>ポルシェ(Porsche)

ポルシェの2023年における平均販売単価は117,000ユーロ(1890万円)。度重なる値上げで911カレラはいまや1620万円、かつてボクが970万円で911を新車購入した時代がウソのようだ

ポルシェ

| ポルシェは911、そして各ラインアップのハイパフォーマンスグレードについては強気の値上げを続けている |

とくに911は「ライバル不在」であり値上げしても売れ行きが鈍らない

さて、ポルシェは(とんでもなくボリューミーな)2023年年次報告書および持続可能性報告書を公開していますが、その中で明らかになったのが「2023年におけるポルシェの平均販売価格」。

ポルシェによると、1台あたりの平均販売価格は117,000ユーロだといい、これは現在の為替レートだと約1890万円に相当します(税金や諸費用抜きの、純粋な車両+オプション価格だと思われる)。

この価格は718ケイマン(ベースモデル)の8,543,000円の倍以上、やはりベースモデルのマカンの8,380,000円の倍以上、そして911カレラの16,200,000万円より270万円も高い金額であり、つまりポルシェの顧客はより価格の高いグレードやモデルを選んでいる、もしくは大量のオプションを装着しているということがわかりますね。※ポルシェの顧客は平均して車両本体価格の30%くらいのオプションを装着しているというデータがある

ポルシェ
ポルシェが911ハイブリッドを今年夏に発表すると正式にコメント。「2024年は、ポルシェにとって過去にないほど多くの新型車が発表・発売される年になります」

| 紆余曲折を経たものの、ついにポルシェ911ハイブリッドが登場 | しかしそのキャラクター、パフォーマンス、技術的詳細は一切不明である さて、ポルシェが2023年年次報告書および持続可能性報告書(全 ...

続きを見る

ポルシェの車両本体価格は大きく値上がり

参考までに、ぼくが最初のボクスター(986)を購入した2002年あたりだと、ボクスター(ベースモデル)の車両本体価格は580万円くらいだったように記憶しているのですが、現在718ボクスターの価格は8,790,000円。

そして2005年に911カレラを購入した際には(車両本体価格が)970万円くらいだったと記憶しており、しかし今ではその倍近い1620円なので、ボクスターよりも911のほうが大きく値上がりしているということに。

たしかにポルシェにおいて「911はもっとも儲かるラインアップである」「高額にも関わらず販売が伸びている」とたびたび報道がなされ、よって今回ポルシェが言及した「販売単価の伸長」につき、911の値上げ、そして高価な911の限定モデル投入が大きく影響したと考えていいのかも。※911はいかに値上げされようとも販売ペースが落ちていないので、ポルシェとしても値上げに躊躇しないのだと思われる

L1120636

ポルシェ
2022年1−9月においてポルシェの利益が41%増加!「もっとも儲かるポルシェ」、911シリーズの販売が伸びたことがその理由だと報じられる

| もともとポルシェ911は非常に儲かることでも知られているが | しかしカイエンやマカンよりも利益が出るというのはちょっと驚きでもある さて、ポルシェはついに新規株式上場(IPO)を果たし、その上場 ...

続きを見る

ポルシェの2023年の納車台数は3年連続で過去最高を記録して前年比3.3%増の32万221台に達しており、 カイエンは87,553台で「もっとも売れたポルシェ」に、そして次はマカンの87,355台、911は50,146台、タイカンは40,629台、パナメーラは34,020台、718ボクスター/ケイマンが20,518台という並びです。

ただ、カイエンやマカン、パナメーラ、そしてタイカンは「ライバルが多く」不用意に値上げすることは難しいものと思われ、そして718ボクスター/ケイマンも同様かもしれません(購買層を考慮すると、718シリーズの値上げはダイレクトに販売低下に繋がりそう)。

一方で911は「ライバル不在」でもあり、ポルシェの中では一番値上げしやすい車種なのでかもしれません(正確に計算してはいないが、おそらくはこの10年で”もっとも値上げされたポルシェのラインアップ”であろう)。

ポルシェが「911誕生60周年」を振り返る。これまでの8世代の911ではそれぞれどういったことが起きていたのか、そしてそれがどう今に繋がっているのか

そしてもう一つ参考までに、ポルシェは(所属する)フォルクスワーゲングループにおいても非常に高い利益率と利益ボリュームを持っており、つまりは「稼ぎ頭(ランボルギーニも高い利益率を誇るが、販売ボリュームが小さい)」でもあるわけですね。

