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まさかの「空冷フラット6にスーパーチャージャー」!英国のチューナーがとんでもないポルシェ911レストモッドを作り出すようだ

2022/01/22

まさかの「空冷フラット6にスーパーチャージャー」!英国のチューナーがとんでもないポルシェ911レストモッドを作り出すようだ

| ポルシェ911にスーパーチャージャーという発想はまったくなかった |

その出力は450馬力、なかなかに刺激的な走りを楽しめそうだ

さて、シンガーが構築したとも言える新しいジャンル「空冷ポルシェ911のレストモッド」。

現在はガンサーワークスなどいくつかの新手が登場していますが、今回は英国ベースのテオン・デザイン(Theon Design)が最新プロジェクトのティーザー画像をリリースしています。

なお、このテオン・デザインの声を聞いたのは2021年4月が「初」ですが、その印象は「かなりシンガー・ビークル・デザイン寄り」というもの。

ただし今回、テオン・デザインはシンガー・ビークル・デザインも手を付けていない「スーパーチャージャー」を導入しており、どうやら独自の道を見つけたのかもしれません。

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その出力はスーパーチャージャー獲得にて450馬力へ

今回のテオン・デザインによるプロジェクトは「BEL001」と命名されていて、もともと搭載される空冷フラットシックスを3.6リッターへとボアアップしており、そこへロテックス製スーパーチャージャーをドッキング。

その出力は 450ps、最大トルク369lb-ft(500Nm)にも達することになり、これはシンガー・ビークル・デザインの「4リッター・フラットシックス」の400馬力に比較しても大きなアドバンテージを持っています。

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なお、テオン・デザインではこのほかにもTracTive社との共同開発によるアダプティブダンパーを装備して一気にその足回りが現代レベルにまでアップデート。

このBEL001は他のテオン・デザインによる911レストモッド同様に「完全に分解」されたのちにレストアそしてカスタムがほどこされており、ボディカラーは「アクアマリン」、そして「PORSCHE」文字はイエロー、ブレーキキャリパーもイエロー、そしてフックススタイルのホイールはゴールド。

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現時点でこれ以上の情報は公開されておらず、よってその全容が明かされるのはまだ先になりそうですが、テオン・デザインでは「レトロなルックスに近代的な装備」をプラスすることで魅力的な911へと仕立て上げるであろうことは間違いなく、インテリアにおいてもなにか面白い装備を見ることができるかもしれませんね。

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「ポルシェにスーパーチャージャー」は珍しい

なお、この「スーパーチャージャー」ですが、ポルシェに取り付ける例は非常に珍しい、と思います。

ポルシェ自身がかなり早い時期にターボを実用化しているので、ポルシェに装着する過給器=ターボというのが通念となっていて、そのためスーパーチャージャーについては「考えてもみなかったな・・・」という感じ。

ターボ/スーパーチャージャーの両方とも「過給器」ではありますが、それぞれの性格や構造が異なっていて、各々のメリットそしてデメリットも存在します。

ターボはエンジンの「排気」を利用してタービン(扇風機の羽根みたいなもの)を回し、そのタービンで風力を増加させて(正確にはコンプレッサーで空気を圧縮して)エンジンに再びエアを送り込むもの。

車のエンジンというのはガソリンを燃やしてパワーを得ていますが、BBQをしているとき、炭を団扇などで強くあおぐと火力が増すのと同様、エンジンも「より多くの空気流入があれば、より多く燃える」ことに。

自然吸気だと「燃焼に必要なぶん」のエアしか吸いませんが、ターボはここに「燃焼する以上」のエアを無理やり送り込んで「炎上」させ、その爆発力を駆動力に変換する、ということになります。

とにかくパワーを得られるということが最大のメリットですが、デメリットもいくつかあって、コストが(NAに比べて)高い、発熱量が大きい(タービン、エンジンともに)、トルクが大きくなるので、それに耐えるように各部を補強する必要が出てくる、などが主なところ。

スポーツカー的に言えば「重くなる」「(冷却系含む)補機類が大きくなる」「ターボラグが出る」「音がショボくなる」ということがデメリットと言われますね。

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一方のスーパーチャージャーは、ターボのように排気を利用するのではなく、しかし扇風機の羽根(スーパーチャージャーの場合は”ローター”)でエンジンに風を送り込んでエンジンの爆発力を増すという理論は同じ。

ただ、扇風機を回すのに(多くの場合)エンジンの出力軸から直接ベルトで取った回転力を使用することになり、よって「排気でタービンが回る」のを待たなくてもよく、エンジンが回るのと同時に」リニアな加給が得られるのがポイント(ターボラグがない)。

エンジンの上にスーパーチャージャーユニットが載せられることが多く、今回だとエンジンの右上にある物体がそれで、エンジンからベルトで駆動力を得ているのがわかると思います。

いわゆる「ポン付け」ができるのでチューンの難易度が低く、パーツ点数も少ないのでコストが低いのがスーパーチャージャーの特徴でもあり、ディーラーが自然吸気の車に「スーパーチャージャーをポン付け」して販売するケースもあるようです(チューナーのパワーアップキットにスーパーチャージャーが多いのも同じ理由)。

デメリットとしてはエンジンから動力を頂戴するのでエンジンパワーを多少なりとも「持って行かれる」こと、そして(機械的に駆動するので)ノイズが大きいこと、さらには構造上の問題で回転数が上がったとしても大きなエアを送れないことなど(ターボほどには扇風機の回転を速く出来ない)。

スーパーチャージャーは一般に(多少パワーを持ってゆかれても問題のない)大排気量高トルクエンジンに使用されることが多いようです(スーパーチャージャーとターボを組み合わせ、それぞれのデメリットを補う手法もあるが、最近はあまり見なくなった)。

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