンディによるカスタムを見ると、けっこうクオリティが高く、ちゃんとエアの流れを考え、かつダウンフォースを獲得できるように練られているようです。
リアディフューザーの上面には折返し(リップ)が設けられ、そのほかステーの位置や構造など、非常に良くできていますね。
これによって車体下部が延長されたのと同じ効果が得られるものと思われますが、まさにパイクスピークに参戦するレーシングカーのような印象です。
そしてリアウイングは超ビッグ。
これでも合法に走れるということになりそうですが、まさに自由の国アメリカ。
純正のウイングステーをさらに「延長」しているようですね。
フロントにもリップそしてカナード。
にわかには信じがたいものの、モンディによると、新たに稼ぎ出したダウンフォースはなんと1587キロ。
これがどれくらいかということですが、通常のスポーツカーであれば「数十キロ」くらい、そしてメルセデスAMG GT Oneで700キロ、マクラーレン・セナで800キロ、ブラバムBT62が1200キロ、アストンマーティン・ヴァルキリーが1800キロ。
つまりはハイパーカーと同等のレベルにある、ということですね。
そしてもちろん、そのダウンフォースに対応するためにサスペンションはカスタムメイド。
ちなみに991世代のGT3RSは、純正でもフロントのダウンフォースが強すぎてサスペンションが沈み込んでしまうという報告もありましたね。
その後は試乗へ。
公道なのでさほど飛ばしてはいないものの、サーキットを走ったら異次元の加速、そして強大なダウンフォースによる、いまだかつてないコーナリングスピードを体験できそうですね。