ドライな判断が身上のフォルクスワーゲンにしてはロジカルではない判断
フォルクスワーゲンはコンパクトSUV「T-ROC(ティーロック)」を一昨年に発表していますが、今のところ日本への導入がなく、多くの消費者がその発売を待っている状態。
こういったコンパクトSUVは主に特に欧州で人気が高く、発売後しばらくは「欧州向けの生産で手一杯なので」日本に回ってこないことがよくあり、たとえばアウディQ2も導入が遅れましたし、シトロエンC4カクタスは未だカタログモデルとしてのラインアップがなされていない、という具合です。
T-ROCカブリオレの生産は2020年はじめから
このフォルクスワーゲンT-ROCについて「2018年に日本でも発売」と言われたものの、いまだ何のアナウンスもなく、よってまだまだ「日本導入は先」。
そして今回目撃されたのは「T-ROCカブリオレ」となり、これは見ての通りT-ROCのオープンモデル。
そして自動車業界においてオープンSUVというとニッチ中のニッチですが、これまでに発売されたことがあるのは日産ムラーノ・クロスカブリオレ、レンジローバー・イヴォーク・コンバーチブル。
ムラーノ・クロスカブリオレは歴史に残る失敗作だと言ってよく、イヴォーク・コンバーチブルはレンジローバーによると「成功」とのことですが、これは「もともとの期待値が低く、それに比較して(思ったより売れた)」ということなのだと思われます(だって走ってるのを見たことがない)。
そういった規模の小さい「オープンカブリオレ市場」に対してなぜフォルクスワーゲンが参入するのかは全くの謎で、というのもVWはディーゼル不正事件以後、補償金や改修費用を捻出するためにEOS、ゴルフカブリオレといったオープンモデルをドライな視点でバンバン生産終了へと送り込むことに。
そういった事情を鑑みるに、「どう考えても販売数量が見込めない」オープンSUVを発売するというのが理解できないわけですね。※もしかするとEOSやゴルフカブリの代わりとして位置付けられているのかも
なお、T-ROCカブリオレのエンジンは2リッター4気筒エンジン(190馬力)、2リッターディーゼルターボ(190馬力)のほか、1リッター/1.5リッター/1.6リッターエンジンが投入されるとされ、2020年初めから製造を開始し、年間で2万台の販売を見込む、と言われています。
VIA:CARSCOOPS