| このPPEはポルシェ・タイカンに採用される「J1」、そしてVWの持つMEB、MQBの特徴を併せ持つと言われている |
マカンEV、カイエンEVはこのPPE採用で間違いないと思われ、しかし718EVがどうなるのかはわからない
さて、ポルシェとアウディ、そしてフォルクスワーゲンも年次カンファレンスを開催し、そこでは様々な財務諸表や今後の計画について語られていますが、その後のメディアによるインタビューにて、ポルシェの電動化に関するいくつかの情報が明らかになったもよう。
これによると、ポルシェが今後発売するEVの多くはアウディとの共同開発によるPPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)を採用することになる、としています。
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たしかにポルシェがPPEを使用するとは報じられていたが
なお、この「ポルシェがPPEを使用したEVを発売する」という話は以前から報じられており、しかし今回の報道からは「PPEがさらに改良される」「PPEが採用モデルが予定よりも拡大される」ということをと読み取ることが可能です。
そしてこのPPEはアウディとポルシェとの間にて共同開発されたもので、ポルシェによれば「フォルクスワーゲンのMQBおよびMEBプラットフォームと類似している」。
つまり、(3,200万台以上の実績がある)既存プラットフォームと類似性を持たせることでスケールメリットと部品コストの低減を実現することになりますが、ポルシェはこのPPEのメリットについて「高い技術水準を持つ大量生産モデルを利益率よく発売することができる」と述べています。
さらにこのアーキテクチャは、「ホイールベース、トラック幅、地上高に関して大きな余裕があり、異なるセグメントで後輪駆動または全輪駆動のモデルの様々なパフォーマンスレベルを可能にする」とコメントしており、つまりはサルーンやSUVといった、これまでだと異なるプラットフォームを使用していたセグメントのクルマであっても「同じプラットフォームにて」実現できるということになりそうですね。
ポルシェで最初にPPEを採用するのはマカンEV
なお、このPPEベースの車両は最高出力612馬力、最大トルク1,000Nmを担保することができるといい、ポルシェ初のPPEベースの車両はマカンEVとなる可能性が高く、こちらは800ボルト技術に加え強力なエレクトリックモーター、高度なバッテリーと充電管理 を採用すると言われています。
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これにより、このクマカンEVは「ポルシェに期待されるレベルの運動性能」を発揮することできるものとされ、このセグメントで最もスポーティなクルマとなるうえ、クラス最高の走行性能、そしてハイパワー急速充電 さらに長距離移動に適した航続距離を兼ね備えることになると見られており、これら美点はもちろんカイエンEVにも(PPEとともに)引き継がれることになるものと思われます。
ただ、ちょっと不明なのは、マカンEVの次に発売されるであろう718ボクスター/ケイマンのEV版。
これらについては(以前の報道だと)フロントシートの後ろにバッテリーを積み上げるチェスト型を採用すると報じられており、さらに「2シーター」ということを鑑みるに、これらにはPPEを使用しないかもしれません(ポルシェが自社のスポーツモデルに、他車と共通、そして他社と共同開発した車体を使用すると考えにくい)。
ただ、そうなると718EVについては専用プラットフォームが与えられるということになり、ともするとコストが高くなるであろうことも予想され、しかしポルシェはフォルクスワーゲングループ全体の利益率を引き上げる「ロード・トゥ 20」計画の中核を成しており、ここでコスト高モデルの投入を行うとは考えにくく、しかしもし718EVもPPEを採用するとなると、「718ケイマン / ボクスターと、マカンEV、カイエンEVが同じ車体を使用する」ということに。
ただ、現時点ではなんら事実関係はわからず、いったいどうなるのかについては続報を待ちたいと思います。
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