| ボディカラーは「再ペイント」なるものの、それはカレラGTの価値を微塵も下げていない |
近年、ポルシェ・カレラGTの評価は上がる一方である
さて、「最後のアナログなスーパーカー」として高い人気を誇るポルシェ・カレラGT。
専用のカーボンファイバー製モノコックに加えてモータースポーツ由来の自然吸気5.7リッターV10エンジン(612馬力)を持ち、とんでもなく硬い足回りに6速マニュアル・トランスミッション、そして”とてつもなく重い”クラッチを持つスポーツカーで、過剰な電子制御を持たないことにより「最も純粋な(近代)スーパーカー」としても認知されるクルマです。
そしてポルシェのひとつの時代を築き、象徴するという意味においては959、そして918スパイダーとも並び称される存在でもありますね。
ポルシェ・カレラGTはその価値をどんどん上げている
カレラGTは現役当時「あまりにスパルタン」ということもあって予定生産台数に届かず、結果的に1,270台のみでその製造を終えていますが、後年になってその希少性、そして純粋さが評価され、とくに昨年には大きく値を上げたことがよく知られています。
そして今回報じられているのが、6月8日から10日にかけてジョージア州アトランタで開催される「ブロードアロー・オークション・ポルシェ 75th アニバーサリー」において出品されるカレラGT。
このボディカラーは今までに見たことがなく、そしてそれも「そのはず」であり、このブルーは2022年に再ペイントされたカラーなのだそう。
塗装を行ったのは(正規ディーラーの)ポルシェ・ノース・ヒューストンで、このボディカラーは1954年と1955年に生産されたごく一部の356スピードスターに採用された「スピードスターブルー」だと紹介されています(このカレラGTのオーナーは、その356スピードスターを所有しているのかもしれない)。
ちなみにホイールはマット仕上げのダークグレーですが、おそらくはオールペンと同時にこのカラーにペイントされたのだと思われます。
車体構造には上述の通りカーボンモノコックを採用し、カレラGTは「カーボンモノコックとサブフレームを採用した」最初の市販車。
そのため車体重量は(5.7リッターV10を積むにも関わらず)1,380kgに収まっており、0-100km/h加速はわずか3.7秒(MTでこのタイムは素晴らしい)、最高速は330km/h”以上”。
このポルシェ・カレラGTはこんなインテリアを持っている
そしてこのポルシェ・カレラGTのインテリアは「ダークグレー」。
見るからに程度が良さそうで、それは走行距離が2,262マイル(約3,640km)という低走行だからだと思われます。
なお、新車で販売を担当したのはコネチカット州のニューカントリーポルシェ、そして2009年に別のオーナーへと販売された、とのこと。
フロントトランクの内張りや(取り外した)ルーフライナーもダークグレー。
同色のラゲッジセットも付属する、とのこと。
現在出されているエスティメイトだと1,500,000ドル(約2億500万円)~1,800,000ドル(約2億4600万円)という高額落札が予想されていますが、昨今のカレラGTの値上がりっぷりを考慮するに、これ以上の価格で落札されても誰も驚かないかもしれませんね。
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参照:CARBUZZ