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3台のみが生産されたポルシェ959「S」のプロトタイプが中古市場に登場!一時はポルシェが運転を禁じ「キーなし」で販売したものの現在はナンバーも取得

2022/08/20

3台のみが生産されたポルシェ959「S」のプロトタイプが中古市場に登場!一時はポルシェが運転を禁じ「キーなし」で販売したものの現在はナンバーも取得

| 3台のうち何台のポルシェ959S」プロトタイプが生き残っているのかはわからない |

コレクターにとってはこれほどポルシェの「歴史」を感じられる個体もまたとないだろう

さて、ポルシェの市販車において、ある意味ではもっとのエポックメイキングなモデルが959であることに議論の余地はないと思われます。

その理由としては車速感応・調整式ショックアブソーバー、セルフレベリングサスペンション、ドライビングプログラム選択機能付き電子制御可変全輪駆動、ABS、タイヤ圧モニターシステム、トルクスプリット4WD(いずれも現代では珍しくないが、当時としてはあまりに未来的だった)等の高度な、そして未来的なメカニズムを備え、実際に当時世界最速のクルマであったことからも明らかで、それらの技術はのちのポルシェへと引き継がれているわけですね。

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ポルシェ959のプロトタイプは「数台」しか残っていない

そして今回中古市場に登場したのは、わずか数台しか存在しないと言われるポルシェ959のプロトタイプのうちの一台。

ポルシェは959の生産にあたり合計で12台のプロトタイプ(プリプロダクションモデル)を製造しており、これらはFシリーズと呼ばれ、そのうち10台が実際に走行テストに用いられています。

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なお、これら10台の役割はそれぞれ異なり、あるものはサスペンションのテスト、あるものはエンジンのテスト、またあるものはエアコンのテストだったりしたわけですげ、多くの個体はテストつまりは「壊す」ために過酷な試練を課されて実際に破壊されてしまい、そうでなくてもテスト終了後には分解されてしまったと言われます。

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そしてこのFシリーズのうち3台が「959S」つまり軽量化されたスポーツバージョンだったとされ、今回販売されているのはその3台のうちの1台。

ちなみにFシリーズでの生き残りは3~4台だそうで、3台のうちの959Sのプロトタイプがどれほど生き残っているのかはわからないものの、とにかく今回販売されているのはそのうちの一台ということに。

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12台のうち「数台」のみが生き残ったポルシェ959のプロトタイプ!そのうちの一台が中古市場に登場
12台のうち「数台」のみが生き残ったポルシェ959のプロトタイプ!そのうちの一台が中古市場に登場

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ちなみにですが、Fシリーズの生き残りで、「S」ではない959、そして幸運にも車体に大きな負担がかからないエアコン含む電装品のテストに使用された個体が以前に売りに出されたことがあり、こちらも大きな注目を集めています。

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ポルシェ959「S」そのものが希少

ポルシェは合計で292台の959を生産していますが、そのうち「S」はわずか29台のみ(のこりは959”コンフォート”)。

この959Sにパワーウインドウ、集中ドアロック、オートエアコン、リアシート、助手席側ドアミラー、セルフレベリングサスペンションが(軽量化のため)装備されず、そのため車体重量は959コンフォートに比べて100キロ軽い1350kgをマークしています。

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加えて959コンフォートに比較してターボチャージャーの容量が大きくなり、これに伴って出力は515馬力/561Nmへと引き上げられ、その最高速は339km/hに達することになり、当時としては圧倒的な性能を誇ったスポーツカーだったわけですね。

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よって、量産モデル、プロトタイプ通じても「959S」がいかに希少であるかがわかると思いますが、今回販売される959Sはプロトタイプならではの数々の(量産車との)相違点があるといい、たとえばホイールのマーキングや・・・。

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4WDと記載されたレバーなど。

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なお、これまでに販売された959プロトタイプに共通するのはリアシートバックが無いことで、そのほかは計測機器接続用の配線があったり、ウイング形状が異なっていたり、テールパイプの形状が違ったりといった具合に様々な違いがあるようですね。

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もともとは「キーなし」で販売されたこのポルシェ959だったが

なお、ポルシェは多くの場合、こういったプロトタイプを破棄するか自社にて保管していますが、この時代は「要望に応え」販売するという習慣が残っており、この個体についてはアメリカのポルシェ専門家、ヴァセック・ポラック氏の強い要望によってポルシェは同氏へとこの車両を売却することに。※同氏は当時、複数のポルシェ959の試作車を引き取っている

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そして販売時には「絶対にこのクルマを運転しないよう」ポルシェから念押しされており、販売に際しても「キーなし」で手渡された、とのこと。

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ただし1997年に同氏が亡くなったのちに新しいオーナーがキーを手に入れることになり、そこからこの959のレストアが開始され、エンジン、マスターシリンダー、ブレーキ、クラッチ、ドアロック、燃料系などすべてレストアもしくはリビルトされています。※ナンバーがついているので、現在は合法に登録でき、ポルシェも走行を許可しているのかも

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その後2020年にはオーストリアのコレクターがこのクルマを入手し、この959の歴史を記したハードカバーの作成をポルシェに依頼したそうですが、これらのハードカバーも車両と一緒に販売されるとのこと。

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今回はオークション形式ではなく「申し込みがあった場合のみに価格を提示し、条件が合えば販売する」といった手法を採用していますが、当然ながら通常の市販版ポルシェ959スポーツの「1億円オーバー」という相場をさらに超えるものと思われます。

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参照:Girardo&Co

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