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中国資本となってしまった「スマート」の新型車が中国の路上にてテスト中!全長4.3メートル、全幅1.9メートルに成長して再出発を図る

中国資本となってしまった「スマート」の新型車が中国の路上にてテスト中!全長4.2メートル、全幅1.9メートルに成長して再出発を図る

| おそらく販売網はリセットされ、日本からは事実上の撤退になると思われる |

すでに日本におけるスマートの販売は「ほぼゼロ」

さて、「スマート」ブランドは中国の吉利汽車へとその主導権が移された状態ですが、新型車の開発も中国にて行われていると見え、今回中国の路上にて新型スマートと思しきプロトタイプが目撃されています。

なお、このプロトタイプは見たところ昨年9月のミュンヘン・モーターショーにて発表された「コンセプト#1」と非常によく似ており、実際に当時も「新型スマートはコンセプト#1とほぼ変わらぬルックスにて発売される」とコメントされていますね。

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スマートブランドは完全に生まれ変わる

なお、スマートはもともと1994年に「MCC(マイクロカーコーポレーション)」として設立され、当時の主体は腕時計の「スウォッチ(SWATCH)」で、車名の「スマート(Smart)」はSwatch、Mercedes-BenzにARTを組み合わせた造語です。

初期のパートナーはメルセデス・ベンツではあったものの、スウォッチがクルマを作るという話題が先行し(当時スウォッチはとんでもないプレミアが付いたモデルもあった)「スウォッチカー」と呼ばれたこともあって、市場からは高い期待が寄せられるもなかなか発売は実現せず。

その後1998年にようやく市販にこぎつけていますが、小型車の開発経験がなかったメルセデス・ベンツは安全性の確保に苦労し、改良にコストがかさんでなかなか黒字転換できなかったといい、結局スウォッチは資本を引き上げる、という事態となっています。

これによって貧乏くじを引いたのがメルセデス・ベンツですが(スマートを引き取らざるを得なかった)、その後ようやく黒字化できたのは2008年なので、創業から14年(発売開始からは12年)もずっと赤字だったわけですね。

その後、中国は吉利汽車へと株式の50%(もしくはそれ以上)を譲渡し、中国にてジョイント・ベンチャーを設立することになったと報道されていて、これが実現したのが吉利汽車CEO、李書福氏がメルセデス・ベンツの大ファンだったため。

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同氏はもともとメルセデス・ベンツと提携するために(メルセデス・ベンツへ)話を持っていったものの、あっさりと断られてしまい、そこでこっそりとメルセデス・ベンツ(ダイムラー)株を9.7%まで買い集め、なんと筆頭株主に躍り出ています。

そうなるとメルセデス・ベンツも(手のひらを返したように)李書福氏の言うことを聞かざるを得なくなり、しかしすでに中国においてメルセデス・ベンツは「上限」である2社の合弁を展開していたため、メルセデス・ベンツではなくスマートブランドにてジョイントを行うこととなったわけですね。

今後スマートブランドがどうなるのかはわからず、今回のコンセプト#1についてはメルセデス・ベンツとの共同にてデザインされたようではあるものの(メルセデス・ベンツのチーフデザイナー、ゴードン・ワグナー氏はコンセプト#1について言及している)、おそらく販売についてはメルセデス・ベンツの手を離れ、吉利汽車の手に移るものと見ています(日本ではほぼ撤退状態で、2021年は通年で3台しか売れていない)。

やはり見た目はコンセプト#1そっくり

そして今回目撃されたプロトタイプですが、やはり見た目はコンセプト#1に非常によく似ており、法規を満たすためのハイマウントストップランプやリフレクター等が追加されている以外はほぼ一致。

ボディパネルなどの完成度が高く、よって(最終形態の)市販モデルにかなり近いのだと思われますが、前後オーバーハングが極端に切り詰められており、非常にコンパクトなクルマであることがわかるとともに、タイヤサイズが(車体に比較して)大きく、けっこうユニークな形状を持っていることがわかります。

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参考までにコンセプト#1のボディサイズは 全長4,290mm、全幅1,910mm、全高1,698mm なので、長さはともかく幅がかなり大きく、となると完全にこれまでのスマートとは生息域が異なるクルマということに。

発売されるのは2023年、そしてまずは中国と欧州から納車がはじまると言われており、続報に期待したいところです。

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参照:Greg kable

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