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ポルシェが「自動フロントリフト特許」を出願。車載マイクが「擦った」ことを検知すると車高を自動でリフトアップし「その先のバンパーの大破を防ぎます」

ポルシェ911GT3 アルティザンエディションのフロント
Life in the FAST LANE.

| 擦った音を検知して車高を自動アップ |

「音を検知した後」にリフトアップしても「間に合うかどうか」はナゾである

低い車高と迫力のデザインが魅力のポルシェ911をはじめとするスポーツカー。

しかし段差や急な坂道、立体駐車場でフロントバンパーや高額なカーボン製リップスポイラーを擦ってしまうトラブルは、オーナーにとっては永遠の悩みなのかもしれません。

そしてポルシェが新しく出願した特許は、この問題を画期的な(そして少々シュールな)方法で解決しようとするものです。

この記事の要約

  • 「擦り音」を車内マイクで検知して自動昇降:段差や坂道で車体底部やバンパーが地面と接触した摩擦音をマイクが拾い、自動でフロントをリフトアップ。
  • 目的は「二次被害」と「大破」の防止:手遅れに見える技術だが、焦って後退(バック)した際にバンパーが脱落・丸ごと引きちぎれる最悪の事態を防止。
  • アンダーボディの可変空力パーツも同時保護:リフトアップと連動して床下の可変スポイラーなどを自動格納し、高額な修理費用を回避。
911 GT3 アルティザンエディションのエクステリア〜フロントスプリッター
Life in the FAST LANE.

なぜ擦った後に上がる?ポルシェが出願した特許の仕組みと開発の背景

多くのスーパーカーには、段差を乗り越えるために油圧やエアサスでフロントを数センチ持ち上げる「フロントノーズリフト(フロントリフトシステム)」が搭載されており、近年ではGPSと連動し、登録した場所で自動で車高を上げるクルマも増えていますが、初めて訪れる場所や手動でのボタン押し忘れによる”事故”が後を絶たないという状況です。

ポルシェが発案した特許技術は、車内マイク(または既存の音声入力用マイク)を利用するというもので、車体が舗装路やアスファルトに接触した特有の「ガリッ」という異音を検知すると、システムが即座に反応してフロントノーズを自動で持ち上げるという仕組みです。

「マイクが音を拾ってから上がるのでは、すでに擦り傷がついていて遅すぎるのでは」と考えてしまいますが、しかし、ポルシェが真に防ごうとしているのは、「擦り傷」の先にある「壊滅的な大破」だといい・・・。

ポルシェの技術・特許アプローチ比較

ポルシェが検討する車高制御および下回り保護のアプローチを比較すると、今回の特許の独自性が際立ちます。

方式・技術仕組みメリットデメリット・課題
従来の手動リフトドライバーが室内のボタンを押して昇降シンプルで確実押し忘れによる接触事故が多い
GPS連動自動リフト地図データと位置情報で自動昇降通い慣れた場所で確実初めて行く段差や工事現場には非対応
音響検知式自動リフト(今回の特許)接触音(ガリ音)をマイクで検知して昇降事前登録不要、追加センサーなしで実装可能最初の軽微な接触(擦り傷)は防げない
ポルシェ 911GT3とタイカン
Life in the FAST LANE.

衝撃の真実:最初の「ガリッ」のあとに何が起きるのか?

車高の低い車で段差に引っかかった際、ドライバーがパニックになって犯しがちな最大のミスが「焦ってそのままバックしてしまうこと」。

フロントリップが段差に引っかかった状態で後退すると、バンパーが引っ張られて根元からもぎ取られたり、フェンダーごと歪んでしまったりと「被害が何倍にも膨れ上がる可能性」も。

ポルシェのこのシステムは、最初の接触音を検知した瞬間にノーズを上げることで、そのまま進むにしてもバックするにしても、バンパーが引きちぎれる致命的な破壊を防ぐことができるというわけですね(ただ、システムが動作する前に通り過ぎるほどの速度を出していては意味はない)。

さらに、近年のハイパフォーマンスカーには床下に可変エアロパーツ(アクティブ・アンダーボディ・スポイラー)が備わっていて、本特許ではノーズリフトと連動してこれらのエアロデバイスも即座に退避・格納させるため、床下の高額パーツが一瞬で粉砕されるリスクも同時に回避できることになり、これがうまく機能すれば文字通り「救世主」として機能することになりそうですね。

ポルシェ911(グレー)のフロント
Life in the FAST LANE.

結論:プライドと財布の双方を守るポルシェの先進的予防策

ポルシェの自動フロントリフト特許は一見すると「手遅れなシステム」に見えますが、自動車工学的な観点から見れば、追加のカメラやレーダーを増やさずソフト制御で大きな損害を防ぐ非常に合理的かつ賢明なイノベーションです(おそらくシステム的にも簡素にまとまり、重量やコストも節約できるものと思われる)。

愛車のバンパーがもぎ取られるような大事故を未然に防ぎ、高額な修理費やSNSでの悲惨な炎上トラブルからオーナーを守ってくれるという意味でこの技術には十分な価値があると言え、市販モデルへと実際に搭載される日が待たれます。

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参照:CARBUZZ

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