| そもそも「ポルシェ」な部分はほとんど残っておらず、しかし概念としてのポルシェは色濃く残る |
恐ろしいのは、このクルマが量産される可能性を持つということである
さて、南カリフォルニア拠点のオイルステインラボ(オイルのシミ研究所という意味であり、なかなかに面白いネーミングである)がポルシェ911のレストモッドというかカスタムカー「Half11(ハーフ・イレブン)」を制作。
この過激なスタイルを持つクルマはここ最近インスタグラムやレディットにて話題となっていたのものの、今回トップギアが取材を行うことでその詳細が明らかになっています。
もうほとんどポルシェ911とは識別できない
このクルマを考案したのはオイルステイン研究所を運営するニキータとイリヤのブリダン兄弟。
そしてこのハーフイレブンはこの兄弟の「夢のクルマ」ということになりますが、ベースとなるのは古い(ポルシェ911の廉価版である)ポルシェ912の錆びたボディシェルで、この兄弟はこの車体を利用してこのクルマを作り上げることとなったわけですね。
なお、ラボには様々な世代のポルシェ911が置いてあり、この兄弟は筋金入りのポルシェマニアだとも考えられます。
この「ハーフイレブン」というネーミングについては由来が語られておらず、しかし創造するに「911(実際は912)が半分くらい残っている」ということで「ナインイレブン」ではなく「ハーフイレブン」なのかも。※車高も半分くらいではある
ただし実際のところは「カエル顔」を再現したフロントセクション以外は何も911らしさが残っていないと考えてよく・・・。
エンジンはシボレー製のLS V8(650馬力)。
そしてこの美しすぎるエキゾーストマニホールドを見ても、この兄弟の情熱と技術の高さがわかろうというものですね。
後ろから見るとこう。
サスペンション系は完全に作り直されています。
メーターはたしかにポルシェ911らしい「5連」、そしてシフトノブはポルシェのレーシングカーに採用されてきた軽量なウッド製で、これらを見ても溢れんばかりの「ポルシェ愛」が感じられますね。
オイルステイン・ラボはこの「ハーフイレブン」を販売する計画を持つようだ
そして実際にドライブしてみると、体の半分くらいが露出するんじゃないかという開放感に・・・。
背後で豪快なエキゾーストサウンド、そして吸気音を発するV8の存在感を堪能できるという素晴らしいクルマに仕上がっているもよう。
この表情になるのも頷けますが、運転しているのは、自身のマツダRX-7(FD3S)をこのハーフイレブン同様、構造的にほぼオリジナルが残らないまでに改造して楽しんでいるロブ・ダーム氏。
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なお、ブリダン兄弟はこのハーフイレブンを販売する計画を持っているといい、つまりは「量産する計画」を持っているのだそう。
実際にちゃんと設計図も存在し、車体構造は「ほぼレーシングカー」。※これを見ると、ほぼポルシェ911の部分は残っていないが、登録や販売には車台番号が必要だと思われるので、どこかに残っているだと思われる
そしてこの3D図面からもわかるとおり、「ルーフつき」プロトタイプも存在しますが、かつての(オリジナルの)ベルクスパイダーよりも過激なクルマかもしれませんね。
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