よってフォルクスワーゲングループとしてはポルシェにガッポリ稼いで貰う必要があり、実際に株主向けの説明会においても「ポルシェ各モデルを値上げすることでグループの利益率を20%に引き上げる」というロード・トゥ 20なる戦略を打ち出したことも記憶に新しいかと思います(現在、フォルクスワーゲングループのCEOとポルシェのCEOはオリバー・ブルーメ氏が兼任している)。

ポルシェ
ポルシェがさらなる値上げを実施との報道!グループあわせて20%の利益率を確保するために「フェラーリを目指す」

| VWグループは「Road to 2o」なる利益率20%を目指す計画を進行させており、重要な役割を担うのはポルシェである | そしてポルシェ、VWグループは将来的に販売台数が減少することを考慮に入れ ...

続きを見る

ポルシェ「基本装備の充実を価格に反映」

なお、ポルシェはこういった値上げについて「標準装備を増やしており、それが基本価格に反映されているため、平均車両価格が年々上昇し続けている」とコメントしていて、それはたしかに「その通り」。※ぼくが911を購入した時代には、電動可倒式ミラーすら装備されていなかった

さらにはパフォーマンスやリセールを考慮すると現段階でもポルシェのクルマは「割安」だとぼくは捉えていて、となると911にはまだまだ値上げの余地があるのかも。

ちなみにですが、以前に(たぶん)フォーブスがポルシェの原価率について公開していたことがあり、記憶によるとボクスターだと65%くらい、しかし911だと50%くらい。

ここからも911のほうが「儲かる」ということがわかりますが、さらに驚くのは911ターボのような高額なモデルではそれがさらに35%にまで下がっていることで、つまり「高いポルシェほど利益率と利益額が大きくなってゆく」わけですね(これは当然である)。

となるとポルシェが「ターボナイト」の導入にてターボを神格化し、それによってさらなる高価格帯への移行を目指すことにも納得でき、ポルシェの「上限」がどんどん押し上げられてゆくことになるのかもしれません。※タイカン・ターボGTの価格は3132万円に設定されており、たしかに優れた性能を持つことは理解できるものの、やはりこの価格驚きである

L1120629

ポルシェが新型「タイカン ターボGT」発表。出力1,100馬力、0-100km/h加速2.2秒、ヴァイザッハパッケージを装着すると軽量化のために「リヤシート撤去」
ポルシェが新型「タイカン ターボGT」発表。出力1,100馬力、0-100km/h加速2.2秒、ヴァイザッハパッケージを装着すると軽量化のために「リヤシート撤去」

| さらにはガソリン車を含めたとしても、タイカン・ターボGTは「最速の4ドア」である | ひっそりと新型ブレーキが登場、キャリパーのカラーは「ゴールド」 さて、ポルシェが予告していたタイカン最強モデル ...

続きを見る

あわせて読みたい、ポルシェ関連投稿

ポルシェが2023年の販売台数が3%増になったと発表するも「中国が15%減」「SUVの伸び悩み」など異変も。「2024年は厳しい年になるだろう」
ポルシェが2023年の販売台数が3%増になったと発表するも「中国が15%減」「SUVの伸び悩み」など異変も。「2024年は厳しい年になるだろう」

| 一方で911、718ボクスター・ケイマンが大きく成長しスポーツカー復権の兆しも | SUV市場はそろそろ過密になっている可能性があり、いくつかのメーカーでは成長が停止している さて、現在自動車メー ...

続きを見る

ポルシェ911
衝撃!ポルシェ911は「世界でもっとも儲かるクルマ」。ポルシェの販売台数に占めるのは11%なのに利益の30%を稼いでいた

| もともとポルシェは利益率の高いメーカーだが、その稼ぎ頭が911 | ブルームバーグによると、「世界で最も儲かるクルマ」は新型ポルシェ911(992)とのこと。世間一般には「SUVがもっとも儲かる」 ...

続きを見る

ポルシェ
ポルシェ「中国の落ち込みを、911や限定モデルなどの高利益車種の好調な販売がカバーしている」。今後も限定モデルを多数展開する路線に変更はないもよう

| フォルクスワーゲングループにとって、ポルシェは「最大の希望」であり稼ぎ頭である | 現在、フォルクスワーゲンブランドで「好調」なのはプレミアムブランドばかりというのは興味深い さて、中国市場の落ち ...

続きを見る

参照:Porsche

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->ポルシェ(Porsche)
-, , , , , ,