ポルシェがタイカン・ターボSにてニュル「EV最速」レコードを更新！おなじみ反則OP装着でのアタックにてなんとかテスラ・モデルSプレッドのタイムを2秒短縮

｜ 確かに出力の差はあるが、パワーだけでニュルを速く走ることはできず、テスラ・モデルSプレッドの実力を認めざるを得ない ｜

ポルシェとしてはもっと速く走れると思っていたに違いない

さて、ポルシェがタイカン・ターボSにてニュルブルクリンクに挑戦し、ポルシェのテストドライバーであるラーズ・ケーン氏のドライブによって7分33秒35（20.8km）を記録し、テスラ・モデルSプレッドの7分35秒58（やはり20.8km）を約2秒短縮した、と発表。

なお、ここで驚くのはタイカン・ターボSの記録よりも、「ポルシェの力をもってしてもテスラ・モデルSプレッドのタイムを2秒しか縮めることができないのか」ということで、むしろテスラの底力の方にびっくりですね。

もちろん記録を樹立したポルシェ・タイカン・ターボSはノーマル

ポルシェによると、安全性確保のためのロールケージとレーシングシート、そしてハーネスを除けば、タイカン・ターボSは「ほぼ市販車と同一」。

「ほぼ」というのは上述の安全にかかわる装備の他に「21インチのRSスパイダー風ホイールにピレリPゼロコルサ」という、公道走行可能ではあるもののサーキット走行にフォーカスしたタイヤ（パフォーマンスキットに含まれる）を装着したこと、そしてよりグリップの高いタイヤに対応するようにポルシェ・ダイナミック・シャシー・コントロール（PDCC）のシステム更新を行ったこと（これもパフォーマンスキットに含まれる）。

なお、タイカン・ターボSの最高出力（761馬力）は相当にパワフルではあるものの、（1,020PS）を発生するテスラ・モデルSプレッドには及ばず、それでもテスラ・モデルSプレッドを凌駕したことは称賛すべきかもしれませんが、ポルシェはこれまでにも数値的に優れるライバルたちに対して常に優位性を発揮してきたこと、そして今回装着されたパフォーマンスキットは現在ドイツでのみしか提供されないこと（2022年末から利用可能）を鑑みるに、やはりテスラ・モデルSプレッドは相当に手強い相手だったと考えて良さそうですね。

ポルシェは常にニュルブルクリンクにてトップでなくてはならない

ちなみにポルシェはニュルブルクリンクでは「何が何でも」最速でなくてはならないと考えているようで、市販車総合においてはポルシェ911GT2 RS MRがトップだとされていますが、こちらはそれまで王位にいたメルセデスAMG GT ブラックシリーズを追い落とすために（やはり一部地域でしか提供されない）ポルシェの子会社であるマンタイ・レーシングが開発した「MRキット」を組み込んだもの（ポルシェは純正オプションだと主張している）。

そしてSUV最速もポルシェ・カイエン・ターボGT、エグゼクティブカー最速もパナメーラ、レーシングカー最速もポルシェ919ハイブリッドEVO、さらには今回のチャレンジによってEV最速もまたポルシェ・タイカン・ターボSとなっていて、とにかくポルシェは各セグメントにおいて「何としても」トップを取りに行くという姿勢が見られます。

ポルシェがタイカン・ターボSにて記録を達成した際の動画はこちら

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参照：Porsche